御座敷の吊り天井、入母屋を支える裏舞台 〜ねこ福の大屋根工事レポ⑬〜 | 山里リトリートねこ福 ✢✢ 時間が止まる龍宮城へようこそ ✢✢ 大阪高槻 神峰山の郷

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ギャラリーねこ福はこんなところ

 

今日は雨。工事も大詰め。

 

来週あたりから本格的な梅雨がやってきそうな気配なので、

今週残りの4日で瓦葺き完了すると良いなぁ。

 

 

 

今日は、御座敷の屋根裏を見学させてもらった記録を残しておこう。

 

 

 

天井板を外したので日が差し込んで、全容が明るみになった御座敷の天井裏。

 

 

 

 

 

これまで、ただ不気味でしかなかったラビリンス。

謎の一本の端材が奥へと渡され、暗闇へと誘っていて。。謎でしかなかった。

 

 

 

光が差すと別世界。

 

色々な創意工夫がされていること、伝統の技法、

すべて意味あって施されたものであるとわかりました。

 

 

 

 

天井を吊っているのは竹串 

 

「吊り天井」って言うんだけど、どうやって吊ってるのか闇では分からなかった。

 

 

 

空中にぶら下がる天井板。どうも吊っているのは何本かの竹串みたい。

 

丸太と竹串の固定は想像に難くない。

天井板と竹串の接続、これいかに?

 


 

 

突き刺してるだけに見える。

座敷から見上げても竹串の跡は一切ない。

 

京間10畳の天井が落下しないよう吊っているのは、30本程の突き刺した竹串。。

 

 

 

クローズアップしてみた。

 


 

ほぞ穴を切って、竹を刺して、穴を埋めてる?

 

それだけ?

 

 

表面はこちら。御座敷から見上げてみた。

 

 

1,2,3,…9本の桟がある。

上の竹串は天井板を貫通して、この桟に突き刺されてるんだろうな。

 

 

突き刺し30本で120年。素晴らしい技術でありまする。敬礼!

 

 

 

 

楔の力学的作用はすごいらしい 

 

重なりなく、ぴったり張り合わされた天井板。しかも空中吊り。

 

どうやって繋ぎ合わせてるのか?

またクローズアップしてみる。

 

 

 

くさび〜!

 

楔が打たれてるだけ。。

 

幅広面はちょっと浮いている。これにも訳があるんだろう。

 

 

 

釘を1本も使わず10畳の天井を吊る。

職人さんに尋ねてみたけど、旧家の吊り天井とはこれが普通なんだそうです。

 

なかなかに際物技術の元で、のほほんと座敷を使ってたんだなぁ。

 

 

 

 

 

入母屋の壁「妻」を支えるのは大仕事 

 

この天井裏、とにかく複雑。無秩序に横木がたくさん走ってる。

 

じっと観察してみて分かった。

 

 

すべては入母屋の小窓「妻」の壁を支えるために渡された支えとその支えたち

 

壁を直接支える横木が2本。

小屋束を基点にしてるもの(赤)

梁を基点にしてるもの(青)

 

青い方の基点は、桁から筋交が入れられてて、更に同じ梁の別の箇所からも力の分散がなされてる。実に念入り。

 

なるほど、全部理屈には合う。というか気持ちは分かる(笑)

 

 

が、かつて製品開発で先輩から教えられた。

複雑な処方を組むほど素人だと。

複雑なほどトラブった時の原因究明が難しくなる。

トラブる要素も増えるんだと。

 

一事が万事と思うと、これはどうなんだろう。

こんなもんなのか?

 

 

 

すべては入母屋の壁のため…。

 

 

 

入母屋造り、たいそうである。。

 

 

 

 

 

天井裏に立つべからず 

 

職人さんたちは土埃のお掃除を、梁の上から屈んで作業くださったそうです。

厨子から渡されていた謎の材木も、天井裏で仕事するための足場だったようです。

 

 

わたし、転落しない自信あるので(体操部だった)、是非とも入ってつぶさに観察してみたかったけど、

 

職人さんの作業の手を止めてるし、

無駄に心配を掛けるのはご迷惑なのでグッと堪えた。

 

 

代わりに、サイズ感を実感するために職人さんに立ってもらった。

 

 

狭い場所での作業、ありがとうございます。

 

 

 

 

 

保険かけられてました 

 

職人さんに教えてもらったこと。

 

 

ハスにかました材木あり。

グラグラで、遊びがある。

 

棟木が下がってきたときに補助的に支えるためのものじゃないかとのこと。

 

どんな時に棟木が下がるのか考えてみたけど思いつかなかった。

けど、色々なことを考えて造られてるんですね。

 

 


 

 

向こうの方に、変色した棟上飾りが見えてた。

建築当時の晴れやかな空気がふっと察せられ、そんな時代もあったんだなぁっと。

 

 

屋敷の中で100年前の面影が風化もせず、手付かずのまま残っている数少ない場所。

記録を残せて良かった。

 

 

作業途中でご招待くださった職人の皆様、ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

【実は、シリーズです】

 

⑫瓦の葺替え、折り返し 

⑪鬼瓦講 

⑩人事を尽くしたら天命に託す 

⑨修理工事から学んでることたくさん 

⑧保存するのは温故知新をキャッチする為かも

⑦屋根はお家のファッションなのだ 

瓦職人さんの雨予知能力は凄かった 

​​​​​​​猫さんと職人さんの微妙な距離感 

④上空で熟達の職人技を鑑賞する 〜

③頭の上を10トンの土で守られていたんだと! 

②棟瓦って今の時代っぽくない 

①130年働いた瓦、ご引退