『コノ国らしい』と言えるかも 107 「豹変」は当人が気が付かないモノなのだろうか…? 1 | コノ国の体裁(カタチ) ~幻像『大英帝国』の住人達~

コノ国の体裁(カタチ) ~幻像『大英帝国』の住人達~

 閃いて、まさに!という想いでつけたのですが……司馬遼太郎さま、ごめんなさい……!
 

   

 

   「木曜日」

 

 

     昼少し前、私は『ミケ』のアパート=マンション敷地の入口に立っていた。

 

 

 

     マンションの正面は結構交通量がある幅広の道路、裏は私自身も毎日のように通る広い公園になっていた。

 

 

     『ミケ』の住まいは日本で言うマンション、こちらでは「パーパス・ビルド・フラット(Purpose・Build・ Flat)」と言われるものだったが、戸数=建物自体が結構大きく、更にその周りは駐車場スペースになっていて敷地出入り口の他は私でも腰かけられる程の低い塀が張り巡らされていた。

 

 

    そうした「マンション」となると中の人を訪ねたいとしても共用玄関に入る前に共用の鍵が必要な場所が殆どだし、インターホン等で呼び出すにしても『ミケ』の部屋番号は知らなかったので、私は建物には近付かず、外の塀に腰かけたまま彼女に電話を掛けた。

 

 

 

 

   中々出ない。

 

 

   手が離せないのかな、外に出ていて気が付かないのかな……そんな事を考えつつ、余り長々鳴らすのもイヤだからもう切ろう、と思った時に『ミケ』の声がした。

 

 

 

 

   「…もしもし……」

 

 

 

 

 

 

 

    ……アレ(・・∂) ???

 

 

 

 

    「月曜日」とは打って変わった、くぐもった声だった。

    

     それこそ、「日曜日」の初対面の声に戻った、と言えたかもしれない。

 

 

 

    「あれ? 風邪でも引いた?」

 

 

 

     …思わずそう返した私。

 

 

 

 

    「……いえ、別に……何の用ですか?」

 

 

 

     「今日は、これから仕事ある?」

 

 

 

   「……ええ、もうすぐ出ますけど……何か?」

 

 

 

 

    何か落ち込む事でもあったのかな~、だとしたらこちらの「依頼」の話は後日にして、また「聞く」に徹してあげようかな~……そう考えた私は

 

 

 

   「今、アパートの出入口の所に来て居るのだけど、仕事前にちょっとお話でもしない?」

 

 

   「……」

 

 

 

   「別に歩きながらでも良いから」

 

   

 

   しばしの沈黙の後、

 

 

 

 

   「……判りました、行きます」

 

 

 

   「そう、じゃあ待っているね」

 

 

 

 

 

 

   …なんか「ノリ」が悪いな~、何があったんだろう……その時感じた

 

    『妙な違和感』

 

   …は、確かに間違いではなかったのだな……と後になってつくづく思う事になったのだけど…!