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「模範解答や採点基準を公開してほしい」

受験生がそう思うのは当然です。

 

ただし、現実にはなかなか難しいようです。



九州大学の梶原健司先生

 

 

 

太字は私がつけました。

 

 

もう随分前になりますが,九大で新入生数学基礎学力調査(2003〜2012)をやっていた頃,高校の先生方とコミュニケーションがありました.

 

その頃に何度も強く要望されたことは,

(1)入試の模範解答を公開してほしい,

(2)採点基準を公開してほしい,

の2点でした.

 

模範解答については,公開すればそれがバイブルとなってその解き方しか学習しなくなるという強烈な副作用があること,

 

実際には恐らく皆さんの想像以上に多様な解答があり,

それらは大変貴重なものだと考えていて,

きちんと全てフォローした上で採点していることをお伝えしました.

 

採点基準については,非常に多様な解答があって,

その場で複数の担当者が熱心な議論の上で基準を決めていて,

とても公開できるものではない,

ということをお伝えしました.

 

ただ,数学としての価値の判断は,高校も大学も同じ数学ですからそう変わりません,

自信持って指導されてください,と申し上げました.
 

 

 

 

数学の回答は非常に多様だという話は、何かで読んだことがあります。

ふだん問題を解くときでも、びっくりするような解き方を見せてくれる生徒がいます。

難関大学の数学の問題は、いくつもの要素を組み合わせて作られているので、多種多様な解答があり得ます。
採点者が思いもよらない解答があるんじゃないかな。

 

 


予期せず,前のポストが大きな反響を呼んでしまい,驚いております.やはり入試に関わることは社会的なニーズが高いのですね.ただ,入試に関しては,お伝えしたいことはたくさんありますが,機密に属することですので,具体的なことはほとんど何も申し上げられません.お許しください🙇‍♂️

ただこれだけは申し上げておきます.

数学研究者の多く(私が知る人は全員)は,入試を極めて重大に考えていて,作題,採点とも非常に長い時間をかけ,頭が下がるくらい熱心に取り組んでいます.

 

こうして生まれる質の高い問題と,そして表には出ませんが,質の高い採点は日本の国力の源泉とすら思います.

少なくとも九大の場合,受験生の皆さんが問題と格闘し,これまで培った知力と体力を出し切って書いた答案は,たとえ数式の羅列で字も汚く極めて読みにくいものであっても,筋を(時として苦労して)追い,受験生が何をどう考えたかまで推測した上で,問題の数学的な文脈の中でどの程度まで到達したかを計って採点をしています.

 

有理化の有無とかa+biかib+aか,その類のことは(数学的内容が変わってしまったり内容を読み取れないような極端な場合を除き)ほとんど関係なく,数学的な内容を厳格に評価しています.

 

受験生の皆さんは安心して数学的な部分に集中し,もし可能なら,採点者を説得するつもりで,日本語も駆使して丁寧にわかりやすく書くことを心がけていただければ,きっと考えたことは伝わると思います.

 

 

 

私の答案もこんな風に採点してくれたんだなぁ。
感動です。

 

数学めちゃくちゃがんばったんですよ。 

 

一生ものの思い出です。

 

 

 

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最後までお読みいただきありがとうございます。

 

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滋賀県出身 京都大学法学部卒
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