映画の中でジョン・クランコが折に触れて自身が孤独であることを吐き出す様が印象的でした。
偉大な芸術監督と自分を同列に扱うほど不遜ではありませんが、その孤独はわかるなと思ってしまいました。
恥ずかしながら、5年以上前に本家をセミナー出禁になったことは皆さんご承知の通りだと思いますが、そこから半年間は正直いうと当時付き合っていた彼女との行為に溺れていました。
人によってはパラダイスのように思われるかもしれませんが、ひたすらゴムに孤独の哀しみを吐き出していただけで、ぬかるみにハマり続けて身動きが取れないことに絶望していました。
一応アルバイトはしていましたが、食事はほとんどその彼女に作ってもらって、半分ヒモみたいな生活を半年ほど続けていました。
その期間は気功の仕事は完全にストップし、本家主宰とRay先生の3人LINEにも連絡せず、目先の快楽に溺れと誤魔化しの日々をやり過ごしていました。
ただそんな生活は当然続かず、当時の彼女と将来について話し合って、彼女から「税理士か何かの資格を取って」と言われて、ふと「俺そんなことをするためにアメリカ留学を切り上げて日本に戻ってきたんだっけ」と疑問に思いました。
そんな時に自宅のアパートに戻って、本棚をぼーっと眺めていたら2017年版の苫米地手帳が目に入って、そのコラムでタイムラインのワークが解説されているのを読んで時間が未来から流れ始めるのを感じました。
それで決心して当時の彼女とは断腸の思いで別れて、先生方に頭を下げてセミナーのヴァーチャル受講をお願いし、その後タイミングよくリニューアル版オンラインメンターが始まったので飛び込んでまたゼロから気功をやり直す機会をいただきました。
そんな経緯があるので僕は苫米地手帳に対して異常に執着していますし、手帳絡みだと色々と情動が発火しやすいです(それが社会的情動だと信じたいw)。
散々嘘と偽りの人生をそれまで送っていたのに、あのときは嘘をつけませんでした。なんでだろう?
寒い暗い夜はいやだ 女々しい物思いに耽る
たばこの灯りは 眠れぬこころ照らす
本当にひとりになったことないからね
自分の強さも知らない
あのときどうしてうそをつかなかったのだろう
偽りばかりで暮らしてたはずなのに
一人になってようやく、自分の強さがわかりました。全て借り物に過ぎなかった、と。
ただ回心したとて、また以前のように本家のセミナーを受講できるとは夢にも思いませんでした。だけど気功以外にやりたいことはないし、後悔のないようにやれるだけやろうと決めました。
今振り返るとその期間は「ゴドーを待ちながら」だったなと思います。
なので今こうしてまた本家のセミナーに参加できて、仲間と共に本家主宰とRay先生からの薫陶をいただける世界線が、幸せ過ぎて夢か幻なのではないかと思うときもあります。
朝起きて、もしかしたら夢か幻かもと不安になって、過去ログを参照してそうでないことを確認して安心する日もあります。
そんな日々を生きているので、今死んでも別に後悔はないかなと思います。もちろん実現したいゴールはたくさんあるのですが、それと同時に今死んでも後悔はないとも思います。
死といえば、本家のOMSの講義で、「星の王子さま」で著名なサン=テグジュペリの「夜間飛行」を踏まえて、「死ぬことは怖くない」というお話をされていたのを思い出します。
本家で「夜間飛行」について言及された記事を引用します。
【書籍紹介】
『星の王子さま』の作者であるサン=テグジュペリはプロの飛行機乗りでもありました。
貴族の家のお坊ちゃまで、子供の頃の風貌は星の王子さまそっくりの金髪の可愛い男の子です。
星の王子さまの登場人物は王子様も飛行機乗りも自分のことなのでしょう。
『星の王子さま』はシュガーコーティングがされて全世界でベストセラーになりました(本人はそれを見ずして、飛行機に乗ったまま失踪します)。
しかし砂糖の下にある苦(にが)い丸薬をなめたければ、夜間飛行などを迂回(うかい)する方が良いのかもしれません(もしくは大人の視点で読み直すとずいぶんと苦い物語です。逆説的ですが、大人の視点で読むほうが、子供の時以上におとぎ話がリアルに感じるように思います)。
タイトルの引用はサン=テグジュペリの『夜間飛行』から。
面白いのはこの上司である支配人のリヴィエールがある種の神秘的な法則を自身は信じていることです。その上で部下からは神秘を剥がすのです。
夜ふけて、地図を前に、事務室にいると、僕にはこの隠れた法則が感じられる、僕がなげやりにして、万事をただ規則まかせにしておくようだと、不思議に早晩事故が生じる。いわば、機体が飛行中にばらばらになるのを、また暴風雨が来て便の到着を遅らせたりするのを防ぐのは、すべて僕の意志の力ひとつにかかっているような気がするのだ。僕はときどき、自分のこの能力に自分ながら驚くほどだ。(p.80 サン=テグジュペリ『夜間飛行』)
なぜ神秘を剥がすかと言えば、それは神秘が(もしくは未知が)人を圧倒し、殺すからです。
ところが人間に恐ろしいのは、ただ神秘の世界だけなのだ。神秘をなくすることが大切なのだ。搭乗員が、夜というあの暗い井戸の中へ降りて行って、そこからまた上がってきても、別に珍しいことをしたとも思わないようにしなければいけないのだ。つまりあの操縦士が、夜の胸の奥底へ、わずかにその手元と機翼とだけしか照らし出さないほどに小さな炭鉱用のランプ一つさえ持たずに、しかも平気であの未知の世界の扉を肩で押しあけて、分け入るようにしなければいけないのだ。(同上p.81)
当時の夜間飛行は命がけですし、自殺行為でした(サン=テグジュペリ自体、飛行機の事故が非常に多いです。そして彼の最期もまた飛行機の中で終わっています)。
(余談ながらこの事故の多さと事故をめぐってのサン=テグジュペリ自体の死生観というか、思想も非常に面白いのでいつか紹介したいと思っています)。
その自殺行為に挑むときに、重要なのは「神秘をなくすること」なのです。
弱々しい神秘主義のために彼の天才の飛翔がまもなく止んだのは残念なことだった(ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ、エッカーマン『ゲーテとの対話』1月18日月曜日)
(「まといのば」本家ブログより引用)
その講義をビデオで受けて、2月に倒れて救急車で緊急搬送された時に、ぐったりして身体はかなりキツかったのですが、死の恐怖は一切なかったことを思い出しました。もちろんそばにMZKさんがいてくれた安心感があったと思いますが、死については頭によぎりもしなかったことを覚えています。
その旨を本家主宰にお伝えしたところ、「死の恐怖は宗教洗脳か、もしくは人生の後悔の集約」とお言葉をいただきました。
そのお言葉を受けて、自分はT理論と気功を通じて宗教洗脳から逃れ、日々後悔のないように生きているのだなと確認できました。
もちろん日々自分自身に「後悔のないように生きよう」と語りかけているのですが、実際にそのように生きられているかは自分ではわかりません。ただ今回一種の臨死体験をして、講義を通じてその時の心理状態を思い出し、師匠からお言葉をいただいたことで確認することができました。
先達あらまほしき、と改めて思った次第です。
無限の海は広く深く でもそれほどの怖さはない 宇宙の中で良いことを決意する時に
そして病院のベッドで色々と検査を受けながら、心からやりたいことだけをやろうと決意したことを覚えています。
やりたいこととはすなわち、利他ということです。
Dr.Tの新刊には老いと死を前にするべきことについて、以下のように書かれていました。
老いと死を前にして私たちがするべきことは、欲望の解放(これまでやりたくてもできなかったこと)や利己的行動ではありません。倫理を守ることです。 死を前にしてなお自分に厳しくする。他人には寛容に接する。利己を捨てて利他(他者の利益や幸福になるよう動くこと)に生きるということです。利他に生きることで老いや死の恐怖から離れ、幸せを手に入れることが可能となるのです。 考えようによってはこれこそが究極の利己主義なのかもしれませんが、あとに残るものがまったく違います。自分を捨てるという究極の利己主義ならば、若い世代に幸せの種を残すことができるでしょう。
(老い方をいますぐ、アップデート 老害にならずに「第二の人生」を生きるヒント)
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