【菊と稲荷】の始まりの物語はコチラです→『プロローグ。』
<あらすじ>
『怖いと思われている稲荷の誤解を解いてほしい』
その言葉と共に、六甲山の高取神社で
「神様」という存在に、前よりも強く接続してもらった私。
前からついていたという高野山の清高稲荷大明神さまの
子狐眷属の姿も確認できるようになり、
奇妙な共同生活(?)が始まっていた。
***
前回のお話の続きです。
八重事代主命(以下:八)「………あ。参拝の方が本殿に………行ってきます……」
そう言ってしずしずと去る八重事代主命の背中を見送った。
菊「…………(子ども扱いってこういうことなのかな💧)」
大物主神(以下:大)「あんな八重事代主も新鮮だろ?」
菊「はい。………とても……魅力的でした✨」
大「ど真面目の堅物。あれくらい緩い方がいいんだよ(笑)」
菊「そんな風におっしゃって……八重事代主命さまに聞こえますよ。。💧」
大「………聞こえないよ。見てみろ。あの横顔。
まさに一点集中。
あいつは "祈り" に対して全神経を集中させる。
だからこっちの話なんて耳に入らない」
確かに……
本殿にお参りされている方の顔をジッと見て、
真剣に祈りを受けてる八重事代主命の姿がそこにあった。
菊「……………いつもあんな風なんですか……」
大「ああ。いつもあんな風だ」
ウンウン頷きながら、
参拝者に向かい合っている八重事代主命。
大「海石榴市が山崩れで流され、ここに移ってから千年と少し。
………ずっとああやって聞き続けている」
………………… 千年、ずっと…………。
大「全てに対して一途なんだ。
助けられた恩返しに、人に対して
真正面から受け止めなければと思っている」
菊「……………はい」
大「助けられたのは、流されて可哀想な神だからではない。
あいつの力がすごくて、ずっと未来にも必要だったから……
だからここに流された後も祀られた」
菊「…………………」
大「まあ有難いことだ。
ずっと八重のことを頼りに祈りに来る者たちがいるんだから。
そういう存在がいる限り、八重は力を発揮し続けられる。
信仰はあいつの喜びであると同時に
存在価値に直結だからな」
大「過去に自分の居場所を流されたことのある神なら
そうなるだろうな。
そのまま棄てられたって仕方ないからな。
………神もな、意外に傷だらけだったりするよ」
菊「………………」
……八重事代主命を見つめる大物主神が……
めっちゃお父さん。
菊「…………………」
大「………なんだ?」
菊「あ。ええ。………なんだか………
お父様でいらっしゃるんだなと思って……」
大物主はフッと笑った。
大「大国主なら……こうはいかないからな」
菊「………?」
大「事代主とは離れていないと駄目だろ? なんとなく。
さっきみたいにじゃれあったりは難しい」
菊「………はい」
大物主神は、大国主神の"和魂(にぎみたま)"
"和魂(にぎみたま)"は神の優しく平和的な側面を持つ存在。
大「私と八重はな、ここでは "恵比寿大黒" としても祀られている。
名前を変えたら、それだけで一緒に並んでもいいんだ」
菊「………………」
大「………堂々と一緒に並んで、人に福を与えられるんだよ。
最高だろ?」
……大国主命の第一御子神として、
国譲りの後に海に身を隠した事代主命。
確かに、さっきみたいなシーンは……難しいのかも。
菊「………かわいいんですね。御子神さま」
大「当たり前だろ」
菊「………♡」
大「ここに一緒に祀られている限り、八重のすぐそばにいられる。
私は福神としてもここにいるが……
一番福を授かったのは私なんじゃないかって思っている」
菊「はい……」
大「その福を授けたのは人だ。
………感謝しているよ」
なんか包まれるなー。私までポカポカする。
菊「あ。さっきおっしゃった一点集中なんですけど!」
大「なんだ?」
菊「例えばお正月とかお祭なんかで、本殿前にたくさんの参拝者な感じになったら、
集中もできなかったりするんですか??」
大「いや、八重は "言霊を司る神" だろ?
だからそこは強いんだ。
多くの言葉も一度にちゃんと受け止められる。
ただ、あんな風に貸切だと……真ん前で聞いてもらえると(笑)」
菊「それは嬉しいですね (//∇//)✨」
大「あ。戻ってきたぞ♪」
八「……まだ話してるんですか? 何話してたんです💧」
大「内緒だ」
菊「内緒です」
八「………💧」
菊「……どうして八重事代主命さまは、さっきあんなにどんよりされたんですか?」
八「あまりそういう事は知られたくないことだから」
菊「……………(どうしよう。めっちゃWikipediaで調べまくってる💧)」
大「あのな。大事なんだって。自分を開くことは」
八「自分を開く?」
大「参拝者だって、お前に心開いて願う者ほど、
お前だって受け止めやすいだろ?
お前ももっと開くんだよ」
八「………」
大「閉まっている店に人は来るか?
開いてるから人はそこを必要としてやってくる。
人の出入りがまた人を呼ぶ。
開けてることは良いことなんだよ」
八「……分かりますけど。
ここで油断してそうですねとか言うのは、身の危険を感じる……」
菊「あはは!(笑)……あ。つい……申し訳ありません(//∇//)💧」
めっちゃ素敵な恵比須大黒コンビさま!✨
菊「また話変わりますけど、なんで金比羅が "金" じゃなくて
"琴" という漢字なんですか? 珍しいですよね?」
大「…………八重が音楽が好きだからだ」
八「(O_O)………」
菊「そうでした! 鳴り物の神様!」
八「……そ……うなんですか?(照)」
大「多分な」
八「多分って何なんですか?💧」
小狐1「……ママ、なんか似てるね」
小狐2「うん。似てる」
菊「この賑やかさ? やんね(笑)」
福神はこうでなければ♪
三輪も西宮も
えべっさんの守る場所は笑顔であったかい。
菊「神様が元気でいらっしゃるのは本当にいい!」
お稲荷さまには少しの間お待ち頂き、
私の『とことんえびす祭』はぼちぼちと続くのです。
★『三輪惠比須神社』公式フライヤーを作成させて頂きました♡
《続く♪》

















