「本当に素敵な人でした」
これは、今年1月に逝去されたM先生の 奥様○子さんの口癖。
この言葉を何回聞いたことだろう。 聞くたびに、故人への愛おしい想いが伝わってくる。
66年の結婚生活。 ご自宅には、過去から現在までの、仲睦まじいお二人の写真が、たくさん飾ってある。 素敵ねえ・・!
昭和30年代 当時としては、非常にあか抜けた美男美女のカップルである。
食事会の折、参加者の■さんが、○子さんに尋ねた。「M先生との馴れ初めは、なんだったのですか?」
「それはね・・・」 ○子さんが、にっこり笑って 思い出を語ってくださった。
①「最初の出会いは、病室」
当時、県病院の看護師だった○子さん 父親の面会に訪れるM家の人々と 度々、遭遇した。
○子さん 曰く「丁寧な美しい言葉で、お互いを思いやる親子の会話に感動したのよ。」
②『月がきれいですね』
しばらくして 東京に戻るM先生は、○子さんをお茶に誘った。 会話が弾み 看護師寮の門限時刻が迫ってきた。
突然、〇子さんが、声をかけた。「あと10分ありますから 病院の周りを散歩しませんか?」
○子さん 曰く「当時の私は、男性とおつきあいしたこともなかったのに あの時は 何故か、自分から声をかけちゃったのよね。」 (その一言は、ポイント高い)
月夜の散歩道を 二人並んで歩いた。
「”月が綺麗ですね そういえば、こんな月の歌があるんですよ” と Mが 歌を口ずさんだのよ。」・・・二人で 初めて歩いた小径が その後66年にわたる結婚生活の原点だったのかな?
なれそめを ワクワクしながら聞いた。 なんとも上質な昭和の日本映画を 観たような気分である。
勝手にイメージが広がる。 映画にするならば、主演「久我美子・平田昭彦」(Mご夫妻に なんとなく似てる!)

(”久我美子” ネット画像より 引用)

(”平田昭彦” ネット画像より 引用)
監督は・・「チャン・イーモウ」氏(初恋のきた道)としたいところだが笑、 ここは やはり日本人監督で・・・抒情派の「木下恵介」氏ではいかがだろう?

(”初恋のきた道” ネット画像より 引用)
M先生が 亡くなられる少し前に 撮られた写真を拝見。 そう「いつも二人」。
○子さんが言った。 「Mと一緒に過ごした時間は ほんとうに楽しかった。 素敵な人だった。」
ワタシは大きく頷いて、「全ては、あの月夜の散歩道から始まったのだ」 と 思うことにした。 あの時の月は こんな満月だったのかな?
( 11月6日に 友人から送られてきた満月 )
※他人様の個人的な思い出話を 綴ってよいものか?・・・ ご本人にお伺いしたところ、「どうぞ 記録に残してください。 Mも喜ぶことでしょう」とのご返答。 ありがとうございます。 ようやく綴り終えました。








