感謝しております
『しあわせ探偵の事件簿』は今日から第三話に入ります
第一話から読みたい方は、こちらからどうぞ
『しあわせ探偵の事件簿』
第3話:「ごんべえ」
「こんにちは!ウッチー店長、いますか?」
清水沙由里が十夢想家に一人の女性を伴って訪れたのは、ある天気のいい日曜の昼下がりだった。
「おお、沙由里ちゃん、久しぶりだね。いつ以来かな。」
「村山さんと来て以来だから二ヶ月ぶりかな。ずっと来たかったんだけど、仕事がちょっと忙しくて。
それより、村山さんがくれぐれもウッチーに『よろしくお伝えください』って」
「村山さんのその後、どう?」
「そう。それがね、まず奥さんとは和解どころか、今まで以上に関係が良くなったって、ちょっと惚気(のろけ)てた。
奥さんがすっごく変わって、それに合わせて娘さんの態度もすごく変わったって言ってた」
「それは奥さんと娘さんが変わったんじゃなく、村山さん自身が変わったんだよ。家族って特に“鏡の関係”だからね」
「そうなんだ。それとね、例の村山さんの後輩さん、会社を辞めちゃったんだって。
なんか、強引なやり方が社内で問題になったのと、何人かの著者からもクレームが出てたみたいで、会社にいづらくなったみたいなの。
それで、後輩さんが引き抜いた著者の人たちとの関係も元に戻って、『内ヶ崎さんの言ってた通りになった』って、村山さんが驚いてたのと、すっごく感謝してたよ」
「それは良かった。それで、今日はもしかしたら・・・」
「そうそう。ごめんなさい。紹介が遅れました。こちら、村山さんの会社で営業事務をやってる小泉さん。
本当は村山さんも一緒に来る予定だったんだけど、急遽、外せない用事が入っちゃったそうで、来れなくなったの」
「初めまして、小泉幸(さち)と申します。
上司の村山から『絶対にいいから、お前も行ってこい』と言われて、本日はお伺いしました」
「初めまして、店長の内ヶ崎と申します。では、『しあわせ探偵』のことは大体、聞いてこられたのですね」
「はい、村山からもたくさん聞かされましたし、ネットでも少し見ました」
「そうですか。わかりました。ただ、私は今からちょっと用事があって出かけなければいけないので、お話は同じく当店で『しあわせ探偵』をやっている稲辺の方でお伺いいたします」
それを聞いて驚いた沙由里が尋ねた。
「へぇ〜、ウッチー以外にも探偵さんがいるんだ!それで、稲辺さんって誰?」
「マキちゃんのことだよ」
「ええ!マキちゃんも探偵だったの!?」
「そうだよ。ウチの店で働いている人はみんな『しあわせ探偵』をやっているし、ここのオーナーから学んだ人たちで『しあわせ探偵』をやっている人はここ以外にも、全国にいるんだよ」
「そうなんだぁ、知らなかった。じゃあ、私も『しあわせ探偵』になろうと思えばなれるの?」
「なれるよ。でも、その話はまた今度ね。俺、そろそろ行かないとダメなんだ。沙由里ちゃん、先に奥の部屋に小泉さんをお連れして。
あ、その前に注文だけ聞いとく。沙由里ちゃんはホットでいいよね。小泉さんは何を飲まれますか?」
「では、私はアイスコーヒーをお願いします」
「かしこまりました。じゃあ、沙由里ちゃん。あとはよろしくね!」
つづく・・・
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第3話:「ごんべえ」
「こんにちは!ウッチー店長、いますか?」
清水沙由里が十夢想家に一人の女性を伴って訪れたのは、ある天気のいい日曜の昼下がりだった。
「おお、沙由里ちゃん、久しぶりだね。いつ以来かな。」
「村山さんと来て以来だから二ヶ月ぶりかな。ずっと来たかったんだけど、仕事がちょっと忙しくて。
それより、村山さんがくれぐれもウッチーに『よろしくお伝えください』って」
「村山さんのその後、どう?」
「そう。それがね、まず奥さんとは和解どころか、今まで以上に関係が良くなったって、ちょっと惚気(のろけ)てた。
奥さんがすっごく変わって、それに合わせて娘さんの態度もすごく変わったって言ってた」
「それは奥さんと娘さんが変わったんじゃなく、村山さん自身が変わったんだよ。家族って特に“鏡の関係”だからね」
「そうなんだ。それとね、例の村山さんの後輩さん、会社を辞めちゃったんだって。
なんか、強引なやり方が社内で問題になったのと、何人かの著者からもクレームが出てたみたいで、会社にいづらくなったみたいなの。
それで、後輩さんが引き抜いた著者の人たちとの関係も元に戻って、『内ヶ崎さんの言ってた通りになった』って、村山さんが驚いてたのと、すっごく感謝してたよ」
「それは良かった。それで、今日はもしかしたら・・・」
「そうそう。ごめんなさい。紹介が遅れました。こちら、村山さんの会社で営業事務をやってる小泉さん。
本当は村山さんも一緒に来る予定だったんだけど、急遽、外せない用事が入っちゃったそうで、来れなくなったの」
「初めまして、小泉幸(さち)と申します。
上司の村山から『絶対にいいから、お前も行ってこい』と言われて、本日はお伺いしました」
「初めまして、店長の内ヶ崎と申します。では、『しあわせ探偵』のことは大体、聞いてこられたのですね」
「はい、村山からもたくさん聞かされましたし、ネットでも少し見ました」
「そうですか。わかりました。ただ、私は今からちょっと用事があって出かけなければいけないので、お話は同じく当店で『しあわせ探偵』をやっている稲辺の方でお伺いいたします」
それを聞いて驚いた沙由里が尋ねた。
「へぇ〜、ウッチー以外にも探偵さんがいるんだ!それで、稲辺さんって誰?」
「マキちゃんのことだよ」
「ええ!マキちゃんも探偵だったの!?」
「そうだよ。ウチの店で働いている人はみんな『しあわせ探偵』をやっているし、ここのオーナーから学んだ人たちで『しあわせ探偵』をやっている人はここ以外にも、全国にいるんだよ」
「そうなんだぁ、知らなかった。じゃあ、私も『しあわせ探偵』になろうと思えばなれるの?」
「なれるよ。でも、その話はまた今度ね。俺、そろそろ行かないとダメなんだ。沙由里ちゃん、先に奥の部屋に小泉さんをお連れして。
あ、その前に注文だけ聞いとく。沙由里ちゃんはホットでいいよね。小泉さんは何を飲まれますか?」
「では、私はアイスコーヒーをお願いします」
「かしこまりました。じゃあ、沙由里ちゃん。あとはよろしくね!」
つづく・・・