高橋源一郎様のお通りだい! | ricky321のブログ

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 『ニッポンの小説~百年の孤独』高橋源一郎(18-116)から、どうも自由になれていない。といっても自分が情けないということでなく、よくできた本なのである。去年、10月の読書録に書いたとおり、高橋は小説家というより、小生にとっては優れた書評家、ナビゲーターである。

19-004 『インストール』綿矢りさ/河出書房新社
 同年10月、小生が「平成の小説ベストテン」で第四位に選出した綿矢のデビュー作。再読だが、やはり変わらぬ感動がある。恐ろしく主人公、つまり自分自身(の分身)を客体化している。「こんなに若い時から、こんなに日本語を上手に使うなんて、なにかひどい病気にかかっているのではないだろうか」と高橋は表現している。病的なまでの執着心や意地の悪さは作家、とくに小説家にとって必要な資質なのである。自費出版の類いが往々にして失敗に終わるのは、素人ライターが善人の仮面を被ってしまうからである。書くときは毒を吐かねばならない。
https://blogs.yahoo.co.jp/takuroh_ohnuki/68899631.html
 冒頭の『ニッポンの小説』で、主人公の想い人が早世してしまう小説は珍しくないことを高橋が指摘していた。堀辰雄『風立ちぬ』、伊藤左千夫『野菊の墓』、片山恭一『世界の中心で愛を叫ぶ』などを挙げていた。…という経緯で次の二冊を手にとった。

19-005 『野菊の墓』伊藤左千夫/カシオ電子辞書のおまけ
 古いが、一応は読める。夏目漱石が高く評価したというのも肯ける。『風立ちぬ』よりも小生はこちらの方が好きだ。

19-006 『世界の中心で愛を叫ぶ』片山恭一/小学館
 もらった本。1/4くらいが限界だった。くだらなくてとても読めた代物ではなかった。Amazonのブックレビューでは、「原作がなってない割りに、TBSが制作したドラマの出来は良かった」など書かれていたが、なるほど酷くつまらない。小生、基本的に手にした本は全部読むのだが。
 
19-006『しがみつかない生き方』香山リカ/幻冬舎新書
 件の10円の本。養老孟司『バカの壁』と同じ分量の本で、その内容は『バカの壁』の十分の一くらい希薄である。筆者はBig-tomorrowなどの雑誌で2頁程度の人生相談を受け持ったりしているし、結構面白い。しかし1冊の書籍になると、なんとも軽薄なものになる。