「定年が近づいてきた友人は、きっと次のステージに迷っているはず」——あなたも、そう思ったことはありませんか?

先日、久しぶりにゴルフ場で旧友と会いました。もうすぐ60歳、長く勤めた会社を定年で退く決意をしたばかりという彼。私はなんとなく、心の中でこう決めつけていました。「きっと人生の次の一歩に悩んでいるだろう」と。

だから自然と、私が最近取り組んでいる学び直しの話や、早稲田大学のライフデザインプログラム(LRC)の話をしていました。何かヒントになれば、という思いで。

ところが、彼の返答は私の予想をまったく裏切るものでした。

 

彼の言葉

「やりたいことは山ほどある。むしろ絞り込む方が大変で、時間が足りないくらいだよ」

え? と、私は思わず聞き返しそうになりました。

彼はいわゆる「猛烈サラリーマン」でした。何十年も仕事一筋で走り続けてきた人。会社という世界がほぼ全てだったはず——そう私は思い込んでいたのです。

だから「定年後に何をしようか」と迷っている姿を、勝手に想像していました。

でも現実はまるで逆でした。

彼は、退職後の未来を若いころからずっと、静かに育てていたのです。やりたいことのリストは、すでに溢れるほどある。問題は「どれを選ぶか」。そんな、うらやましいほど豊かな悩みを抱えていました。

 

気づき

私はこのとき、自分の中にあった思い込みの根深さに気づきました。

「仕事一筋の人は、定年後の自分のビジョンがない」 「学び直しや新しい刺激を必要としているはず」

これは、善意からきた想像でした。でも同時に、相手を一面からしか見ていなかったということでもあります。

人はそれぞれ、見えないところで自分の人生を耕しています。表から見えている「仕事人間」という姿は、その人の全てではない。定年後の豊かさは、退職してから慌てて準備するものではなく、日々の暮らしの中でじわじわと積み上げられていくものなのかもしれません。

と同時に、こうも思いました。

 

「では、私はどうだろう?」

私自身が50代で早稲田LRCに飛び込み、ASAILを立ち上げ、MySTORYプログラムを設計し、つくば大学の学びにも踏み出しているのは——まさに「人生の後半戦を、自分の手でデザインしたい」という思いからです。

彼の言葉は、その思いをあらためて肯定してくれるものでもありました。

やりたいことを持っている人は強い。 その「やりたいこと」を、今から育てることは、誰にだってできる。

そう感じた、ゴルフ場での会話でした。

 

あなたへ

あなたには、「やりたいことリスト」がありますか?

定年後のためだけじゃなくていい。5年後、10年後の自分が「あれをやっていてよかった」と思えることが、今の暮らしの中にあるかどうか。

もしまだないなら——今日、ひとつだけ書いてみませんか?

 

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