東京日本橋にある鍼灸治療室クリスタ、院長のかとうようこです。
最近、家族の問題に追われていて正直気分がすっきりしません...
うつうつとした気分のときと、気持ちが晴れやかなとき。
同じ景色を見ているはずなのに、
世界の色が違って見える
そんな体験、きっと多くの人がしていると思います。
実はそれ、気のせいではないことが、研究で示されています。
ある論文によると、うつ病の人の目には、世界がより灰色に、暗く見えていることがわかったそうです。
この研究では、「網膜電位図(ERG)」という眼の検査法を使い、光刺激によって生じる網膜の電位変化を測定しています。
研究の内容は?
対象は、
・うつ病の人40名(半数は投薬治療中)
・健康な人40名
この2つのグループに、コントラストの異なる5種類の画像を見せ、
そのときに網膜で起こる電位変化を比較しました。
結果はとてもはっきりしていて、
すべての画像において、うつ病の人の網膜電位変化は、健康な人より低かったのです。
特に、最もコントラストの強い画像では、
うつ病群の電位変化は、健康群の約3分の1程度しかありませんでした。
「暗く感じる」のではなく、「暗く見えている」
私たちの目は、光をとらえ、それを電気信号に変えることで「見える」状態をつくっています。
つまり、網膜の反応が弱ければ、実際に光が弱く処理されてしまうということ。
うつ病の人は、強い光刺激を受けても、網膜の電位変化が小さいため、
結果として、明るさが十分に伝わらない。
これは
「世界が暗く感じる」ではなく、
「世界が本当に暗く見えている」
と言える状態なのかもしれません。
症状が強いほど、網膜の反応は低いらしい
さらに、うつ症状が強い人ほど、網膜の反応が低い傾向があることも示されています。
ただし、この研究では、
・神経伝達物質の問題なのか
・視細胞そのものの機能の問題なのか
といった因果関係の詳細までは明らかにされていません。
それでも、
「目の検査によって、うつ症状を客観的に測定できる可能性」が示された点は、
とても大きいですね!
うつ病診断が変わるかも?
うつ症状は、主にセロトニンなどの神経伝達物質の不足によって起こるとされていますが、実際の診察では、「気分」や「主観的な訴え」が中心で、数値化が難しいのが現状です。
気分だけの問題だと思われがちなうつ症状が、
身体、とくに「目」にもはっきり現れている
そんなことを教えてくれる研究。
網膜の電位変化という客観的なデータで評価できるようになれば、
うつ病の診断や評価の基準そのものが、将来的に変わる可能性もありますね。
(今現在も色々研究がなされていますが、診断基準には取り入れられていません)
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