大阪のどまんなかにパリみっけ♪ 藤田美術館の曜変天目茶碗に会いに行く | 山里リトリートねこ福 ✢✢ 時間が止まる龍宮城へようこそ ✢✢ 大阪高槻 神峰山の郷

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Timeless Comfort ~ 時間が止まる龍宮城 ~
築130年古民家をリノベーション、大地からの贈り物に包まれて内観するための空間をご提供しています。こだわって過ごす交流の場にも。大阪駅・京都駅から1時間、奇跡のアクセスで桃源郷へ♪

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初、藤田美術館を訪れました。

 

ちょうど今、曜変天目茶碗が展示されてると情報をキャッチ。

 わたしの曜変天目茶碗愛の異常さは何度も書いてる

 ➡︎国宝の茶碗を追いかけて、あちらへこちらへ

 ➡︎30年恋い焦がれていた再会

 

 

昨年春、長らくの改修工事を経て新装オープン。

ずっと待っていましたよ。

 

昔の「蔵の美術館」も訪れてみたかったなぁ。

フットワーク軽く行きたいところに向かえる境遇と健康を取り戻せた嬉しさを一歩一歩噛み締めながら向かいました。

 

 

 

さて到着。

エントランスの接客からちょっと気配が違う。

 

スタイリッシュで立派な建物ではあるけれど、なにか「手作り感」みたいなものがある。

絶妙なほどあいにほっこりとした抜け感がある。

 

施主さんの強い思い入れがあるのだろう…なと、

コンクリートの土間に埋め込まれた大きな敷石をひとつづつまたぎながら、かつての名残を味わってみた。

 

 

自動扉がシャキーンっと開いて暗闇の中に身を投じると、1本の廃材が威風堂々と据えられていた。

 

 

かっこよすぎる。シビレた。

 

かつての建物の柱に決まってる。知らんけど。

でかい!立派!べらぼうに太い。

 

こんな柱で支えられてたんだぁ、すごいなぁと、かつての姿を偲ぶ。また。

 

 

 

もうね、

この空間使いだけで既にメロメロ。

 

 

 

 

展示会場に入ってみる。

 

品良く、雅で、斬新ながら安定した構図で、細部まで細やかに意匠を凝らした品々がそっと静かに並んでいる…。


 

 

 

…、好み…だわ

震えが起きる。幸福感に包まれた。

 

そぉかぁ、自分はこういう世界が好きなんだなぁ。

 

 

書物を読み聞かせる人、白象に乗って梅の枝をもち耳を傾ける人。

優雅にしてインテリジェンス…。

 

 

絵画を縁取る布の毛羽立ちさえ美しく…。

 

 

 

 

 

蒔絵の印籠。

 

 

根付けに獅子の親子。股から覗く子獅子。

 

 

遊び心がたまらん。

 

 

こっちの根付けも、使いさしの墨に似せて、本物そっくり。

 

 

 

一級の美術工芸品にふとした抜け感があると、さらに贅沢な感じがします。

 

 

 

 

押し絵を施した屏風。

 

 

描くものに合わせて布や素材がひとつひとつ違っていて木の皮なんかも使われてる。


 

 

小さな世界に詰め込まれた平和。四季。愉しい暮らし。

屏風の中に紛れ込みたくなる。

 
 

 

流れる箏の音色、肌寒さ、繰り広げられる会話を想像してみる。

 

 

 

手の込んだお愉しみ心弾ける作品でした。

 

 

 

 

端切れの図録「錦繍手鑑」

 

 

貴重な布のスクラップブック。すごく分厚い。

 

いつでも振り返って眺められるように…っと、

「大切に大切にものを保管する心」にわたしも一票投じたい。アンチ断捨離派。

 

こういうの見ると、本当は自分はどんなことを大事にしたいのかに気付かされる。

 

 

 

 

夏物の能装束。

 

 

襟元にうっすら使用感が出てるのも味でした。使われてこそ物は活きるのだし。

 

 

 

そして…

 

曜変天目茶碗。

 

 

みんなで囲む茶碗。

 

だけど、ここでは好きなだけ茶碗の前に佇むことができました。

 

 

世界に3つしかない曜変天目茶碗の3つ目に会いに、東京からいらしたという女性と茶碗の前で立ち話。

 

30年前に東京国立博物館で展示されてたときの印象、世田谷の静嘉堂文庫で自然光の中で鑑賞したときの様子、

 

改装前の根津美術館はもっと素敵だったこと、ここは以前を知らないけど素晴らしい改装になってるなんてお話しがたくさんできました。

 

 

国宝の茶碗の前で美術談義!

なんて贅沢なシチュエーションなんだ!!

滅多とない幸福を噛み締めたひととき。

 

 

 

学芸員さんにここのお茶碗も自然光で観てみたいデスとリクエストしてみた。

でも、ここの茶碗は強い光を当ててこそ輝く性質なので、それは無理かなぁとのことだった。

 

 

 

そうなのかもしれないけど、静嘉堂文庫で観た自然光の曜変天目茶碗を思うと、LEDだけでは映しきれない光沢ってものもあるような気がする。

 

なんならせめてこのLED照明にプラスして自然光を当ててみたらどうなるだろう…。

 

 

っと、勝手に妄想してたら…、美術館の神様きたっ。

 

人垣が掃けていき、出口の自動扉が開くと外光が差し込んでくるではないか!

茶碗に弱いながらも自然の光が当たるではないか!

 

そうか、人が退出するタイミングで茶碗を観れば願い叶うのね。

 

 

じっとその場に張り付いて、何度も何度も扉が開く一瞬に生まれる煌めきを眺めました。

写真には捉えられないけれど、細かい細かい貫入がキラキラっと輝き、釉薬に深みが増すのでした。

 

…満足♪

 

 

 

 

 

お宝の闇を抜け出すと緑が目に沁みる。

 

 

ここは創設者藤田家の邸宅だったとか。敷地内に多宝塔のある暮らし…。

 

 

 

 

能の舞台でお庭を拝しながらお茶を頂戴する。

 

 

 

美の贅を庶民にお裾分けしてくれる粋な美術館でありました。

 

 

そうそう、この「美を愛でるゆとり、余白」が日本ではなかなか感じられないのであります。

 

わたしがパリをこよなく愛する理由は、このエスプリに心しびれるからだろなと。

 

大阪にパリを見つけた気分。

 

 

 

古いものに敬意を払い、新しい感覚を取り入れ、自分たちなりの感性で守り伝えていく。良いなぁ。

 

こまめに通って自分軸の指標にしよう♪

 

 

 

最後に…

 

 

とってつけたような陳列盆が。センス良いとは言いにくい…。

 

でもいいの。きっと冒頭の柱の廃材から作ったんだろう。

使えるものは残したい…、その心が場に調和してる。

見た目じゃない素敵さってものもあると教えてくれてる。