「自宅でのディナー」……ということは
「みんなで一緒に作ろう!」
=自分一人で作るのは面倒!
…という事にも違いない、と踏んだ私。
そうじゃなくても根っこの根っこは「家事育児」を含め
料理「なんていう下らないモノ」は
『ママ(=女性)』が
やってアタリマエ
…という人である。
と言うよりも、別居後の「経験値」から「モト」の家の台所がどの程度でどういう事になっているかは簡単に想像がついていた。
と言うか、私が最後に直接見た以後から悪くはなっても良くはなっている事は200%無い、ということだった。
まあ、彼らが行ったら「先ず紅茶」だろう。
「ピッチャーに入っている牛乳は必ずチェックしてね」
「え~? 何故ですか?」
「しょっちゅう『ヨーグルト』になっているから」
「……!」
…他にもこまごました「注意点」は話したのだが、最後は
「とにかく、子供達の安全の為にも
貴女が全部(食材を)チェックしてね!」
……という私の「アドバイス」に苦笑いしか出来なかった「アイさん」。
「ディナー」の次の日、「アイさん」から滞在時の御礼も兼ねて「リポート」の電話が来た。
一番興味があった「メニュー内容」は
「M&Sの冷凍フィッシュフライ、
どっかの冷凍のオーブンチップス、
そしてサラダ」
…と聞いて、私はああ「モト」なりの『見栄』が発動したな……と思った。
彼の中で『自分から』自分を含めた他人の為に用意する最高の御馳走=給料日直後の週末の夕食メニューは
「持ち帰りのフィッシュアンドチップス」
それが勿体なく(!)なると
「格安スーパーの冷凍フィッシュフライ&冷凍チップス」
(因みにそれが更に「給料日前」になると「冷凍ベジタリアン用ピザ」で、更に困窮した時には「パスタ&瓶のトマトソース(注;具ナシ)」だったようだ……!)
「モト」の中での『M&S』は「やや高級スーパー」の位置だから、まさに「お客さん」に対する『おもてなし』だったのだろう。
「良かったじゃない、〇〇とかのじゃなくて!」
…と私が笑うと、「アイさん」も笑いながら
「ええ、それは良かったと思うんです……けどね…」
「……ね?」
(「モト」が)
「サラダを作るってことで、
野菜を切ってくれたんですけど…」
「うんうん」
「私が率先して冷蔵庫をチェックして、
使う野菜ってのを出したんですけど…」
「うん、賢い!」
「キュウリがあったんですけどね」
「うん」
「半分、腐っていたんですよ」
「…判る! あるある!」
「だから、
『あ、これは捨てるね!』
って言って、
目の前でゴミ箱に入れたんですけど……」
「……ど?」
(「モト」が)
「サラダには『絶対必要』だから、
って言って、
ゴミ箱から拾って、
洗って使ったんですよ…」
……(´∀`;)……!
流石である。
私が(特に彼の目の前で)同じことしたら、どういう態度になっただろう、と先ず思った。
と言うか、自分だけの時なら勝手だが
『客』の目の前でソレやるか!?
…でしかないだろう。
いやしかし、その時の「モト」の頭にあったのは
「倹約家で食べ物を無駄にしないボク!」
…でしかなかっただろうことは私が一番良く判っている。
「…大丈夫だった?」
「いえ、私は(避けて)食べなかったんですけどね~、
★★(下の子)がお腹壊しましたよ~!」
ごめんねえ、とその時は私から「アイさん」に謝っておいたが、例えこの事が「モト」の耳に入ったとしても彼はただ「いつもの笑顔」でこう言ったダケだろう
「どうして?
ボクは大丈夫だったよ!?」