片付けは、
「心地よい暮らし」を
目指すことから
始まるのではありません。
探し物をする。
戻すのが面倒。
床のモノが気になる。
そんな毎日の困りごとから、
「どうして、そうなっているんだろう?」
と原因を見つけていく。
なぜ今まで片付かなかったのかを
一緒に見つけ、
その方にできる方法を考えていく。
そんな片付けをお伝えしている、
整理収納コンサルタントの須藤昌子です。
大人世代のこれからに必要な3つの力。実は片付けから身につけられます
年齢を重ねてきて、
最近よく思うことがあります。
若い頃とは違って、
これから先は、
今までと同じようにしていれば、
ずっと同じように暮らせるわけではない
ということです。
自分の体力も変わります。
家族との関係も変わります。
親のこと、子どものこと、仕事のこと。
思ってもいなかった出来事が
起こることもあります。
今まで普通にできていたことが、
「なんだか最近、面倒だな。」
と感じるようになることもあります。
そんな大人世代になった今、
私は、
何でも頑張って
できるようになることより、
そのときの自分に合わせて、
考え方ややり方を変えられること
の方が大事なのではないか
と思うようになりました。
そして、私が片付けのレッスンで
お伝えしていることは、
実は、そんなこれからの人生にも
使えることが多いんです。
今日は、その中でも、
私が大人世代の方に
身につけていただきたい
と思っている3つのことについて、
お話ししたいと思います。
1.「ほかの選択肢もある」と考えられること
私たちは、自分で
いろいろなことを選んでいるようで、
意外と、
誰かに聞いたこと。
親がやっていたこと。
世の中で
当たり前とされていること。
SNSでよく見ること。
そんなものに影響を受けながら、
選んでいます。
片付けでもそうです。
洋服は畳んでしまう。
食器は食器棚に入れる。
ストックは一か所にまとめる。
使ったモノは元の場所へ戻す。
「そうするもの」
と思っているから、
自分が面倒だと感じても、
一生懸命それをやろうとします。
でも、
本当に、それしか方法はないのでしょうか。
畳むのが面倒なら、
掛けてもいい。
同じ種類のモノを
一か所へ戻すのが面倒なら、
使う場所ごとに分けてもいい。
持っていることで
手間が増えるなら、
持たない方法もある。
逆に、
大好きなモノなら、
手間が増えても持つ
という選択もあります。
選択肢が一つしかない
と思っていると、
それができなかったとき、
「私はダメ。」
になってしまいます。
でも、
「ほかには、どんな方法がある?」
と考えられるようになると、
自分を無理に
方法に合わせなくてよくなります。
これは、これから
年齢を重ねていく私たちに、
とても大事な力だと思っています。
今できている方法が、
5年後、10年後にも
ラクとは限らないからです。
そのとき、
「今までこうしてきたから。」
だけではなく、
「じゃあ、今の私にはどれがいい?」
と選び直せたら、
暮らしはずっと
ラクになると思うんです。
2.落ち込んでも、自分でまた起き上がれること
もう一つ、大人世代になって大切だ
と思うことがあります。
それは、
落ち込まないことではなく、
落ち込んだあとに
自分で起き上がれること。
です。
生きていれば、
思い通りにならないことがあります。
頑張ったのにうまくいかなかったり、
ショックな出来事が起きたり、
人の言葉に傷ついたり。
片付けだってそうです。
頑張って片付けたのに、
また散らかってしまった。
本を読んでやってみたけれど、
続かなかった。
そんなとき、
落ち込むのは当たり前だと思います。
でも、
「やっぱり私はダメなんだ。」
と、ずっとそこで
止まってしまうのは、
限られたこれからの時間を考えると、
私はとてももったいないと思うんです。
だから、
「また散らかった。」
を、
「私はダメ。」
で終わらせない。
「どうして戻ったんだろう?」
と考えてみる。
戻すのが面倒だった?
量が多かった?
自分には、やりにくい方法だった?
そうやって見方を変えると、
失敗だと思っていたことが、
次に何を変えればいいかを知る材料
になります。
これは、片付け以外でも
同じだと思っています。
何かがうまくいかなかったとき、
自分を責め続けるのではなく、
「では、ここからどうしよう?」
と考える。
落ち込んでも、
また起き上がって歩き出せる。
そんな考え方を持っていることは、
これからの人生で
自分を助けてくれる力になる
と思っています。
3.「今の自分にとってラク」を見つけられること
そして3つ目。
これから年齢を重ねるほど、
大事になると思っているのが、
今の自分にとって、
何がラクなのかを
自分で見つけられること。
です。
若い頃は、
多少、面倒でもできたことがあります。
多少、無理をしても頑張れた。
でも、年齢とともに、
体力も、
使える時間も、
大事にしたいことも変わります。
それなのに、
「今までこうしてきたから。」
「普通はこうするから。」
と同じことを続けていたら、
暮らしはだんだん
苦しくなってしまうかもしれません。
だから私は、
「今の私は、何を面倒だと感じている?」
と考えることが大事だと思っています。
例えば、
洋服をきれいに
畳むことが面倒になった。
高いところから
モノを取るのが嫌になった。
たくさんのモノから
選ぶことに疲れるようになった。
だったら、
我慢して続けるのではなく、
「それをしなくても済む方法はない?」
と考えてみる。
ここで、最初の
「選択肢は一つじゃない」が
生きてきます。
いろいろな方法を知っていれば、
そのときの自分に合わせて
選び直すことができます。
だから私は、片付けだけを教えたいわけではないんです
こうして考えてみると、
この3つは全部つながっています。
選択肢は一つではないと知る。
だから、
うまくいかなかったときも、
「私がダメだから。」
ではなく、
「別の方法を選んだら
いいかもしれない。」
と考えられる。
そして、
たくさんの選択肢の中から、
今の自分が無理なくできるものを選ぶ。
これができれば、
今の暮らしだけではなく、
これから暮らし方が
変わったときにも、
自分で選び直すことができます。
だから私は、
片付けのレッスンを通して、
ただ、
モノを減らしたり、
収納をきれいにしたりすることだけを
身につけていただきたいわけではありません。
むしろ、
片付けという身近なものを使って、
「ほかの方法はないかな?」
「うまくいかなかったのは、
どうしてかな?」
「今の私には、どれがラクかな?」
と考えられるようになってほしい。
そう思っています。
片付けは、これからの自分をラクにする練習にもなる
私自身も年齢を重ねる中で、
以前は当たり前にやっていたことを、
「これ、本当にやるひつようがあるのかな?」
と考えることが増えました。
そして、
やめたり、
変えたり、
違う方法を選んだりしています。
大人世代になったからこそ、
今までのやり方に
自分を合わせ続けるのではなく、
今の自分にやり方を合わせていく。
そんな柔軟さが必要なのではないか
と思っています。
そして片付けは、
その練習をするのに、
とても身近なものです。
うまくいかなかったら、
理由を考える。
ほかの方法を探す。
自分がラクなものを選ぶ。
また状況が変わったら、選び直す。
そうやって、
自分で考えて選べるようになったら、
片付けだけではなく、
これからの暮らしの
いろいろな場面でも、
自分を助けてくれるのではないでしょうか。
だから私はレッスンを終えたとき、
「家が片付いた。」
だけではなく、
「これから何かが変わっても、
私は自分で考えて選んでいけそう。」
そんなものも持って帰っていただけたら
と思っています。
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