感謝しております
今週末は北海道の札幌、帯広で講演会があります
お話ししたいことがたくさんあって、今からワクワクしています
詳しい講演会の日程や場所はこちらから
それでは今日も、物語の続きをどうぞ
第三話の最初から読みたい方はこちらから
第一話からはこちらにどうぞ
『しあわせ探偵の事件簿』
第三話:「ごんべえ」⑦
小泉が完全に落ち着くまで待って、マキは話し始めた。
「ごめんね。なんか、幸さんを見てると昔の自分を思い出しちゃって。
私も昔、そうだったんだけど、幸さんもきっと親からしつけや『あなたのため』と言って“ぎゅうぎゅう”されているうちに、本当に大切なことを見失ってたんだと思う。
幸さんが最初にまずしなきゃいけないのは“自分を幸せにする”こと。
相手のことを幸せにしたいと思うならなおさら、まずは自分が幸せでなきゃ、相手を幸せにできないんだよ。
幸さんだって、不幸せそうな人から『こうしたら幸せになれるよ』って言われても信じられないだろうし、『大きなお世話よ!他人のことをどうこう言う前に、まず自分のことを幸せにしたら?』って言いたくなるよね。
自分よりも相手のこと考えたり優先するっていうのは一見、美談のように思うけど、それはモノがなかった時代の価値観なんだよね。でも今は、モノが有り余ってる。
それに、幸せって“一杯のかけそば”を分け合うことじゃなくて、“考え方”なんだよ。考え方次第でいくらでも幸せになれるし、豊かにもなれる。その一歩がまずは自分なんだよ」
涙も拭いてすっかり落ち着きを取り戻した小泉は大きくうなずき、こう言った。
「その通りだと思います。
私、“母が望む私”になろうと努力したんです。でもその反面、そうすればするほど“なんか違う”という思いが強くなりました。
母が『長女なんだから・・・』とか『お姉ちゃんなんだから・・・』『あなたはこうなんだから・・・』と言われるたびに苦しくなって・・・。
それで私は『母に認めてもらえない、母に反抗ばかりして、母を幸せにできない私はダメな人間なんだ。幸せになる資格はないんだ』っていう気持ちがずっと、いつもどこかにあったんだと思います」
「幸さんも、お母さんも、それぞれがそれぞれの“母”というものに縛られているんですね。
この事件を解決するためには、幸さんがまず、この呪縛から抜け出る必要があります。
そのための“秘策”を二つ、幸さんに授けます。
一つ目は『あいほっと』」
「あいほっと・・・ですか?」
「そう。『愛ほっと』。
『愛をもってほっておく』ということ。
これは特に娘さんに対してなんだけど、ただ“ほっておく”のじゃなく、相手に対して愛情がちゃんと伝わるようにほっておくの。
『勝手にしなさい』っていうと、なんか見放された感じがするけど、『あなたなら大丈夫だよ。ママは信じてるよ』って言えば、愛は伝わるよね。
それで、あとは娘さんの判断に任せるの。大切なのは経験させること。だって、人はみんな『経験するためにこの世の生まれてきた』んだから。
親や先生や周りの意見通りに生きるんじゃなくて、自分の人生を自分で決めて、自分の足で歩いていく。
もちろん、他人の意見を聞くことも大切だけど、最終的に判断するのは自分だし、その責任を負うのも、成功の喜びを得るのも自分だよね。
未熟だから失敗もすると思う。その失敗も学びに変えて、失敗から立ち上がる力に変えることができればさらに成長できる。
『娘の心配をするのが親の務め』だと思うかもしれないけど、子供は“心配”されるより、“信頼”されたいんだよ。
心配されると『ママは私のことを信じてないんだ』って思っちゃうけど、『大丈夫だよ。あなたを信じてるよ』って言われたら、それは娘さんの自信にもつながるんだよ」
「本当にその通りだと思います。その言葉はまさに、私が母に言ってもらいたかった言葉です。
自分が子供の頃にどうしてもらいたかったか、どう言ってもらいたかったかを考えればわかることなんでしょうけど、親の立場になったらすっかり忘れてました・・・」
「そういうものですね。だから連鎖が続くんです。
親の立場になれば親の苦労もわかって、学びになります。その苦労もわかった上で、同じ過ちを繰り返さないようにする。そうすれば連鎖も断ち切れ、幸さんも、娘さんも、さらにはお母さんも幸せになれるんです。
“ほっておく”というのは簡単なようで、なかなか勇気がいるものです。それに忍耐も必要です。でも、それも含めて“あなたの学び”なんですよ」
「わかりました。やってみます。いえ、必ずやります!」
つづく・・・
今週末は北海道の札幌、帯広で講演会があります
お話ししたいことがたくさんあって、今からワクワクしています
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それでは今日も、物語の続きをどうぞ
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第一話からはこちらにどうぞ
『しあわせ探偵の事件簿』
第三話:「ごんべえ」⑦
小泉が完全に落ち着くまで待って、マキは話し始めた。
「ごめんね。なんか、幸さんを見てると昔の自分を思い出しちゃって。
私も昔、そうだったんだけど、幸さんもきっと親からしつけや『あなたのため』と言って“ぎゅうぎゅう”されているうちに、本当に大切なことを見失ってたんだと思う。
幸さんが最初にまずしなきゃいけないのは“自分を幸せにする”こと。
相手のことを幸せにしたいと思うならなおさら、まずは自分が幸せでなきゃ、相手を幸せにできないんだよ。
幸さんだって、不幸せそうな人から『こうしたら幸せになれるよ』って言われても信じられないだろうし、『大きなお世話よ!他人のことをどうこう言う前に、まず自分のことを幸せにしたら?』って言いたくなるよね。
自分よりも相手のこと考えたり優先するっていうのは一見、美談のように思うけど、それはモノがなかった時代の価値観なんだよね。でも今は、モノが有り余ってる。
それに、幸せって“一杯のかけそば”を分け合うことじゃなくて、“考え方”なんだよ。考え方次第でいくらでも幸せになれるし、豊かにもなれる。その一歩がまずは自分なんだよ」
涙も拭いてすっかり落ち着きを取り戻した小泉は大きくうなずき、こう言った。
「その通りだと思います。
私、“母が望む私”になろうと努力したんです。でもその反面、そうすればするほど“なんか違う”という思いが強くなりました。
母が『長女なんだから・・・』とか『お姉ちゃんなんだから・・・』『あなたはこうなんだから・・・』と言われるたびに苦しくなって・・・。
それで私は『母に認めてもらえない、母に反抗ばかりして、母を幸せにできない私はダメな人間なんだ。幸せになる資格はないんだ』っていう気持ちがずっと、いつもどこかにあったんだと思います」
「幸さんも、お母さんも、それぞれがそれぞれの“母”というものに縛られているんですね。
この事件を解決するためには、幸さんがまず、この呪縛から抜け出る必要があります。
そのための“秘策”を二つ、幸さんに授けます。
一つ目は『あいほっと』」
「あいほっと・・・ですか?」
「そう。『愛ほっと』。
『愛をもってほっておく』ということ。
これは特に娘さんに対してなんだけど、ただ“ほっておく”のじゃなく、相手に対して愛情がちゃんと伝わるようにほっておくの。
『勝手にしなさい』っていうと、なんか見放された感じがするけど、『あなたなら大丈夫だよ。ママは信じてるよ』って言えば、愛は伝わるよね。
それで、あとは娘さんの判断に任せるの。大切なのは経験させること。だって、人はみんな『経験するためにこの世の生まれてきた』んだから。
親や先生や周りの意見通りに生きるんじゃなくて、自分の人生を自分で決めて、自分の足で歩いていく。
もちろん、他人の意見を聞くことも大切だけど、最終的に判断するのは自分だし、その責任を負うのも、成功の喜びを得るのも自分だよね。
未熟だから失敗もすると思う。その失敗も学びに変えて、失敗から立ち上がる力に変えることができればさらに成長できる。
『娘の心配をするのが親の務め』だと思うかもしれないけど、子供は“心配”されるより、“信頼”されたいんだよ。
心配されると『ママは私のことを信じてないんだ』って思っちゃうけど、『大丈夫だよ。あなたを信じてるよ』って言われたら、それは娘さんの自信にもつながるんだよ」
「本当にその通りだと思います。その言葉はまさに、私が母に言ってもらいたかった言葉です。
自分が子供の頃にどうしてもらいたかったか、どう言ってもらいたかったかを考えればわかることなんでしょうけど、親の立場になったらすっかり忘れてました・・・」
「そういうものですね。だから連鎖が続くんです。
親の立場になれば親の苦労もわかって、学びになります。その苦労もわかった上で、同じ過ちを繰り返さないようにする。そうすれば連鎖も断ち切れ、幸さんも、娘さんも、さらにはお母さんも幸せになれるんです。
“ほっておく”というのは簡単なようで、なかなか勇気がいるものです。それに忍耐も必要です。でも、それも含めて“あなたの学び”なんですよ」
「わかりました。やってみます。いえ、必ずやります!」
つづく・・・