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 日本発の様々な文化が世界に広まっているけれど、それらが世界に伝播する過程から、共通するポイントが学べる。

 

 

【コンピュータ・ゲーム】
 ダイトーから 「インベーター」 が発売されたのが、1978年。 任天堂から 「ドンキーコング」が発売されたのが1980年。「マリオ」 が1983年、「スーパーマリオ」 が1985年だったそうである。
 業務用のアーケードゲームから家庭用コンピューターゲームへと流れを変え始めたのは1983年からであり、 「スーパーマリオ」 は全世界で大ヒットした。(p.56-58)

 アメリカの子供たちが、任天堂の 「スーパーマリオ」 で大いに遊んでくれたことが、イチローをシアトルマリナーズに在籍させる財政的誘因にもなったのである。
   《参照》   『メジャーリーグ・ビジネス大研究』 太田眞一 太陽企画出版
            【日本人はメジャーリーグのオーナーになれるか?】
   《参照》   『メジャーリーグに日本人選手が溢れる本当の理由』 鈴村裕輔 青春出版社
            【イチローがシアトル・マリナーズに残留した訳】

 チャンちゃんがマリオをやったことがあるのは、後にも先にも一回だけ。英国行きの飛行機の中である。国際線でもアジア行きの近距離便にはないけれど、西欧行きの便にはすべての座席の背面に液晶画面が装備されているから乗客はゲームでも映画でも任意に楽しめる。いい年かっくらって長時間マリオに嵌っていたから美系のスッチーと隣の猫の親分に呆れられていた。面白くなければ嵌れない。

 

 

【スーパーマリオの無国籍性】
 世界中で抵抗なく受け入れられた理由の一つは、日本生まれながら、そこに日本らしさがかけらもない点にあるのではないか。主人公の名はマリオ、イタリア風だ。敵役になるクッパ大王の名は韓国料理から来ているらしい。彼らが活躍する舞台はサボテンの生えるメキシコであったり、ピラミッドのなるエジプトだったり。とにかく画面に、日本らしさを感じさせるキャラクターも舞台装置も見られない。非日本的で、きわめて多国籍なのである。(p.59)
 コンピュータゲームが世界に広まる以前から、日本の電気製品は高品質という評価と共に世界中で受け入れられていた。その電気製品にしても、日本文化性を前面に出して売れていたわけではない。電気製品では便利で故障しないこと、アニメやゲームでは楽しいことが、世界中に普及する第一の要因である。
 社名の Sony とか Nintendo と聞いても、それが日本企業だということを認識してない外国人、特に欧米人は意外に多いのである。結果的に、日本製品の高品質性やアミューズメント性が評価されたということであって、この段階で日本文化が広まったとは到底言えない。電気製品やコンピュータゲームの世界展開は、日本文化拡散の基礎を作ったというにとどまるだろう。
    《参照》  『ゲームニクスとは何か』 サイトウ・アキヒロ (幻冬舎)
            【日本のおもてなしの文化】

  
       
【アニメ】
 日本製アニメは安いわりには画面づくりがていねいで、色も美しい。この点でも外国製アニメに勝る。 ・・・(中略)・・・ 。ディズニー・アニメは 「白雪姫」「バンビ」「ダンボ」 など、いずれも悲しみ、苦しみ、楽しさをさまざまにえがいているとはいえ、概して平板な心の動きを追っている。
 どこかに、子どもが見るものだとの思いこみが匂う。子供の世界の精神の揺れはこの程度であると決めつけが背後に控えているような気がする。
 それに比べて日本のアニメは、嫉妬や妬みの感情、不幸や不条理に出会う子供の苦悩など複雑な心理を大人と同じ視線で扱っている。そこにはたとえ子供向けアニメであっても、見る者を子供扱いしない姿勢がある。(p.78)
 個人主義の国々である欧米諸国は、幼少のころから子供を甘やかさず厳しく育てているけれど、アニメに関し見ると子供というあらかじめ決められた領域内で管理されているという感じがする。
一方、外国人(ブレジンスキー)から “ひよわな花” といわれたり、自ら “甘えの構造” といって解釈する日本人は、自己責任意識が弱く自己表現すらできない子供たちを量産しているけれど、アニメで学んだ日本の子供たちの心は案外早くから成熟し、大人の世界を見透かしている。
 子供仕様で大人を包摂する日本、大人支配で子供を管理する西欧個人主義といったところか。
   《参照》   『「知」のネットワーク』 大前研一 (イースト・プレス)
            【文化の担い手が変った。大人文化から子供文化へ】
インドネシアの例でいえば、 ・・・(中略)・・・ 日本製テレビアニメの人気は大変なものらしい。 ・・・(中略)・・・ 。これを日本民族の持つ世界観に影響された固有の文化であると考え、「そうした(異文化の)精神が、・・・・われわれ民族の子供たちに植え付けられる可能性がある」 といった発言が見られるようだ。(p.87-88)
 アニメは、日本人の心(日本文化)を世界に伝えているのである。
   《参照》   『強い日本への発想』 竹村健一・日下公人・渡部昇一 (致知出版)
             【日本人の心を海外に伝えているもの】