こんばんわ![]()
センター試験だった学生さん、今日もお疲れさまでした。
1990年から30年近く実施されてきたセンター試験ですが、
2019年度(2020年1月実施)を最後に終了するそうですね。
2020年からは、新たに「大学入学共通テスト」という名前も試験内容も変わります。
2014年、ミネルバ大学という大学が開校したそうです。
この大学にはキャンパスや目立った実績もなく、
2018年時点では卒業生もいないそうです。
授業はすべてオンラインで行われます。
こんな大学に進学したい学生がいるのだろうか?と思いました。
ですが、受験者数は開校後たった4年で2万人を超え、合格者はわずか1.9%。
中には、名門大学の合格を辞退してまで入学する人もいるといいます。
なので興味津々で読みました。
何を教えているのか
一生使える知恵を
ミネルバ大学で教えるのは、社会に出たときに応用して使える「実践的な知恵」だ。
逆に既存の大学に多い、知識を伝えるためだけの講義はない。
あくまでも目的は、
「社会のあらゆる専門分野にも活用でき、キャリア育成においても有効な汎用的技能」
を学ぶことなのである。
とくに力を入れているのが、入手した情報を解釈して課題解決に向けて応用する技能と、
自分の考えを効果的に伝えて望ましい結果を導くコミニュケーション能力の養成だ。
この方針に従い、ミネルバ大学では「実践的な知恵」を、
「個人の思考技能」と「集団でのコミニュケーション技能」の2種類に分類して教える。
個人の思考技能
個人の思考技能は、「クリティカル思考」と「クリエイティブ思考」に分けられる。
「クリティカル思考」とは、
相手の主張の評価や意味の理解に加え、意思伝達における判断能力を指す。
ここで必要なのは、データ解釈を正確におこない、自分の答えを導き出す力。
さらにその答えを相手に伝えることでかかる労力とリターンが適当かどうか、
予想外の反応があった場合はどうするか、といったところまで深堀することが求められる。
「クリエイティブ思考」とは、
突然アイデアがひらめくというようなものではなく、
「体系化され、教えることのできる一連のロジカルな思考プロセス」のことである。
必要なのが、直面している問題を解決するために適した問いを自ら設定すること。
そしてその問いと現状の差を「解決する意味あるもの」と「影響のないもの」に分解し、
解決できる要素になるまで分解する。
そしてデータを蓄積していく。
集団でのコミニュケーション技能
集団でのコミニュケーション技能には、
「効果的なコミニュケーション」と「効率的なインタラクション」がある。
「効果的なコミニュケーション」をおこなうには、
プレゼンテーションの形式と、読み手・聞き手の理解が重要。
数百人を前にして発表するのと、少人数でミーティングをおこなうのでは、
話し方も用意する資料も必然的に変わってくる。
また会話相手の何気ない仕草や表情から、「言外の意味を感じ取る」ことも、
国際的なプロジェクトをおこなう上では欠かせない。
「効率的なインタラクション」は、
交渉や協業、倫理的な問題を建設的に解決するためのものである。
大きな組織で働く場合は、部分最適と全体最適の調整も必要になるものだ。
ミネルバ大学では、リーダーシップだけでなく、フォロワーシップの重要性についても学び、
集団と個人の理解することに重点を置いている。
どのように教えているのか
授業の本来あるべき姿とは
ミネルバ大学では全授業を、
「完全なアクティブ・ラーニング」でおこなうという原則のもと、
講義式授業を禁止し、学生主体の学びを適用している。
学生主体というのは、授業時間の最低75%をグループワークや議論に充て、
能動的な作業をおこなうということだ。
使用する教材とコンセプトの予習は必須で、授業中は予習したコンセプトをもとに、
クラスメイトとディスカッションすることが求められる。
そして授業後に教員から、理解度や改善点などの詳細なフィードバックを受ける。
またコンセプトをインプットした学生には、
「どんな場所・状況でも、学んだコンセプトが有効に使えるか試すための機会」
が用意される。
このようにインプットとアウトプットを組み合わせることで、
学生たちの「実践的な知恵」は鍛えられていく。
教員が話せるのは10分まで
授業はすべて20人以下のセミナー形式で、事前課題を提出した学生のみが参加可能となる。
90分授業のうち、教員が話せるのは合計10分と定められている。
授業はすべてオンラインなので、教員と学生が同じ空間に存在しないことへの懸念もあった。
たとえば「教員が学生の状況を観察するのは困難では?」
「学生が先生に質問するタイミングや時間が限られているのでは?」といったもの。
だがミネルバではそうした懸念を払しょくする仕組みが盛り込まれている。
まずログインすると、授業に参加している学生全員の顔がひとつの画面に映し出される。
授業の冒頭には、特定の質問が全員に投げかけられ、回答結果はすぐにグラフで表示される。
これによりすべての学生がどの立場にいるのかが明確になる。
発言量を把握する機能もついているので、
全学生が均等な発言機会を得やすくなっている。
オンライン授業の3つのメリット
①事実にもとづいたタイムリーなフィードバックを受けられる。
②教授は学生の技能習熟を把握しながら、次の準備ができる。
③客観的事実にもとづいた教員へのフィードバックができる。
実際に初めてミネルバの授業に参加する学生のひとりは、
「はじめてこの授業を経験したときは、それまでの3倍疲れた。
集中を途切れさせる余裕は全くなかった」と授業の密度の濃さを語っている。
大学と社会の垣根を限りなく低くする
頭の中にインプットした知恵は、それを実践して流暢に使いこなせるレベルまで
引き上げなければならない。
そこでミネルバでは、外部団体の協力を得て経験学習を提供している。
たとえばサンフランシスコ市との共同アクティビティがそうだ。
ミネルバの学生はホームレスの福祉政策について提案をしたり、
ホームレスへのインタビュー方法を学ぶワークショップに参加したりしつつ、
ボランティア実習などもおこなう。
その他にも、さなざまな公的機関、企業、NPお、芸術家が積極的に協力してくれている。
その背景には、ミネルバ大学の知名度が上がったこと、
学生のパフォーマンスが高く評価されていることがある。
学生たちのアウトプットの場を設け、学生たちが積極的に学んだスキルを実践することで、
大学と社会との垣根は、限りなく低くなっている。
どうやって入学し生活するのか
落とすための入試にはしない
多くの米国大学の宣伝文句に「国際性と多様性」というものがある。
だが実情を見てみると、ハーバード大学などのトップ大学の留学生比率は10~15%程度。
これに対して、ミネルバ大学の留学生比率は75%である。
米国学生と留学生比率が逆転しているのだ。
しかもミネルバはまだまだ米国籍の学生が多いと考えており、
将来的には米国の全世界に占める人口割合を鑑みて、
その比率を10%以下にしたいと考えている。
ミネルバ大学の入試制度はどういうものなのか。
まず米国の大学入試によくある、人種・国籍・スポーツ・親類の有無などの優先枠は一切ない。
貧しい家庭の学生にも門戸を開くため受験料は求めず、
SAT(大学能力評価試験)や各種検定試験の結果も不要。
さらに米国大学では合否判定の重要な判断材料になる、
事前課題エッセイも採用していない。
というのも検定試験やエッセイは事前に準備ができるので、公平性が低いからである。
ミネルバの試験では、創造性、、計算、読解、文章表現などの試験を通じて、
潜在的な思考、・コミニュケーション能力を問う。
いずれも試験に対するテクニックではなく、「実力」がなければ解けない問題である。
もちろん、それまでの学校での成績、過去に成し遂げてきたことなども重視される。
いずれにせよ強調すべきなのは、
すべてはミネルバの教育内容と学生の相性を見極めるためのものであり、
「落とすための入試ではない」ということ。
さまざまな都市がキャンパスになる
ミネルバは、「都市をキャンパスにする」という方針を打ち出している。
ミネルバと既存の大学の数少ない共通点は、学生寮を持っていることだろう。
だがミネルバでは、都市に存在する一般的なマンションを、
長期契約して学生寮として利用している。
これによって、「都市をキャンパスにする」ことを促している。
ミネルバ大学は4年間で世界7都市に移り住み、そこをキャンパスとしている。
1年目は、サンフランシスコ、2年前期はソウル、2年後期はハイデラバード(インド)、
3年前期はベルリン、3年後期はブエノスアイレス(アルゼンチン)、
4年前期はロンドン、4年後期は台北だ。
この選択基準として、安全性が確保されていること、質の高い学びの機会が用意できること、
比較文化的な学びができることがあげられており、
4年間を通じて小規模な都市から、人口・文化が複雑な都市へと移動していくように
デザインされている。
もちろん治安の変動によって、滞在都市を変更しなければならないこともあるが、
固定資産を持たないミネルバ大学は、そうした問題に対しても柔軟に対応できる。
著者である山本秀樹さんは、ミネルバ大学が開校した翌年の2015年から、
日本での認知活動を始められました。
ベン・ネルソン氏の来日公演も実現し、日本語での情報量も増えつつあるそうです。
しかしその一方で、「日本人には合格はムリ」とする教育関係者に辟易したといいます。
それでも2017年には、進学校ではない普通の公立高校出身者から合格者も誕生しているそうです。
新しい学びの形。
こういう大学の存在を今日誕生日を迎え、
受験に向かってラストスパートをかけるアンちゃんに贈ります。
アンちゃんお誕生日おめでとう![]()
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では、また明日^^
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今から私が入学できるとは思いませんが、たとえ自分が行けなくても、
「こんな学びの場があるんだって」と誰かに話したくなる、そんな大学です。
