「買い占め」の歴史は繰り返される 11 | コノ国の体裁(カタチ) ~幻像『大英帝国』の住人達~

コノ国の体裁(カタチ) ~幻像『大英帝国』の住人達~

 閃いて、まさに!という想いでつけたのですが……司馬遼太郎さま、ごめんなさい……!
 

  

  

    「あ~、やっと入れる!」

 

 

 

    …その店員を見て、周囲に一気にホッとした空気が一瞬流れた。

 

 

 

    きっと彼が

 

 

 

   「お待たせしました、さあどうぞ!」

 

 

 

   …とか何とか言うのだろう、と誰もが思った。

 

 

 

 

 

 

    しかし彼は厳しい顔のまま先ず「状況説明」をするので聞いてくれ、と言って話を始めた……以下、その要約。

 

 

 

 

 

    今日から朝7~8時を『優先時間帯』としたのだが、開店直前には

 

    朝の5時からの行列が1000人を超えていた

 

 

 

    人数制限しながら何とか全員入店し終わったが、

 

    まだ150人以上が店内に居る

 

 

 

   正直、貴方達が欲しいものは殆ど出払ってしまったから

 

   先ず品物の補充もしなければならない。

 

 

 

   従業員が足りていないこともあり、どちらも直ぐにはさばけない。

 

 

   今朝は2台のトラックが来たのだけれども、今の時点で

 

   貴方達の欲しいものが残っているかどうかも保証出来ない…。

 

 

    

 

 

    絶望的な雰囲気が周囲に広がって行った。

 

    

 

     「そして…」

 

 

 

 

     彼はゆっくりと、それまで以上に声を上げて言った。

 

 

 

 

     「今の状況では、次の入店は

 

   『早くても』10時過ぎになると思う。

 

 

   それまでどうするか、決めるのは貴方達自身です」

 

 

 

 

 

     …( ̄_ ̄|||)……!

 

     

 

 

 

 

    3月も中旬過ぎとは言え、コノ国はまだまだ寒い。まして朝はもっと。

 

 

 

    私達が着いた時間でさえ外で10分もジッとしていると寒さが染みて来ていたのだから、朝5時(前?)から並んでいた、という人達は移動式炬燵でも持って来ていたのだろうか?

 

 

 

 

    というか、優先されているのは「買い物弱者」と言える「高齢者」や「障碍者」という『社会的弱者』じゃなかったのか?

 

 

 

    例の「出戻りお嬢さん(参照; 10)」のように若くて元気な「医療関係者」だったとしても、吹きっ晒しに2時間以上立ち続けたら身体に悪いだろうし、何より仕事する前に疲れ切ってしまうんじゃないだろうか?

 

 

 

 

 

 

     周りに居た人達が少しずつ帰り始めた。

 

 

 

     「どうする?」

 

 

 

     まあこの状況なら当然帰るよね、と確認のつもりで友人に聞いたのだが…

 

 

 

 

     「よし、『B』に行こう!」