私が働いていた「ハウス」は、ケアハウスとしての歴史はそれなりにあるものの、現オーナーである『M&Mズ』がそこを買い取ったのは、私が採用される一年ほど前だったらしい。
ちなみに『M&Mズ』は車で2時間近く掛かる場所に住んでおり、ある意味「零細個人企業」で24時間営業ような仕事なのに何でわざわざこんな場所を?とワタシなどは考えたんだが、『Yさん』曰く、
「(調べたら)前のオーナーが病気で売り急いでいたみたいで安かったようだし、都合良く買い叩いたんじゃない?」
だとしてもこういう仕事なら特に「職住接近」は必須だろう、と思うのだが、『M妻』曰く、
「子供の教育のため」
…まあ、判らないでもないが、だとしたら尚更「職住接近」の方が良いと、ワタシなら思うのだけど?
いえ、とにかく。
コノ国ではよほどの田舎でも行かない限り『底辺の職場』がほぼそうなっているように、「ハウス」も殆どのケアラーが『ガイジン』であった。
一番長く、というか唯一前のオーナーの時から居るという『T』がほぼ唯一の「現地人」。
あと一人、「夜勤」の男性もだったのだけど、日常的に私は殆ど接することがなかったので言わば視界外。
私の直後に入って来た『Z』はアフリカ系。最初の最初に色々仕事=ハウスのシステムを教えてくれた『M』はポーランド系。他のケアラーも全て「欧州系」で、
「ここはミニEUなのよ」
…と、ロシア人で数か国語の通訳が出来る才女『ヘレナ』が笑っていた。
私はこの『ヘレナ』と一番気が合って大好きだった。お互い忙しくて、ゆっくり話す時間なんて全く無かったのだけど。
実はこのあと、陰で従業員に『疫病神H』と呼ばれることになる『マネージャー(代理)H』ってのが『ヘレナ』と一文字しか違わない名前で(体格は真逆と言えるくらいだったのだけど!)、彼らの在住の時期が重なっていた頃は結構ややこしかったのだけど……ホント欧米人の名前は……と思ったところで、私と『Yさん』の名前も日本語でもアルファベットでも一文字の違いなので、欧米人に限らず日本人からも混乱されてるから同じか?
…と、ここでふと思い付いたこと。
今書いた人達、『M&Mズ』と『疫病神H』と『T』以外、現時点では
全員辞めていました
…「そういう職場」なんですわね。
まあ、私が働いていた時でも
「朝来て、昼休みに居なくなった」
とか
「三日で来なくなった」
…という人が一杯居ましたからね~。
では、何故『T』は「そういう職場」に残り続けているのか?
その理由が前回の話の続き、と言える話だったのであります……!