この世には自分以外の人がたくさんいるわけで、そしてひとりで生きてはいけないわけで、何らかの形で人とコミュニケーションをはかり、自分の気持ちをわかってもらうのと同時に相手の気持ちをわかるということをしていかなければならないのですが、人の気持ちを理解するのはなかなか骨の折れることです。
これは別に中国で中国人を理解するというのではなくて日本国内にいても同じで、例えばもう何十年も連れ添っているご夫婦であってもお互いにしっかり理解し合っているかというとそうではない。それが現実だと思うのですが、それでも、中華人民共和国という国は、日本人と「似ているけれどもちょっと違う」で「誤解」から離れることができません。
日本人や日本で生まれ育った人は日本の文化の影響を受けて、どちらかというと「言挙げせぬ」そしておとなしい方が多いようで、中国人のことをじっと観察し、「深読み」するのですが、それが知らない間に「誤解」になっていることがよくあります。
中国人の場合、特に日本語のできる中国人の場合、日本語がどこまで理解できているかわかりにくく、また、わからない時でも「わかったつもり」で行動するので事情を複雑にします。
ある日本語ができる中国人の総務のスタッフに、間もなくお客さんが来られる。応接室は前のお客さんのお茶などが残っている。ですから片付けてください。と言う。
そのスタッフは「はい、わかりました」という。
まもなくお客さんが来られるので念のために応接室をのぞくとまだコップや灰皿はそのまま。
時間がないので私が片付けた後、そのスタッフに、
「さっきはどうして(コップや灰皿を)片付けていなかったの?」
と、静かに問いただすと、
「え?エアコンをつけるようにと言ったのではないのですか?」
こういうことが日常茶飯事なのが中国にある日系企業です。
海外では「誤解」はつきもの。
このことはいつも意識していた方がいいでしょう。
そして、今日、9月18日は日中関係にとって特別な日。
日本では満州事変と言っていますが、中国では九一八事変や奉天事変、柳条湖事変と呼ばれている爆破事件が起き、ここから抗日の戦いが始まった日。
中国人は誰もが知っているのですが、日本人の駐在員や出張者はどうでしょうか?
こういう日に、たとえば仕事上でミスをして、それを日本人の上司に、それもみんなのいる前で大声で怒鳴られたとしたら中国人スタッフはどんな気持ちになるでしょうか?
日本人としては日本では当たり前のこと。
そう、中国人スタッフもミスをしたのだから叱られるのは仕方ないと思うかも知れません、でも、相手は日本人。
いつもテレビで「バカヤロウ!」と中国人を馬鹿にし、中国人女性を弄ぶ好色な日本人。
普段は仕事なので仕方ないと思っていても、こういう特別な日に日本人から強く非難されたらどんな気持ちになるでしょうか?
何も思わない人もいるかも知れません。でも、やはり気分のいいものではないでしょう。
もっとも、中国のやり方が全て正しいというわけではないし、戦争の件では事実がしっかりと理解されているかというとそうではないようで、言われるままにお詫びするとかいう問題ではないようで、扱いは慎重にする必要がありますが、それにしても国と国との間では、民間ではあり得ない政治的な駆け引きがあるようです。
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