吉野弘 | ricky321のブログ

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初めての児に

お前がうまれて間もない日。
禿鷹のようにその人たちはやってきて
黒い皮鞄のふたを
あけたりしめたりした

生命保険の勧誘員だった

(随分お耳が早い)
私が驚いてみせると
その人たちは笑って答えた。
〈匂いが届きますから〉
    以下略。

読書録
19-016 『妻と娘ふたりが選んだ吉野弘の詩』青土社
19-017 『素直な疑問符~吉野弘詩集』理論社
 図書館で借りたが、
‘I was born.’が受け身形、つまり‘生まれさせられる’であることに気が付く「I was born」、
心のやさしい女の子が、途中から席を譲ることをやめる「夕焼け」
などが有名だが、上記2冊には収録されていない「初めての児に」が、小生は最もいいと思う。