※2024年1月の記事に加筆しています。
本日は台湾で二二八事件が起こった日。平和を考える日でもあります。二二八事件とは、1947年2月28日、憲兵隊によるヤミ煙草取締暴行事件をきっかけに起こった全島的な抗議行動を、当局が武力で鎮圧した事件のことです。一般的にはその後も続いた苛烈な民衆弾圧、知識人虐殺を含めて「二二八事件」と言います。この二二八事件を知るための書籍、映画、ドラマなど、いくつか集めてみました。
「昭和」を生きた台湾青年
サブタイトル➡️日本に亡命した台湾独立運動者の回想1924-1949。二二八事件の被害者、そして被害者家族(著者の実兄が殺害されている)としての実体験が綴られています。第9章がまるまる二二八事件についての回想。息が詰まるほどのリアルな記録です。
『「昭和」を生きた青年ーー日本に亡命した台湾独立運動者の回想1924-1949』
王育徳(草思社文庫)
台湾
上記の著者、王育徳氏による台湾の歴史についての研究書。専門的で詳細な記録が特徴ですが、氏の筆力により極めて読みやすくわかりやすい内容です。二二八事件の前後の状況も詳しく描かれているので中上級者の方にもおすすめ!
『台湾』王育徳(弘文堂)
(1964年/1970年増補版)
図説 台湾の歴史
台湾の基本的な歴史が学べる1冊、『図説 台湾の歴史』。初学者向けの書籍ながら、二二八事件や白色テロのことは比較的詳しく書かれています。
『幌馬車の歌』
二二八事件のことが日本語で読める書籍の中で1番詳しいのは『幌馬車の歌』でしょうか。ドキュメンタリーのような小説のような不思議な読み物だけど(基本的にはノンフィクション)、その分ドラマを見ているような感覚に陥ります。本の4分の1を占める『付録』を読むだけでも勉強になる、台湾マニア向けの1冊。映画『悲情城市』についての解説も本当に詳しいです。
『臺灣歷史地圖』
映画『悲情城市』
侯孝賢監督の台湾映画『悲情城市』。それまで長い間タブーだった二二八事件を取り上げた作品としてよく知られていて、1989年のヴェネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞。1987年に戒厳令が解除されてからわずか2年後の作品です。
当時の台湾社会は、まだまだなんでも自由に言える雰囲気はなく、実際、映画制作に関しても政治的制約はあった模様。監督自身も、当局から削除するよう指摘されたシーンが2箇所くらいあったと、ドキュメンタリーの中で話しています(『侯孝賢畫像』)。それでも、自由、民主を求める民衆の声の大きさと切実さを支えに、監督は当局の妨害には屈せず映画を完成させました。
作品に対しては賛否両論もちろんあります。批判的意見としては、後半の、山奥に反政府勢力のアジトを作る場面などは50年代の白色テロ事件の話であり史実と齟齬がある、とか、街中で行われた外省人への暴力の場面や、穏やかすぎる獄中の描写などに歴史認識の甘さ或いは思想的偏りがあるのでは、といったものです。
台湾ドラマ『紫色大稻埕』
台湾ドラマ『紫色大稻埕』も二二八事件の場面が出てきますが、それほど詳しくはありません。ただ、最初から主要な登場人物として描かれていた画家の陳澄波が二二八事件で殺されてしまうのが本当に辛かった。(Netflixで見ました)
客家語ドラマ『台北歌手』
今まで見た台湾ドラマの中で1番詳しく二二八事件が描かれていると思ったのが客家語ドラマ『台北歌手』。暗く重く深いドラマで、精神状態が良好な時でないと視聴は厳しいと思います。が、私は本当に見てよかったと思っています(YouTubeで見ました)。台北の《二二八國家紀念館》
台北のMRT中正紀念堂駅2番出口から徒歩5分。入場無料、日本語のパンフレットもあり、それを読むだけでも勉強になります。








