ピカソ・ミロ・バルセロのセラミック―カタルーニャへの愛― | アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】

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南青山の住宅地に佇むヨックモックミュージアム

世界有数のピカソのセラミックコレクションに出会えるミュージアムです。

 

そんなヨックモックミュージアムは2020年に開館して以来、

自館のコレクションを中心とした展覧会を開催してきましたが。

現在、初となる他館の収蔵品を交えた展覧会が開催されています。

それが・・・・・

 

ピカソ・ミロ・バルセロ展 カタルーニャのセラミック

 

 

“ピカソ・ミロ・バルセロのセラミック―カタルーニャへの愛―”

スペイン北東部に位置する自治州で、

バルセロナを州都に持つカタルーニャにスポットを当て、

その地に深い縁のある3人の芸術家を紹介する展覧会です。

 

まず1人目に紹介されていた芸術家は、もちろんピカソ。

ピカソはスペイン南部の港町マラガに生まれましたが、

14歳からの約10年間は、カタルーニャ州のバルセロナで過ごしました。

つまり、カタルーニャはピカソにとって青春の地。

アーティストとしての1歩を踏み出した地でもあるのです。

スペイン内戦後、カタルーニャはフランコ独裁政権により抑圧されます。

フランコ政権と対立していたピカソは、

カタルーニャに戻りこそしなかったものの、

生涯を通じて、当地と縁を持ち続けました。

1955年にカタルーニャで開催された“スペイン美術の先駆者と巨匠たち”展には、

彫刻家の友人マノロ・ウゲが所蔵するピカソのセラミック作品が出品されたそう。

本展では、ヨックモックミュージアムのコレクションから、

その出展作品と同エディション、同タイプのものが紹介されています。

 

ピカソのセラミック作品展、ヨックモックミュージアム

 

 

なお、そんなマノロコレクションは現在、

バルセロナのピカソ美術館に収蔵されています。

さらに、同館には生前のピカソ自身から寄贈されたセラミックや、

ピカソの死後、妻ジャクリーヌによって寄贈されたものも収蔵されているとのこと。

本展では、それらと同エディション、同タイプのセラミックも紹介されていました。

 

ピカソのセラミック皿3点:カタルーニャの芸術

ピカソのセラミック作品4点、ヨックモックミュージアム

 

 

ちなみに。

今回紹介されていたピカソのセラミックの中で、

心を鷲掴みにされたのが、《タラスク(タラスコンの怪獣)》です。

 

ピカソのセラミック:カタルーニャの愛

 

 

あまりの可愛さに、ぬいぐるみ化希望!

もし、ぬいぐるみ化がされた暁には、

ミュージアムショップで販売するだけでなく、

クレーンゲームの景品にしてもいいかも。

アームを取っ手の部分にひっかけると、うまいことゲットできそうな気がします。

 

また、もう一つ印象に残っているのが、《4人の踊り子》という作品。

 

ピカソのセラミック作品、カタルーニャへの愛

 

 

マティスや岡本太郎を彷彿とさせる4人が躍っているのは、

“サルダーナ”と呼ばれるカタルーニャの民俗舞踊とのこと。

どんな踊りなのか気になって、YouTubeで検索してみたところ・・・・・

 

 

 

想像したよりも、動きの少ない踊りでした。

踊ったところでテンションがあがらなさそうと言いましょうか。

世界にはこんな踊りがあったのですね。

ピカソのセラミックを通じて、一つ勉強になりました。

 

 
さて、2人目に紹介されていたのは、ピカソとともに、
“20世紀スペインの3大巨匠”に数えられているジュアン・ミロ。
カタルーニャ生まれ、カタルーニャ育ちの生粋のカタルーニャっ子(?)です。
大人の事情でミロの作品は撮影不可となっていましたが、
実は、ミロもピカソ同様に、セラミックを多く制作していたようで。
そのきっかけとなったのが、古くからの友人である陶芸家で、
カタルーニャを拠点に活動したジュゼップ・リュレンス・アルティガスとの共同制作でした。
アルティガスは日本の陶芸に造詣が深かったそうで、
ミロとともに、信楽や瀬戸の窯元を訪ねたこともあるとか。

本展には、ミロの作品や2人による共作とともに、

そんなアルティガスによる陶芸作品も展示されていました。

 

ピカソのセラミック作品:ヨックモックミュージアム

 

 

また、彼の息子ジュアン・ガルディ・アルカディスも、

ミロのセラミック制作に大きく貢献したということで。

滋賀県立陶芸の森が所蔵するジュアン・ガルディの作品も特別出品されていました。

 

ピカソの魚のセラミック彫刻
ピカソのセラミック魚の彫刻

 

 

タイトルは、《魚と白い塔》

なぜ、魚が白い塔の上に乗っているのか?

シャチホコ的なニュアンスなのでしょうか。

思うところはいろいろありますが、

当の魚は何も考えて無さそうでした(笑)。

 

 

最後に紹介されていたのは、ミケル・バルセロ。

ピカソやミロと違って、今現役で活躍中の現代アーティストです。

2021年の国立国際美術館を皮切りに、

東京オペラシティアートギャラリーなど数会場で、

日本初の彼の大規模展覧会が開催されました。

その展覧会では彼の巨大な絵画が紹介されていましたが、

本展では、バルセロのセラミックがメインに紹介されています。

なんでも2022年と2023年にバルセロはミロと同じく信楽を訪れたそうで。

そこで陶芸作家の古谷和也さんと知り合い、セラミックを共作したようです。

バルセロのセラミックが日本の美術館で展示されるのは今回が初めて。

本展の出展作3点は、日本初公開どころか、

本場スペインを差し置いて、世界初公開です。

 

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もともとバルセロの油彩画にも、

セラミックのようなテクスチャーのものがあるので。

初めて彼のセラミックを観たのに、まったく初めてな気がしませんでした。

3点どれもインパクトがありましたが、

やはり一番インパクトがあったのは、《信楽の自画像》

 

ミケル・バルセロ作「信楽の自画像」セラミック

 

 

決して写実的ではないものの、あまりに存在感が強くて、

目に飛び込んできた際、一瞬だけ生首かと思ってしまいました。

なお、正面は完全なるバルセロ作品でしたが、

裏側に回ってみると意外にも、伝統的な信楽焼といった印象。

裏表が激しいタイプの作品です。

 

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ちなみに。

バルセロとカタルーニャの関係を象徴するものとして、

FCバルセロナクラブ設立125周年の記念ポスターが紹介されていました。

昨年制作されたばかりのこのポスターに起用されたのが、バルセロです。

 

ピカソのバルセロナ125周年記念アート

 

 

サッカー選手というよりも、『鬼滅の刃』の鬼のよう。
カッコいいかどうかは別にして、
フィジカルが強そうなのは伝わってきました。
 
 
 
 
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