220-《白夜》by 贾平凹 | トミモの『中国語の原書とドラマを求めて・・・』

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私にとって220作品目の読了原書です。

     下矢印


      贾平凹著《白夜》


久々に触れる贾平凹さんの長編小説

(トータル438頁!

邦訳版が出たとしたら800頁近くなりそう)

なので、気を引き締めて挑みました。
登場人物がいくら増えても、

今回は相関図等メモを一切取らずに読み進めました。
読了後に登場人物を数えてみたところ、

総勢208人+1匹(犬)だったので、

贾平凹さんにしては少なめ

且つ全員に姓名を与えたわけでもなかったため、

私にとってはぬるま湯でした。
その分、物語と劇中劇の内容がシンクロしていて難しかったです。
主人公は馬面だけれどもモテる夜郎。
そして、出会った時から互いに魅かれ合う美女、虞白。
2人の名前を合わせると、題名の《白夜》になります。
ですが、夜郎には颜铭という若くて美しい恋人がいます。

ホラーではないけれど、

スピリチュアルな要素も存分に詰まった作品です。
冒頭をタイピングします。

下矢印
宽哥认识夜郎的那一个秋天,再生人来到了西京。
再生人的胸前挂着钥匙,黄灿灿的一把铜的钥匙——挂钥匙的只有迷家的孩子——端直地竹琶街七号,去开戚老太太的门上锁。锁是暗锁,左一拧右一拧岂不开,再生人就呐喊了,阿惠,阿惠。戚老太太的乳名是阿惠,街坊邻居都不知道的。


このカギをぶら下げた男の子“再生人”=「生まれ変わり」が、

おばあさんに自分は死んだ夫だと言うのです。

2人しか知らない思い出話から、

おばあさんは夫の生まれ変わりだと信じ家に招き入れて、

子供たちに「父さん」と呼ばせようとしますが、

自分たちよりも年下の男の子が父さんのはずがない、

と息子は生まれ変わりをペテン師扱いします。

生まれ変わりの噂は街に広まり、

ある日、“宽哥”=「寛兄貴」が冷笑気味の夜郎を連れて

おばあさんの家に真偽のほどを確かめに行くと、

おばあさんは首を吊り息絶えていました。

そして、夜郎たちの目の前で、

生まれ変わりが焼身自殺を図り

琴を弾き歌いながら、

真っ黒に燃えていました。

焼身後の遺体はタールのように溶けて、

道路からなかなか剥がせなかったのですが、

例のカギはそのまま残り、

夜郎はそのカギを自分の首にかけて過ごします。

このカギと、

生まれ変わりの死に際の古い琴による弾き語りが、

要所要所のポイントとなってきます。
 

■カギ:夜郎から虞白へ。その後一度は夜郎に返され、再び虞白の胸元へ。
■弾き語り:“平平仄仄平平仄 仄仄平平仄平平”

恋愛面では、美醜、弱さや狡さに、

「あー、そう来るか。まあ、そういうのってあるよね」と

時に苦笑したり、時にイラッとしつつ、

男女の機微が感じられました。

ヒューマニズムにおいては、

やはり贾平凹さんらしい政治や汚職、

犯罪に加え、勝ち組になりたい人間の欲望や、

粗暴さや情など…

汚さと倫理観がそれぞれの人物を通して、

盛り過ぎずリアルに描かれていました。

私は贾平凹さんの本を読むと、

往々にして

「うん。じゃあ、自分はどうする?自分自身の人生は?」と

読後に宿題をもらったような気持ちになります。

吉田修一さんの『国宝』を読んだ時に、

「歌舞伎の造詣が深ければ、もっと吟味できるのに」と

自身の素養のなさを悔やんだように、

今回「劇中劇の伝説に詳しければ、もっと伏線に気付けるのに」と

残念に感じました。

それでも贾平凹さんの著書を今後も購入し

読んでいこうと思っています(もっと勉強しろ!)。

 

※贾平凹さんの作品は今回で17冊目本

①過去に読んだ《极花》のブログは⇒コチラ

②過去に読んだ《高老庄》のブログは⇒コチラ

③過去に読んだ《秦腔》のブログは⇒コチラ

④過去に読んだ《故事生灵》のブログは⇒コチラ

⑤過去に読んだ《妊娠》のブログは⇒コチラ

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