私にとって111作品目の読了原書です。
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贾平凹著 《老生》
贾平凹さんの作品は今回で6冊目となりました。
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本書《老生》は、ソウルフルな一冊でした。
贾平凹さんの繊細さと荒ぶる魂が
竜巻のように渦を巻きながらも、
文学作品として昇華されています。
物語は四部構成です。
①1940年代:国共内戦期
②1950年代:共産党政権による土地改革
③1960年代:文化大革命
④1980年代~2003年:改革開放~SARS
そこへ《山海经》という中国古代の怪奇な地理書!
この古文を切り取り、貼り付けて
全体を覆っているのです。
師弟間での問答による講義の形で
異なる空間と時代を重ねつつ進行します。
なんて大胆で斬新な手法!
そして造詣の深さは圧巻です。
これまで読んだ著者の作品と比べて、
本作は莫言さんのような
荒々しい泥臭さというか男性的なエナジーを強く感じました。
でも作品中にスピリチュアルな登場人物と大きな力は健在で、
やっぱり贾平凹さんなのです![]()
今回、私は普段とは全く違う読み方を試みました。
まず、原書と同時期に日本語版を買いました。
そして、この日本語版から読み始め、
100ページ目あたりで、
中国語原書で追いかけ読みしたのです。
日本語版を、中国語で追いかけていたはずが、
ある日気付くと、中国語の方がリードしていました。
そして読み進めるにつれ、
日本語をはさむのが億劫になり、
後半は中国語原書だけ最後まで一気に読了しました。
日本語版はスリランカ旅行から戻った後、
バンガロールの自宅で数日かけて読了しました。
結論から言うと・・・
吉田富夫先生の和訳、素晴らしかったです![]()
中国語の読解、日本語の表現力はモチロン!
吉田先生ワールドと言いますか、
独特の味わいがあって心地良いのです。
台詞回しの訛りの付け方も、とってもイイ感じ!
時々頭の中で「~~じゃっ!」と反芻したりしてハマりました。
そして日本人読者のために
適宜挿入されている親切な注釈!
研究者としての造詣の深さに、
ただただ敬服するばかりです。
私が贾平凹さんだったとしても、
きっと吉田先生に和訳を依頼したくなる事でしょう!
私も“再接再厉”で吉田先生の後ろ姿をイメージしながら、
倦まずたゆまず精進していこうと思いました。
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