私にとって174作品目の読了原書です。
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贾平凹さんの作品は今回で10冊目となりました。
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著者もあとがきで述べているように、
本書は、
これまでとは作風が異なる印象を受けました。
読み進める上では、
長編小説ですが各章全て短めで、
ストーリーの流れは表面上シンプルです。
その分、贾平凹さんの深遠な思いを
どのように受け止めて読めばよいのか、
とても難解でした。
題名の“带灯”は主人公の名前です。
彼女は、
生まれた時に授かった名前=“萤”
が気に入らず、
成人後に自身で“带灯”へと改名します。
带灯は公務員で、
郷鎮役所の主任として働いています。
刘震云さんの《我不是潘金莲》は
(※《我不是潘金莲》の感想は⇒コチラ)
農村の女性が政府を相手取る物語ですが、
本書はその真逆です。
役所側の立場から
様々な陳情対応を描いています。
本書を読み進めるうちに私は、
ふんわりモヤモヤ降ってくる綿のような
うっすらとした悲しみに包まれました。
それは読後に私の中で、
村上龍さんの『限りなく透明に近いブルー』
と重なりました。
主人公は多くを語らないため、
傍目には淡々と映るかもしれません。
ですが、全ての諸々は
彼女の瞳を通して視界に入り、
彼女の鼻腔を通して匂いを認識し、
彼女の耳を通して意味を聞き取り、
主人公の心へと、
砕けるぐらいに響き渡っていたのです。
目の前の物事を当たり前のように、
時にクールに、
時に義侠心あつく、
推し進める带灯という女性は、
美しく、強く、頼もしく、
そして痛々しかったです。
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