京都文化博物館で『大シルクロード展』が開催されてます。
金曜の夜は空いていて、じっくりつぶさに鑑賞できました。
全品撮影OK。
「目を楽しませてくれる」って基準で選定されているのであろう196品は、思わず写真に収めたくなる粒揃い。図らずも7割以上の作品を撮ってました。
焼き物も刺繍も絵画も彫塑も工芸品も織物も…全部好きだけど、一番はやはり…金。
掌に載るほどの盃に緻密な打ち込み…、みやびです
ゴールドの魅力って絶対だよねぇ。っと、思わされたな
5~7世紀の壺、優美な曲線にうっとり 赤い瑪瑙とのコントラストも華やいでパワフル
シルクロードといえば東の終着点は奈良正倉院。
正倉院展のとそっくりな双六盤がありましたょ。
当時の活発な交易の現場を想像してみる。その時代の日本史と結びつけてみる。
そんな思考の連携から色々な仮説を自分なりに立てて史実を検証してみる。
それが次回鑑賞の気付きの種になる。そんなふうに美術展を廻ってます。
私は正倉院の品々の長閑な曲線美が好き。そこに描かれた生物の息遣いが伝わってくる。
じっと眺めると肩の力がふっと抜けて、息の詰まりがひとつ解ける。
この時代は、自然生物の存在をおおらか敬意を払って受け入れて共に暮らしてたんだろうなぁ。
6-7世紀 剣覆
美術品には製作された時代の世相が映し出されるっと陶芸家から聞いたことがある。
こんなにも素朴で伸び伸びした線を現代人には描けない気がするな。
ある意味いちばんインパクトあったのは、この木桶。
前8-前3世紀 トルファン / この横には同時代の竪琴 / 砂漠の保存力たるや…!
丸太をくり抜いて作られた素朴な実用品。このようなものにも装飾がなされている。。
アートを求める人間の本能を感じたのでした。
人は美しく飾りたい、美しい表現をしたい生き物なんだと妙に納得。
8世紀 青海省 鞍敷 前面にびっしり刺繍、細かい!美しい!気が遠くなる!
7-9世紀 吐蕃
白居易(白楽天)の住居跡から出土したという日用品もありました。
知らずに眺めても、これは相当の審美眼をもった人の愛用品なんじゃないかなぁって伝わってきた。後世に名を残す人がこだわって手元に置くものは完成度が高いんだよなぁ。
日本の国宝に相当するものを中国では一級文物というらしい。
44点も展示されてたのだけど、どれも納得。観た目が際立って整ってて美しい。
日本の国宝には『…??』っとなることがままあるけど、それは歴史的価値を鑑みて認定されることも多いからかと。
8世紀西安 鳳首杯 どうやって形成したの?陶芸やってたので難易度が想像できる…、そして繊細で美しい
8世紀西安
8世紀洛陽
人物のこの躍動感よ!現代人とさして変わらぬ、この屈託ない仕草。
けっこう衝撃だった。
8世紀 ウイグルアスターナ古墳
思うんだけど、儒教がアジア思想を席巻して価値観が塗り替えられ20世紀に至るこの間に、芸術表現も随分と変わってしまったのではないかな。恐るべし儒教
石窟壁画も。
7-8世紀 ウイグル自治区寺院跡遺
敦煌 莫高窟壁画の模写もこの他に多数。
山肌に石窟を掘って、そこに無数の壁画を描いたり石像を掘ったり経典を納めたりしたんだよね。何故にそこまで?
『敦煌』って映画がその理由を伝えていた記憶が。観返してみよう。
この展覧会の特徴の一つとして、シルクロードの果てしなく雄大な風景がパネル展示されていた。どんな場所で出土した品々なのかが連想しやすい親切な構成。
解説はなかったけれど、石窟ってこんな感じで所在するようです。
視点を引くとこんな感じ。
引くよねー。なんでこんな断崖絶壁に…。どうやって?
技術素晴らし、精神力素晴らしきかな。
確か『敦煌』では、膨大な数の芸術家や僧侶が仏教への一途な帰依の精神で作り上げていく様子が描かれていたような。
信仰の力って表層意識の限界を軽く越えさせる力があるんだろうなぁ。
っと、無信仰につき他人事のように語る…
信仰はともかく、ちょっとゾーンを超えるような精神力を発動したくなってきました。
信仰以外にも方法はあるはず
脱線するけど、
ゴビ砂漠からの帰りに乗った火車の車窓から見た山肌にも無数の穴が開いていた。
あれはなんなんだろう?っとずっと謎だったのだけど、同じような石窟だったのかなぁ。
こんな風景を中国の他の地で出会ったよなぁっと旅愁に浸る。
今でも鳴るという4世紀の鈴。どんな音がするのだろう。
おおらかな女人像、ギリシャ女神の名残
1-3世紀 ウイグル自治区
あきらか西欧風装飾と天女
6世紀 洛陽?
ポンペイ壁画に通ずる図案の壁掛
前2ー後2世紀 ウイグル自治区古墳
文明が交差してる♪
日本のお金も海を渡ってた。江西省博物館に『和同開珎』のコレクションが多数。
同時代の東ローマ帝国コインも並んでたけど、出来栄えが全然違う。
日本の精度高い技術力、几帳面さはこの頃既にあったのだ!っと感動しました。
仏像の柔和な表情
6世紀 麦積山石窟
8世紀 龍門石窟
こういうのを観る度、仏教も時代や土地に馴染ませて違うものになっていったんだろなと思わずにいられない。
海を渡ってくるとき別のものになったんじゃない?って、いつも思う。
6世紀河北省 双思惟像
気がつけばいつの間にか、ピックアップした写真をほぼほぼ載せているじゃないか。
いっそ全部載せてしまおう。
誰が観ても綺麗ね、素敵ねと思える素直な美しさを放つ作品ばかりなので楽しめると思います♪
2月2日まで。
今日、31日金曜日は午後7時半まで開館してます。
ぜひ行ってみられてください♪


































