オーストリアに生まれ、イギリスで活躍した、
20世紀を代表する女性陶芸家のパイオニア、ルーシー・リー。
その国内では10年ぶりとなる待望の回顧展、
昨年、金沢の国立工芸館で開催され、大きな話題となりました。
国立工芸館の会期終了後は、あべのハルカス美術館へと巡回。
そしてこの夏からはいよいよ、東京都庭園美術館で開催されます。
この展覧会に関しては、すでに国立工芸館で鑑賞済。
詳細は、是非以下より確認して頂くとしまして。
しかも、国立工芸館YouTubeチャンネルの動画に出演し、
自分は聴き役で、担当学芸員さんに見どころを語ってもらってもいます。
そういうわけで、昨年の国立工芸館で、
がっつりとルーシー・リー展に向き合っていることもあり、
出展作品が変わらない以上、そこまでの感動はないだろう、と、
どこか高をくくったような気持ちで、東京都庭園美術館を訪れたのでした。
・・・・・・・・ところが!!
本館(旧・朝香宮邸)の大広間に足を踏み入れた瞬間、
その飛び込んできた光景に、一気に心を掴まれました。
わ~~~✨✨✨(←言葉にならない)
大広間の中央に展示されていたのは、
本展のメインビジュアルに採用されている《青釉鉢》。
その1点を展示するためだけに、展示台はもちろんのこと、
大広間の内部に見られるアーチと対応した巨大な什器が仕立てられていたのです。
なんと豪華な展示なのでしょう!
この冒頭の展示の時点で、東京都庭園美術館の本気ぶりが伝わってきました。
これらの造作物の制作には、それなりにお金がかかっていることでしょう。
しかし、決してそうは感じさせず、品の良い洗練された空間に仕上がっていました。
さすがは、この建物の魅力を知り尽くしたチーム東京都庭園美術館です。
正直なところ、いくら建物が素晴らしいと言えども、
アール・デコの内装と、民藝運動とも繋がるリーの作品は、
合わないのではないかと心配していたのですが、まったくの杞憂でした。
不思議なほどに、建物の雰囲気とリーの作品がマッチ!
なんなら浴室ともリーの作品がマッチしていたほどでした。
国立工芸館で鑑賞した際にも、
もちろん、リーの作品が魅力的に感じられましたが、
なぜ、旧朝香宮邸ではそれにも増して魅力的に感じられるのでしょうか。
その理由はもしかしたら、リーの作品のシルエットの美しさにあるのかもしれません。
ちなみに。
マニアックながら、個人的に注目していたのが、
あの三宅一生も魅了されたリーのボタンは、どのように展示されるのかという点。
まぁ、新館あたりに、バーッと並べる感じで、
可もなく不可もなく展示するのだろうなァと予想していたのですが。
書庫に展示するという予想を超えてくる・・・・でも、
むしろこれ以上ないくらいに最適解の場所に展示されていました。
さすがは、この建物の魅力を知り尽くしたチーム東京都庭園美術館です(2回目)。
なお、本館(旧朝香宮邸)の展示だけでも、
充分も充分すぎるほどに、大満喫だったのですが。
続く新館での展示も、本館と遜色ないほどに素晴らしかったです!
僕のように、国立工芸館で先行して、
ルーシー・リー展を観てしまったので、
“東京都庭園美術館のは…”と思っている皆様、
スルーしてしまうと、一生後悔してしまいますよ。
出展作こそ全く同じですが、展示空間が変わるだけで、
ガラッと別物のような印象を受けるルーシー・リー展です。

















