57-「极花」 by 贾平凹 | トミモの『中国語の原書とドラマを求めて・・・』

トミモの『中国語の原書とドラマを求めて・・・』

中国語の小説・ドラマ・映画など、
自分のフィルターに落として日本語で紹介できたら…とブログ開始。

私にとって57作品目の原書になります。 

         これ↓

   贾平凹著 「极花」

 

これぞ文学!

魂を削って届けられる波動にクラクラしました。

 

人身売買、そして都市化と対局の地方過疎化、

この大きなテーマに著者は挑んでいます。

本作品執筆のきっかけは、

実際に起きた友人のお嬢さんの人身売買事件との事。

でも、あまりにも衝撃で酷で10年間小説化できなかったそうです。

とんでもない長編になってしまうかと懸念しながら、

何度も書き直していたそうですが、

出来上がってみたら、なんとスリムな202頁!

贅肉をそぎ落とした濃厚な真髄が

夢うつつの色をまとった文学に仕上がっています。

 

沢山苦しくて、時々ほっこりして、

そんな中にも善意は当たり前に存在しています。

野蛮さや暴力といった肉体的な痛みも

読んでいて苦しかったのですが、

都市に身を置く事で目の前に突きつけられる

悪意や貧困、底辺の惨めさはもっと胸が痛くなりました。

 

今回私なりに和訳(意訳)してみた箇所は、

逆にほっこりする場面を選びました。

ちなみに、語り手は人身売買の被害者。

場所は売られた先の家です。

ヘイリァン(黒亮)は夫となった男で、

豆を炒っているのはその男の父親、

一緒に食べているのはその家族たち(叔父や祖父)です。

 

【和訳】

二月二日はあらゆる虫や羽虫が土の中から出て来て、人間に危害を与えることもある。だから雄黄酒を飲んだり、お香袋を身に着ける。これは私の田舎の風習だけど、都会にも同じ風習があって、きっと世の中の風習って大体同じようなものでしょう。グーリァン(圪梁)村には更に一つ、5種炒りというのがある。ヘイリァン(黑亮)のおっ父は、朝起きると火を起こして、大豆、黒豆、緑豆、あずき、それから白インゲンを鍋に入れた。炒った豆を容器に入れて持ってくると、まずヘイリァン(黑亮)のポケットを満たし、盲目叔父さんにもポケットいっぱい入れてあげて、大っきい爺ちゃんと私へもポケットいっぱい満たしてくれた。ヘイリァンと叔父さんは、ポリポリと豆をかみ砕いていたけれど、大っきい爺ちゃんは固くて噛めないと言っていつものように私に全部くれた。まぁ、私食べなかったけど。

この5色の豆を炒るってどんな意味があるの?私は聞いた。5色の豆かぁ~、ヘイリァンが言う。5つの豆は、蛇、トカゲ、ヒキガエル、蜘蛛、ムカデを表しているのさ。この5毒は5豆、だから炒って食べちゃえば、何でも来いの恐いものなしって事!

 

【原文】

二月二任何虫虫蛾蛾的都从地里出来了,出来就可能伤害人,所以喝雄黄酒,要戴香荷包。这在我老乡的风俗,在城市里也是风俗,天底下的风俗都一样的吧,圪梁村却还多了一样:炒五豆。黑亮爹起来后就烧火在锅里炒黄豆,黑豆,绿豆,红豆,白豆,炒了就用盆子端出来,给黑亮装了一口兜,给瞎子又装了一口兜,也给我和老老爷装了一口兜。黑亮和瞎子把炒豆在嘴里嚼得咯嘣嘣响,老老爷说他咬不动,把他的又都给我,但我没吃。

炒这五种颜色的豆是什么意思?我问。五种颜色的豆吗,黑亮说,五豆代表蛇,蝎,蟾蜍,蜘蛛,蜈蚣,五豆就是五毒,炒的吃了,百无禁忌呀!

 

被害者は救出されても、

メディアや第三者の好奇に満ちた心無い言動によって

社会的に精神的に経済的に更に大きな傷を負います。

日本でも監禁事件から救出された被害者の女性が

同じように社会的な深手を負った事を思い出しました。

 

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