中村友一(なかむらゆういち)です。
いつもお読みいただきありがとうございます。
子育てをしていると、ふとした瞬間に
「え…これって大丈夫なのかな?」
と不安になることがあります。
たとえば、子どもが突然、
「なんか天使さんの声が聞こえるよ」
と話し出したら、どうでしょう。
びっくりしてしまう親御さんも多いはずです。
でも、ここで一度立ち止まって考えてみてほしいのです。
■ “症状”かどうかを決めるのは、「本人の困りごと」
臨床の現場では、ある状態を「症状」と呼ぶかどうかは、本人がそのことで困っているかどうかが大きな基準になります。
天使の声が聞こえる子がいたとしても、
・生活に支障がない
・本人が苦しんでいない
・周りに危害がない
のであれば、それは“今すぐ治療が必要な症状”とは限りません。
むしろ、困っているのは親のほうかもしれません。
「うちの子は普通じゃないのでは…」
「他の子と違うのは問題なんじゃ…」
そんな不安や焦りが、親御さんの心をぎゅっと締めつけてしまうのです。
■ “普通でなければならない”という思い込み
私たちは知らず知らずのうちに、「普通であることが正しい」という価値観を背負ってしまいがちです。
でも、その“普通”って誰が決めたのでしょう。
子どもが持つ特性は、時に「症状」ではなく個性として輝くことがあります。
サバン症候群のように、特異な能力を活かして大きな成果を残す人もいます。
ダウン症の方の中には、独特の世界観を芸術として表現し、多くの人を魅了する方もいます。
“普通じゃない”からこそ生まれる魅力や才能は、実はたくさんあるのです。
■ 親ができることは「問題探し」ではなく「困りごと探し」
大切なのは、子どもが何に困っているのかを丁寧に見つけていくこと。
困っている部分には支援が必要です。
でも、困っていない部分は無理に“普通”に合わせる必要はありません。
むしろ、その子の世界の見え方や感じ方を尊重し、
「どうしたらこの子らしさを活かせるかな?」
と一緒に考えていくことが、長い目で見てとても大切です。
■ 子どもの個性を“問題”にしてしまう前に
もし今、「うちの子、他の子と違う気がする…」と不安になっているなら、まずはこう問いかけてみてください。
「それは誰が困っているのだろう?」
子ども自身が困っているのか。
それとも、親である自分が困っているのか。
この問いは、子育ての視点を大きく変えてくれます。
そして、もし困っているのが“親のほう”なら、それはあなたが悪いわけではありません。
ただ、少しだけ価値観を見直すタイミングが来ているのかもしれません。
■ 最後に ― 子どもと一緒に「その子らしさ」を育てていく
子どもは、親が思う以上にしなやかで、そして、親が思う以上に自分の世界を持っています。
「普通と違う=問題」ではありません。
困っているところには支援を。
困っていないところは、その子の個性として大切に。
そんなふうに子どもと向き合うことで、親子の毎日はもっと軽やかに、もっと豊かになっていきます。
あなたの子育てが、“普通”ではなく“その子らしさ”を中心にしたものになりますように。
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