イラストレーター 安西水丸展 ぼくのあそび | アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】

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没後10年を経た今もなお愛され続けるイラストレーター、安西水丸(1942~2014)

そんな彼の大規模な巡回展が、2016年から2024年にかけて、

世田谷文学館を含む全国10会場で開催され、大きな話題となりました。

その巡回展に新たな展示を加えたリブート版、

“イラストレーター 安西水丸展 ぼくのあそび”が、

立川のPLAY! MUSEUMで開幕いたしました!

 

安西水丸展「ぼくのあそび」イラストポスター

 

 

会場の冒頭でまず紹介されていたのは、

本展のタイトルにもなっている「あそび」です。

 

安西水丸展「ぼくのあそび」の展示風景

 

 

こちらは、7歳の安西さんが描いた絵に、

61歳になった安西さんが言葉を添えたもの。

半世紀の時を経たセルフ共作です。

安西さんのモットーは、“うまくならない”こと。

42歳の頃に出演した資生堂の広告では・・・・・

 

安西水丸の「俺は、誰だ。」展覧会ポスター

 

 

「今でも小学生の絵を描いている、普通の人です。」と自称していたようです。

 

 

そんな安西さんの40年以上にわたる全仕事を一挙公開する本展。
会場には、安西さんが携わった書籍やポスター、

 

安西水丸展の書籍が並ぶ壁面展示
安西水丸展のポスターとイラスト

 

 

安西さんによる絵本や漫画の原画

 

安西水丸展、絵本と列車
安西水丸展の作品と展示風景
 

 

さらには、アトリエや自宅に残された私物にいたるまで、

 

安西水丸展 カヤックと魚の絵

 

 

実に約400点以上(!)が集結しています。
とはいえ、これでも安西水丸さんの全ワークスのごく一部とのこと。
いかに第一線で長きにわたって活躍されていたかを実感させられます。
そんな多彩な安西さんの仕事の中でも、
最も知られているのは、村上春樹さんとのタッグの仕事でしょう。
村上春樹さんが千駄ヶ谷でジャズバーを経営していた頃から知り合いだったそうで。
『ランゲルハンス島の午後』や絵本『ふわふわ』など、
お二人は幾度となくその名コンビぶりを発揮してきました。
 
安西水丸の書籍とイラスト展示
 
 
特に代表的なのが、1983年に刊行された、
処女短編小説集『中国行きのスロウ・ボート』の表紙の絵。
本展にはその貴重な原画も出展されていました。
 
安西水丸と村上春樹の共作イラスト

 

 

さて、本展のハイライトともいえるのが、

PLAY! MUSEUMの特徴的な大きな楕円の空間を使った展示です。

その空間へと続く通路には、安西さんが幼少期を過ごした、

千葉県の千倉について語った言葉が青い文字で紹介されています。

 

安西水丸展、千倉の思い出を語る壁

 

 

一列に並んだ文字をずーっと辿っていくと・・・・・・

 

安西水丸展、カラフルなイラスト展示
 
 
安西さんによるイラストの数々に辿り着きました。

実はこちらの展示空間に並べれられたイラストには、とある共通点が存在しています。

それは、すべてに“ホリゾン”が描かれていること。

 

安西水丸「ぼくのあそび」展のイラスト作品

 

 

『中国行きのスロウ・ボート』の表紙絵にも描かれていますが、

安西さんの絵のトレードマークの一つに、画面を横切る一本線があります。

この線を彼は“ホリゾン(水平線)”と呼び、晩年まで“ホリゾン”を大切にしました。

 

安西水丸「ホリゾン」のイラスト:コカ・コーラとサーファー
安西水丸のイラスト、コカ・コーラと果物

 

 

たかが1本の線。

されど1本の線。
“ホリゾン”があることで、空間性が生まれ、
さらには、抒情性のようなものも生まれていました。
“ホリゾン”がなかったら、そこまで惹きつけられる絵にはなっていない気もします。
 
安西水丸展:マトリョーシカとミスターピーナッツ

 

 

なお、並べられていた“ホリゾン”作品は約80点。

それらが“ホリゾン”の高さに合わせて展示されています。

 

image

 

 

さらに、その途中では千倉の海の映像も。

もちろん映像の水平線と“ホリゾン”も繋げられていました。

 

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ちなみに。

空間内に点在する展示ケースには、

“ホリゾン”作品に繰り返し登場する、

安西さん愛用のおみやげ品が展示されていました。

 

安西水丸展のサーフィン人形とプランターズキャラクター

 

 

それらの中には、アメリカのナッツブランド、

プランターズのキャラクター、ミスター・ピーナッツのフィギュアも。

“ホリゾン”作品に何度も登場するほどお気に入りだったのでしょう・・・。

 

ミスターピーナッツのフィギュアと水玉模様の動物オブジェ
 
 
だいぶ年季が入っていました。
ちょっと狂気すら感じます。
『チャイルドプレイ』のチャッキーばりに、殺人鬼の魂を宿しているのかも。
 
 
 
 
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