2月に近くの市立図書館のシネホールで台湾映画特集をやっていた。チマチマ通って結局9本見た。
『第三十六個故事(台北カフェストーリー)』『運轉手之戀(運転手の恋)』『沙河悲歌(シャーハーエレジー)』『人間喜劇』『等待飛魚(飛び魚を待ちながら)』『單車上路(自転車で行こう)』『不能沒有你(あなたなしでは生きていけない)』『父後七日(父の初七日)』『龍飛鳳舞(天龍一座がゆく)』・・・。
はっきり申し上げまして、爆睡した映画も多ございました。『第三十六個故事(台北カフェストーリー)』、『運轉手之戀(運転手の恋)』、『人間喜劇』は、なんかつらかったなあ。特に、『人間喜劇』は、ごめん、ホント久しぶりに「金返せ!」と言いたくなった。(と言われると逆に見たくなるでしょ?見てみてください!)
『等待飛魚(飛び魚を待ちながら)』と『單車上路(自転車で行こう)』は、まあまあ面白かった。『不能沒有你(あなたなしでは生きていけない)』は前に一回見たことがあったが、号泣ものの感動映画だったので、もう一度見た。今回も同じように、号泣。
でもやっぱり一番面白かったのは、王育麟監督の『父後七日(父の初七日)』と『龍飛鳳舞(天龍一座がゆく)』!どちらも台湾らしくて、台湾っぽくて、台湾語満載で、わたしの大好きな台湾がぎゅーーっとつまっている映画である。ユーモアたっぷり、なのにジーンとする。その気持ち、わかるわかる!と言いたくなる、そんなやつ。ホントおもしろかった!
『父後七日(父の初七日)』については以前の記事で書いたので、今回は『龍飛鳳舞(天龍一座がゆく)』について。この記事を書くにあたり、ほかの方のブログを見させてもらったりしたが、この映画に関して辛口の批評もあった。「雑多」だとか、「登場人物が多くてわかりにくい」とか、「できごとの描き方が表層的、とか・・・。でもわたしはまったくそんな風には感じなかったので、本当に人それぞれなのだなあ。と改めて思う。
天龍一座というのは、台湾の伝統歌劇「歌仔戲(ゴアヒ)」の劇団。、主人公はその劇団の花形劇団員チュンムイで、実際の歌仔戲の人気スター郭春美が演じている。彼女はもう一人の登場人物、チュンムイに顔の似た労働者のおじさんの方も演じていて、一人二役である。が、最初はホントに別の人が演じてるのかと思っちゃったほど、上手かった。
その郭春美演じるチュンムイが、バイクの事故で足をけがし舞台に出られなくなる。しかしチュンムイ無しでは劇団は成り立たないために、劇団のマネージャーでもあるチュンムイの夫が何とかひねりだした苦肉の策が、チュンムイにそっくりなおじさん(街の清掃夫/チュンムイにケガをさせたバイクを運転していた/街でたまたま見つけた)を何とか訓練してチュンムイの影武者として舞台に立たせること。というストーリーを中心に、いろいろな登場人物たちの人生がこれまたいろいろなエピソードによって描かれる。というものである。
注目すべきは、映画の中に出てくる「歌仔戲(ゴアヒ)」の舞台。そして舞台裏。それから訓練の様子。それらすべてを通して、登場人物たちの「歌仔戲(ゴアヒ)」に対する愛と誇りがひしひしと感じられるのである。女も男も、大人もこどもも。みんな「歌仔戲(ゴアヒ)」という台湾の伝統芸能を通して、台湾そのものを愛している。
無性に、ほんものの舞台が見たくなった。
というわけで3月の訪台のとき、「歌仔戲(ゴアヒ)」参観にチャレンジするのだが、その話はまた今度。