『ビバちゃん』の手紙を読み終えた私の頭は、私としての「次の一手」に向けて高速回転していた。
実は私、「タオ」から『ビバちゃん』の事を詳しく聞くようになって以来、私なりに彼女に関して「調査」をしていた。
調査と言っても大したことではない、名前で検索して行っただけだ。
『ビバちゃん』の本名というかフルネームは英語圏では珍しいし、本国では「モト」と共著ということで本(英語教材)も出ていることも知っていたから簡単だった。
彼らの「共著」は直ぐ出て来たし、「フェイスブック」も直ぐ出て来た。
世界的な「人材バンク」として有名な『Linkedin』にもちゃんと登録されていて……もちろんそれは彼女に限らず「本人がそう言っているだけ」の履歴である訳だけれども、彼女の大体の「職歴」も知っていた。
仕事熱心?な彼女は御丁寧にも『Linkedin』には連絡先として彼女個人の電話番号やメルアドも載っていたが、それは私には興味ないことだった。
これも何度も言っているが、「そういうヒト」と関わる場合は『第三者の目撃』が重要だから。
「そういうヒト」の個人の電話やメールに連絡したとしても、彼らは内容を無視した上で自分に都合の良い「おとぎ話」を「事実」に替えて周囲に語ることが出来る。
そんな『経験値』があるし、何より私は別に『ビバちゃん』個人に恨みがある訳でない。
基本、知識も常識もある彼女をそこまでの言動に駆り立てた、
「何度『同じ馬鹿』をやっても学ばない、
口ダケ達者な究極永遠の5歳児」
…を「今度こそ」本格的に懲らしめねばなるまい、と感じたからだった。
私は先ずPCに向い『ビバちゃん』に向けて極短い「手紙」を書いて印刷した(更に同じプリンターで『ビバちゃん』からの手紙を複数コピーした)
その内容はこれだけ。
「ビバちゃんへ。
興味深いお手紙ありがとうございました。
直ぐには御返事出来ないと思いますが、
返事は「フェイスブック」か、貴女と同じ形で
『必ず』する予定ですので、宜しく御願いします。
リオ」
私は「モト」の帰宅の時間を考慮した上で「二人」が居る時間を狙ってその日のうちに『ヤギさん郵便』を届けた……もちろん「ビバちゃんへ」の表書きで。
(注;当時の「ウチ」と「モト」の家は直線距離300m)
その夜、続けて義姉達への手紙を書いていた私は郵便受けに「何か」が入る音がした。
個人のカレー店などが宅配メニューを夜に配達している時もあるので普段なら朝までそのままにしていたりするだが、その日は直感で直ぐ取りに行く。
案の定、それは「モト」からの『ヤギさん郵便』だった。
「君はナニも返事をする必要は無い」
…そう書かれただけの手紙。
「モト」の心の焦りをそのまま映し出した震えた文字を見た瞬間、私はまた大笑いしてしまった……!