「褒めて育てるとか、下品だよね」学童保育における子どもの体験とはいったい何なのか? | 10才までの自己肯定感の育み方 放課後児童クラブスーパーバイザーさとさん

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学童保育歴20年・島根県スーパーバイザーのさとさんが、特に低学年の子どもとの信頼関係作りをテーマに、働くママを応援するブログです。「聞く・訊く・聴く」を軸に、自己肯定感を育む関わり方と、親子のタイプに合わせた4つの関係性モデルを実例とともに紹介しています。

お疲れ様です。子育てコーチング協会インストラクターのさとさんです。

 

 

 お知らせから

 

ランチ会、募集してるよ。

 

 


 

おもしろい記事だった。

 

 

 体験とは

 

子どもと遊びを通して関わる仕事をしていると、この問いは常に持っている。

 

体験とは…何なのか?

 

よく大人は子どもに「体験をさせたい」と言う。学校教育の中にも保育園の中にも、そして家庭や地域の中でも。

 

その「体験」が、子どものものではなくなっている感覚。

 

2つほど例を出してみたい。

 

家族のキャンプ

やっていること

家族でキャンプ場に行き、用意された一式を使ってテントを立て、ご飯を作り、出来上がるまでにちょっと遊んで、ご飯を食べて、寝る。そして、朝テントを片付け、帰る

 

 

させたかった体験の中身

 

子どもに体験させたいからネットでお手軽にできるキャンプ場を探す。道具を買っても家に収納する場所がないから、一式揃っているキャンプ場を選ぶ。

 

家族でキャンプに行ったら、テントを張る。すべての道具は揃っていて、火を起こすことも苦も無くできる感じ。テントを張り終えると、晩ごはんを作ることは当たり前なんだからと作らされる。

 

ようやく解放されて好きに遊ぼうとすれば、普段遊び慣れてなかったりすると、「何したらいいの?」。それに対して親は「好きにしたらいいでしょ」と体験が終わったらから、放置する。気になるのは、いなくなることやケガが心配だから、見張るしかなくなる。

 

そんなこんなであっという間に時間はつぶれ、ご飯になって食べる。「自分たちで作ったご飯は美味しいよね」と言われながら。

 

そして、夜空にたくさんの星が出ているにも関わらず、暗くなってすることもなく寝ることに。そして、すぐに朝は来て、片づけて道具を返して帰る。

 

ずいぶん皮肉っぽく書いてしまったが、大方こんなものじゃないだろうか。

 

 

子ども教室の凧作り

やっていること

 

放課後、地域のボランティア数名で凧作りの教室を開催。時間は1時間。参加した子どもは、指示通り凧を作り持って帰る。

 

 

こちらは、さとさんが実際に経験をしたこと。

 

させたかった体験の中身

 

地域のボランティア(おじいちゃんたち)が、凧揚げを作ろうというイベントを放課後にしている。

 

部屋に入ると、すべての道具が一つ一つ丁寧に机に並んである。作成手順は完全に決まっていて、進行のボランティアの言うとおりに作る。

 

難しいところは、すぐにボランティアが駆け寄ってきて、代わりに作ってしまう。

 

「凧の絵は、なんでも好きに描いていいよ」と言われて、絵を描かせられ、誰一人失敗することなく凧が完成する。

 

外に出て、凧を持って走り回って凧が少し上がると、必要以上にほめてくれる。

 

それを大切に持って帰るように指導され、凧揚げ教室は終わる。

 

何を体験させたいのかな?
 

 

 大人の自己満足

 

子どもにさせたいと思ってやっている「かりそめの体験」は、大人の自己満足だったりするよね。

 

本当に、そもそも子どもに何を体験させたかったのか?

 

キャンプという経験を通して、何を体験させたかったのか?

 

凧あげで何を体験させたいの?

 

五味太郎氏に言わせれば、体験をさせようとしている時点でダメ出しが出るんだろうけどね。

 

 

 釣りに行くのが嬉しかった

 

私の父は早くに他界しているので、父との思い出は少ないが、その中で釣りに一緒に出掛けるのがとても好きだった。

 

よくお兄ちゃんを連れて、朝早く釣りに出かけて行っていてね。夕方になると、魚を持って帰ってくる。前日の夜には部屋の中で釣り竿と釣り針出して仕掛けの準備をしている。

 

それがうらやましくてねー。

 

「さとしは、まだ小さいから」と連れて行ってもらえなかった。

 

小学生に入ってからだったかなー。連れて行ってもらえるようになった。もちろん、自分の竿の仕掛けは自分でしなきゃいけなかったな。教えてもらっても、なかなかできなくてね…。

 

やっと、釣り針に糸を結べても、針が斜めになっている。それでもそれをH型のものに巻き付けてしまった。

 

たぶん、父親はそのあとちゃんと直してくれてたと思う。

 

朝早く起きて、まだ薄暗い中、バイクの後ろに乗って行ったような気がする。海に着くと、だだっ広い海の中にある防波堤に向かい、先の方まで歩いていく。それが、とても怖かった。

 

仕掛けを出すのはさすがに危なかったから、父が出してくれてたと思うな。餌をつけるのも、一苦労で。小さいオキアミを針に通せないもんでね。

 

何個もつけている間に、父は釣り始めている(笑)

 

ようやくつけて、糸を垂らしてみると、すぐにブロックに引っかかったっりして。まともに釣りができるような状態じゃないわけで。

 

でも、やたらと楽しかったし、とても怖かった。釣れると嬉しいし、大きいのが上がったら、家に帰って長さ測った。

 

すごい疲れて帰るけど、釣ったクロの塩焼きがめっちゃおいしくて、釣りの話をしてたんだろうな。

 

 

 体験とは大人が困ること!?

 

体験って、大人が用意するものではなく、子どもが感じ取るものなんだよね。

 

ある空間に置かれたときに自然と巻き起こる現象と沸き起こる感覚のすべてが「体験」となって、子どものものになっていく。

 

大人から見て「させたくない」ことの方が、大きな「体験」になっている現実。

 

親がさせたい、大人がさせたい経験は、もはや経験ではなく「しつけ」のようなものだ。

 

学童保育・児童クラブに携わっていると、「体験」をさせることで起きる支援員が困る状況を避けているところも見える。

 

・子ども同士のやり取りに入ること

・親とのコミュニケーション

・子どもに伝えること

・子どもに任せること

・子どもを信じること

 

これらを避ける。

 

もちろん、預かる立場として限界があるのも事実。なんだけど、その境界線は、取り組み一つで広がりもする。一方で狭くすることは容易にできる。

 

五味太郎氏×おおたとしまさ氏の対談記事を読んで、あらためて子どものやりたいことをやれる環境を創っていきたいと思ったな。

 

この本は買って読んでみよ。

 

 


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