前回、キャッチコピーはおでこの前にある空中デスクで考えている(笑)ということをお伝えしました。
本当は紙に書き出してやるのが良いのかもしれませんが、
空中でやる方が省時間だし、‘ながら’でできるし、臨場感が出る気がするのです。
それよりなによりも、
会社員時代、あることに腐心して日々この作業をしていたので慣れているのです。
「キャッチコピーはどうやって考えているのですか?」
と聞かれて、改めて考えてみたときに、
ハッとこのことを思い出したので、今日はそれを書いてみます。
『あの上司を一言でYESと言わせるには…?』
毎日このことを考えていました。
きっとこんな顔して考えていたんだと思います。
新入社員の研修を終えて配属された担当は、念願のシャンプー開発。
だけど、直属の7歳年上の先輩には残念ながら嫌われてしまって、
上手にコミュニケーションが取れませんでした。
私のおっとりした喋り口調にイライラする、
その割に単刀直入で気遣いに欠ける物言いが勘に触る。
理系っぽくない雰囲気で、所詮仕事できなさそう、
そんなふうに思われてたんじゃないかな。想像ですが。
こいつの言うことにはロクなことがないって思われていたのか、
私が何か意見しようとすると二言目には反対意見を並べ立てられてその先を聞いてもらえない。
自分が至らないのだろうと引き下がり、指示されることをこなす日々を1年以上過ごしたでしょうか。
先輩の仕事っぷりを終始横で見ることになる訳ですが、
ことの展開を見守っていると、
やっぱりあの時私の言おうとしていたことをやっておけば上司からこんないちゃもんつかなかったのに…、
えぇ〜、あの時まっこう反対してたことを今自分の意見みたいに主張してるやん…
みたいなことが続出するんですよ。
まあ、それはさておき。
どうせやるなら成果の上がることが会社のためでもあるし、自分もやりがいがあるってもんだ。
黙って言われたことをやっていては、やっぱりデキない奴ってことにされちまう。
ということで、良いと思った仕事は何が何でもやらなくちゃと決心。
でも勝手には着手できない。
「Go」を言ってもらわなくちゃいけない。
提案して賛成してもらう、その方策は、
興味を引いて成果を連想できる説明を、一言に凝集して相手の耳に放り込む
これしかない。
二言目は聞いてもらえないんだから。
一言で相手の意識を引きつける、
それができれば二言目を聞いてもらえることに。
そうなると、だいたいは私は思い通りに話は運ぶことになりました。
その「一言」のために、
彼の価値判断基準、思考パターン、予備知識、感情の地雷…
そういったものをよくよく観察、話の展開を何パターンも想定してみて、
どんなタイミングにどんな切り出し方をするのが一番いいかをいつも考えていました。
何か提案したいことがるたびに…(笑)悲愴ですよね。
そんな思いをしてでもその仕事を辞めたくなかったんだなぁ。
昨年久しぶりにその当時を知る他の先輩たちにお会いしたら、
あれよく我慢してたよなぁ
かわいそうだったよ
なんて声を掛けてくれました。
やっぱあれって過酷だったよね、って思う訳ですが、
「相手の気をひく言葉を選ぶ」
って鍛錬をその時積むことができていたようです。
人生、何が後で役に立つかわかりませんね。
癪な感じもしますが、どんな経験も糧に変えられようです。
