(重要追記)発つ鳥跡を濁しまくり | ロンドンつれづれ

ロンドンつれづれ

気が向いた時に、面白いことがあったらつづっていく、なまけものブログです。
イギリス、スケートに興味のある方、お立ち寄りください。(記事中の写真の無断転載はご遠慮ください)

 

欧米のメディアでは、以下の動画が結構報道されている。 トランプ氏と妻のメラニアさんのコミュニケーションの取り方である。 けっこう最初のころから、メラニアさんはトランプ氏のやり方にあまり同意をしていないのでは、夫婦仲は冷えているのでは、と言われてきている。

 

 

本当のところは本人たちでしかわからないだろうが、夫婦だからといってすべての考え方を共有しているとは限らないことは、確かだ・・・。

 

夫を置いて、さっさと車の方に立ち去るメラニアさん。

 

 

そして日本ではあまり報道されないが、トランプの仕事ぶりがひどかったという事実を、それまで一緒に仕事をしてきた人たちがすっぱ抜き始めている。

 

と同時に、今はゴルフをしながら、「報復のプラン」を練るのに忙しい、というトランプの様子も漏れ聞こえてくる…。


まず、一番ひどいと思ったのは、「トランプ政権によってコロナワクチン接種の計画がほとんどなされていなかった」ということだろう。 そのため、就任後、バイデン大統領はほとんどゼロから手をつけなくてはならないとCNNは以下のように報道した。

 

新政権の新型コロナ対策の作成の経緯を直接知り得る立場にある関係筋によると、バイデン氏の就任直後の数時間内にトランプ政権下では分配計画がほとんど存在していなかった事実が突きつけられたという。バイデン氏は感染拡大を鈍らせ、就任後の最初の100日間で1億回分のワクチン接種を実現させることを最優先の政策課題と主張。

CNNは以前、新型コロナに関する新政権の最も緊急な懸念事項は可能なワクチン供給の問題、連邦政府と地方政府の協力態勢、地方政府に必要な資金繰り、人員確保や他の資源の調達と伝えていた。新政権はまた、変異型ウイルスの出現を警戒しているともした。

トランプ政権下で承認を受けた2つの新型コロナウイルス感染症のワクチンは、20日時点で約1650万回の接種にとどまる。政権が掲げた昨年末までに2000万回の目標には程遠い状況となっている。

一方、ファウチ米国立アレルギー感染症研究所長は記者会見で、「配布で現在継続中の活動がある」と述べ、バイデン政権は既存の取り組みを大幅に拡充していると言及。「新しいアイデアも出てきていて、前政権からのアイデアもいくつかある。それが全く使い物にならないというわけではない」と言い添えた。

 

CNN.co.jp : トランプ政権でワクチン分配計画なし、新政権がゼロから作成

...................................

またロイターやガーディアンは、トランプ政権でコロナ調整官だったデボラ・バークス氏が24日、彼女が準備していないデータやグラフをトランプ氏が提示していた、と告白したと報道。

彼女は「常に辞任を考えていた。もっとしっかり発言していれば数々の問題は起きなかったと後悔している」と話した。

 

トランプ氏が「作った覚えないグラフを提示」=元コロナ調整官(ロイター) - Yahoo!ニュース

 

Deborah Birx says Covid deniers in Trump White House 'derailed' response | Coronavirus | The Guardian

 

バークスさんって、トランプが「消毒薬を注射したらどうだ?」と言った時に横に立っていて、ずーっと下を向いて、肩で大きな息をしていた人。 確かに、すぐに「大統領、それは冗談ですよね?」とやればよかったのに。少しでも反対する人をすぐに首にするトランプだから、みな言えなかったんだろう。

........................................

 

CNNは、また米国の新型コロナウイルス対策の推進役の1人であるファウチ米国立アレルギー感染症研究所長が21日までに、トランプ政権下での自らの処し方に触れ、事実や科学的な知見に基づく姿勢を保つことはたやすくなかったと振り返ったと報じた。

 



「全米向けテレビ放送の前でトランプ大統領と矛盾する発言を示すのは愉快なことではなかった」と指摘。「喜びなどなかった」と述べた。

自らが奉仕する政権が誰に率いられてあろうとも真実を告げることを信条にしていたというファウチ氏は、トランプ政権下では直接的な対立の立場にしばしば追い込まれるようなことは特につらかったとし、そういう自らの姿勢を貫くのは容易ではなかったと話した。

CNN.co.jp : トランプ氏と事実や科学で対立、辛かったと述懐 ファウチ所長

 

..................................

 

ファウチ氏は、アメリカの公衆衛生対策における主要人物として高い評価を受けており、バイデン新大統領の顧問となったが、トランプは日常的にファウチ氏とは異なる主張を展開し、感染症の専門家である彼の指摘を頭ごなしに否定していた。両者は対立していると報じられ、トランプがファウチを「更迭しようとしている」と何度も囁かれた。

ファウチはバイデン大統領就任翌日の1月21日にホワイトハウスで行った会見の中で、「過去のことについて語る」のは気が進まないとしつつも、「トランプ政権時代は大統領と矛盾したことを言わなければならずつらかった」と語った。「自分が何かを言えば必ず、なんらかの反撃に遭った。だからここに立って自分の知っていることを話し、証拠や科学を提示して、科学に自ら語らせることができるのには、解放感を覚える」
 

ファウチ所長、トランプが去って「解放された」(ニューズウィーク日本版) - Yahoo!ニュース

 

トランプが度々、「ファウチを黙らせろ!」と叫んでいたということは有名。 そしてトランプ陣がデマとして、ファウチ氏がビル・ゲイツやジョージ・ソロスと組んでウイルスを作り、ワクチンで大儲けをするという陰謀説を拡散したため、ファウチ氏は殺人予告までもらっていた。

 

ホワイトハウスの中ではトランプだけでなく、多くのスタッフがコロナをデマだととらえていたというバークス氏の告発もあって、ますますトランプ政権がいかにコロナを甘く見て、40万人以上の人を殺してきたかがわかる。

 

バイデン政権になって、ファウチ氏の笑顔が明るくなった。 80歳だというけれど、本当に自分の意見を貫いて頑張っている科学者のかがみ。 若い人たちに人気が高く、彼のおかげで医学部に入学希望の学生が増えたというニュースも数か月前に見た。

 

バイデン政権になって、ようやく解放されたと満面の笑顔を見せたファウチさん。 これからフルスロットルでコロナ対策を進めていくだろう。 お元気でいてください!

 

.......................................


また、米ウオールストリート・ジャーナル紙や英ガーディアン紙では、トランプ氏はバイデン大統領の選挙勝利を無効にするため、ローゼン司法長官代行の解任を画策し、最高裁提訴へ圧力をかけていたと報じた。

トランプ氏は、大統領選の結果を無効にするため、連邦最高裁判所への提訴に踏み切るよう司法省に圧力をかけたが、バー前司法長官、ローゼン代行らが法的根拠がないとして反対、断念せざるを得なくなった。

トランプ氏は、ローゼン代行を解任し、最高裁への提訴に同意する人物の任命を検討したが、司法省高官が集団で辞任する意向を伝え、それを阻止したという。 

ローゼン司法長官代行の解任画策 トランプ氏、最高裁提訴へ圧力 米紙(時事通信) - Yahoo!ニュース

 

ガーディアン紙では、「またもうひとつ、仰天するような報告」として、ローゼン氏の件を報道。

 

アメリカの元国防省長官代行のC.ミラー氏は、職につく時に「クーデター、戦争、そして通りに兵隊、この3つだけはしない」と決めていたそうだが、1月6日に、最後の決意は破られた、と話した。1月6日はもちろん、トランプに煽られた暴徒が議会を襲撃した日だ。100人以上が逮捕され、トランプの弾劾裁判が起こされている。共和党リーダーのミッチ・マコネルによると、トランプはおそらく二度と大統領選に立候補はできないだろうということだ。

 

ジョージアでもおそらく違法とみられる電話をかけて選挙結果を覆そうとしていた。6日は、議会でトランプ派の共和党議員が、これまた選挙結果に異議を唱えていた。さらに、議会襲撃の際の議会警察の様子にも疑惑がもたれている。暴徒はあまりにも簡単に侵入できた。州兵の手配も遅れた。 そういったこともこれから捜査して分かってくるだろう。 いまや良識ある共和党の議員はトランプと距離を取ろうとしている。

ローゼン代行は、ウイリアム・バー全司法長官が降りた後のトランプ寄りの人間だが、バー同様にトランプの期待を裏切って、「不正という証拠がないためできない」と、選挙結果を覆すことを断った。ジョージアの共和党員たち、ケンプ知事やラッフェンスページャー州長官もふくめ、大統領の要求を断ったのだ。そのため、トランプは彼もおろして、自分の言うとおりになる人物を入れようとしていたというのだ。

ローゼン氏の後釜には、トンデモなクラーク氏をトランプは考えていたというが、司法省高官が集団で辞任するといってそれを阻止した様子は、ニクソン元大統領の時に起きた、「土曜の夜の大量殺人」と言われる出来事に似ている。、あの時は、エリオット・リチャードソン検事総長と彼の部下が、ニクソンを調査している検察官を首にしろといった命令をきくぐらいなら辞める、と言ったのだ。

 

ニクソンはウオーターゲート事件で弾劾される前に辞任したが、トランプは辞任を拒否した。ペンス副大統領は25アメンドメントを使うことを拒否した。 そのため弾劾裁判が行われることになった。下院ではもう通っている。

 

もう大統領ではないトランプは、州法でも連邦法でも調査されるだろう。

 

「トランプの申し立ては普通なら異様だと思われるが、彼にとっては当たり前の行動だ」とある研究者は言う。 そう、異常なことを平気で行うのが、トランプ流。


ペンタゴンでトランプによって職を得た彼の支持者までも「トランプは我々を利用して犠牲にした。我々というのは、政治家たちだけじゃない。共和党員すべてのことだ。彼は、アメリカ全体を利用して裏切ったんだ。彼はこの国の基礎構造をめちゃくちゃにしてしまったんだ」と語った。

Chaos of Trump's last days in office reverberates with fresh 'plot' report | Donald Trump | The Guardian

 

.....................................

 

退任式で、トランプは、こういった。


「我々は何かしらの形で戻ってくる(we will be back in some form)」

もう戻ってくるな、と思った人は多かっただろう。 

 

それはバイデン氏に投票した人だけではない。 1月6日を境にして、トランプに見切りをつけた共産党員はかなりの数いるはずだ。

 

しかし、彼が「戻ってくる」と吹聴することで、バイデン大統領の仕事がやりずらくなることは、確かなようだ。

 

なぜなら、いまだにトランプとその陰謀論に頭を洗脳されている人々は結構いるからだ。 日本人も含めて。

 

しかし、識者の中には、トランプが政治の世界にメインストリームとして戻ってくることは極めて難しい、と判断している日本人もいる。 下の記事は立岩さんという元NHKのジャーナリストによる。一部抜粋。

............................
1月6日のトランプ支持者による議会乱入事件はトランプ氏の弾劾に発展している。トランプ氏が弾劾裁判にかけられるのは二度目だ。2月8日には弾劾裁判が上院で始まると報じられている。

下院ではもう審議で結果がでている。あとは上院で審議の末に3分の2の同意を得れば大統領は有罪となる。 前回、ロシアゲートの時は、共和党員でトランプの弾劾に賛成したのはひとりだけだった。

しかし今回は状況が大きく異なる。共和党上院トップで党内でのトランプ大統領の最大の後ろ盾だったミッチ・マコーネル院内総務が「議会乱入事件の責任はトランプ氏にある」と明言しており、共和党としてトランプ大統領と決別すべきとの考えを周囲に漏らしているとも報じられている。

仮に有罪にならなくても共和党の多数が弾劾に同意するとなると、トランプ氏の4年後の再選という芽はかなり厳しくなる。それを見越してだろうが、トランプ氏は共和党とは別の政党の立ち上げにも言及している。しかし、それも容易ではない。

その理由は、自身のビジネスの状況にある。ホテル、カジノ、ゴルフ場の経営などからなるトランプ・グループ(トランプ・オルガニゼーション)は傘下の企業を倒産させては復活するというのが本当のところだ。それについて問われた次男のエリック・トランプ氏が、「ロシアの銀行が融資してくれるので問題無い」と語っており、それがロシア疑惑の深淵であることは日本ではほとんど報じられていない。

そのグループ企業が更に厳しい状況に立たされている。約50社で構成されるグループの減益は40%にのぼると報じられている。

そもそもグループのドイツ銀行からの融資は不可思議なくらいに巨額だ。3億4000万ドルにものぼる。そのドイツ銀行は議会乱入事件を受けて、今後はトランプ・グループとの取引を取りやめるとも報じられている。仮にこれが事実なら、今後は融資条件の緩和も、追加融資も期待できない。ニューヨーク市がアイススケートリンクやセントラルパークの施設の業務委託契約を打ち切ったことより、私はドイツ銀行の判断の方がグループにとって深刻だと見ている。

さて、バイデン大統領は就任直後から大統領令を発して、WHO脱退手続きを停止。パリ協定への復帰手続きも開始。「アメリカ第一主義」を掲げて国際社会に背を向けたトランプ政権の政策を全て否定した。

トランプのイスラム教国からの入国制限を定めた大統領令は、メキシコとの国境に壁を作るとの宣言とともに、後の白人至上主義者のトランプ支持に勢いを与えるものとなったが、差別的であると同時に、合理性を欠いていた。テロ対策を理由にしたが、対象となった7か国にはオサマ・ビン・ラディン師など911テロを主導或いは実行した人の出身国であるサウジアラビアなどが含まれていなかった。それはトランプ氏とサウジアラビアとのビジネス上の関係からの判断と見られ、結局、テロ対策の効果より「アメリカ第一主義」を掲げるための道具だった疑いが強い。

バイデン政権の報道対応もトランプ政権下とは大きく異なる状況となっている。就任式の直後に、ジェン・サキ報道官がホワイトハウスで記者会見を行い、「われわれ(政権とメディア)は意見が対立する瞬間もあるだろう。しかしわれわれには共通の目標がある。米国民と正確な情報を共有することだ」と述べた。

トランプは最初の会見で、自分の就任式に集まった観衆の人数に関して嘘をつき、それを問い詰められると大統領特別顧問のケリーアン・コンウェイ氏が「オルタナティブ・ファクト(もう1つの事実)」と語っている。

ところが、ここでトランプ大統領は歴史的な発言を残す。それが、「フェイクニュースを流すメディアはアメリカ国民の敵だ」というものだ。トランプ大統領は就任前の会見でCNNをフェイクニュースと罵倒するなどしており、ニューヨーク・タイムズ紙もワシントン・ポスト紙もテレビの3大ネットワークもフェイクニュース扱いとした。このCIAでの発言は、トランプ支持者がメディアを敵視する流れを作ったと言って良い。

弾劾裁判では議会乱入事件が審議されるわけだが、ここでも日本の報道から欠けている事実を書いておきたい。それは、トランプ氏のタックスリターン=税務書類の開示だ。

このタックスリターンはトランプ氏の資金の出入りの全てが書かれている。歴代大統領は開示しているが、トランプ氏は一貫して開示を拒否してきた。その一部がニューヨーク・タイムズ紙によって報じられ、巨額な借金の存在が明らかになっている。この記録は日本の国税庁にあたるIRS=米内国歳入庁が管理している。IRSは財務省の機関だ。

トランプ政権下では財務長官の判断でロシア疑惑を捜査する特別検察官の開示要求にも応じていないが、バイデン政権下では、当然、状況は大きく異なる。トランプ氏がドイツ銀行以外からどのような融資を受けているのか?過去に次男が語った様なロシアの金融機関からの融資が有ったのか?

そうしたことがこの弾劾裁判で明らかになる可能性は、前回より高くなっている。そして、それらが明らかになった時、共和党は完全にトランプ氏と決別することになるだろう。そしてその結果が弾劾有罪となれば、トランプ氏の政治生命は断たれることになる。

トランプ氏は弁護団の準備に入っている。当然だが、自身の今後の厳しさを最もわかっているのはトランプ氏本人だろう。

立岩陽一郎(「インファクト」編集長)


「インファクト」編集長。アメリカン大学(米ワシントンDC)フェロー。1991年一橋大学卒業。放送大学大学院修士課程修了。NHKでテヘラン特派員、社会部記者、国際放送局デスクに従事し、政府が随意契約を恣意的に使っている実態を暴き随意契約原則禁止のきっかけを作ったほか、大阪の印刷会社で化学物質を原因とした胆管癌被害が発生していることをスクープ。「パナマ文書」取材に中心的に関わった後にNHKを退職。近著に「コロナの時代を生きるためのファクトチェック」、「ファクトチェック・ニッポン」。他に「NPOメディアが切り開くジャーナリズム」「トランプ王国の素顔」「トランプ報道のフェイクとファクトなど著書多数。
 

トランプよさらば(立岩陽一郎) - 個人 - Yahoo!ニュース

 

InFact / インファクト

 

...................................................

 

上記の立岩氏が立ち上げた、「インファクト」のウェブページでは、様々な記事のファクトチェックを行っており、内容は信頼できる。
 

.................................................

 

また別の報道ではトランプ氏は、自分の子どもたちの警護を要請、それが多額の公費の負担になるというのである。

 

彼はシークレット・サービスに対し、すでに成人している子どもの警護を求めたという。シークレット・サービスは無効6か月にわたり、トランプの子どもたちと配偶者、合わせて13人の計五を継続するため、費用は相当額に上る。

たとえば、2017年の2-3月のトランプ一家の旅行のための警護だけで、約4000万円が支出されていたそうだ。トランプ夫妻には生涯に渡って、また今14歳の息子には16歳の誕生日までシークレットサービスの警護がつくことになっているそうだ。

オバマ、ブッシュ、クリントンなどの元大統領も退任後に娘たちの警護を続けるよう要請したが、13人を対象にする、というのは前例がないという。

 

トランプ前大統領が子供たちの警護を要請、多額の公費負担に(Forbes JAPAN) - Yahoo!ニュース

 

自宅のトイレも使わせてくれないようなイヴァンカとクシュナーの警護などしたくない!とシークレット・サービスの人々は思っているんじゃないかな。 私がアメリカの納税者だったら、いいかげんにしろ!と腹をたてるのだが。

..............................................


アメリカ人でも、パックンやデイブ・スペクターといった芸能人は、トランプ氏に手厳しい。 パックンは「可哀そうな大統領!」として、バイデン氏に同情。 トランプの残した「最後っ屁」について書いている。

 

家の夫も「バイデンはかわいそうだよ、トランプの汚い尻を拭かされて...」としょっちゅう言うのである。

..................................

新型コロナ、不景気、財政難、気候変動、イラン、中国、北朝鮮......。国家的な危機が山積みとなっている。どの問題への対応も急務だし、どれも政府と国民が一丸となり、同じ方向に向かないと進めないものばかり。でも、これほどアメリカ人が「一丸」からほど遠い状態は記憶にない。3億3千万人いるアメリカ人は3憶3千万方向に向いている気がする。

それは言い過ぎだとしても、バイデンと反対方向に向いている人が大勢いるのは確実だ。第一、ドナルド・トランプ元大統領やその味方の政治家とメディアが繰り返し主張した「選挙不正」の嘘がトランプ支持層に染みこみ、今や6000万人もの国民はバイデンが正当に当選したと思っていない。元々「エルビス・プレスリーがまだ生きている」と信じる人もたくさんいる変な国ではあるが、バイデンに投票した8000万人の人数と比べれば、その抵抗勢力の規模がわかる。

国民だけではない。それが明らかになったのは、この真っ赤な嘘を理由にトランプに煽られた支持者たちが議事堂に乱入した後だ。彼らは銃や手作り爆弾を持参し、飾られていた芸術作品を略奪し、「マイク・ペンス(副大統領)の首を吊れ!」と唱え、議事堂の前に絞首台を築き、息を潜んで隠れていた議員を探し回り、殴る蹴るなどの暴力で警察官だけで58人の死傷者を出した......。

そしてそうした国の恥となる反乱があった直後に(しかもその恥の現場で!)大統領選の結果を承認する投票が議会で行われた。そこで「嘘の危険性」を目の当たりにしたばかりでも、147人もの共和党議員が選挙結果を認めないほうに投票した。その翌週、下院で反乱を扇動したトランプへの弾劾に反対票を入れた議員は200人近くいた。

真実は関係ない。法律も関係ない。裁判の結果も関係ない。信じたいことを信じ、気に入らない政府を力で覆せばいいと思う人、思わせる人がのさばっているのだ。

新しい動物園長に、就任おめでとう!と言いたいが、前任が退任前に全部の檻を開けてしまい、今は園内がジャングル状態。ジャッカルにも狙われている園長、かわいそう!としか言えない。

 

(本当にその通り。 そしてパックンは外交問題でもトランプの引っ掻き回した後始末をしなくてはならないバイデン氏に同情している。)

 

イラン問題。 トランプ派核合意から離脱し、ソレイマニ将軍を殺害した。アメリカを警戒したイランは核兵器製造をうんと進めてしまった。

北朝鮮。トランプ派金正恩総書記と3回も直接会ったが、軍事増強は止められず、要はアメリカに届く長距離ミサイルさえ飛ばさなければ後のことは見なかったことにしていた。

中国。表向きは中国にきつく当たって見せていたトランプだが、実際は同盟国との協力による封じ込めをしなかったため、中国のヨーロッパや極東のプレゼンスは一段と高まってしまった。 香港やウイグルの件もトランプは黙認どころか、部下に「口を出すな」と命令。自分が選挙に勝つために、習近平には米国の産物を買ってくれと頼みこんでいた。

 

さらに、辞めるギリギリにキューバをテロ国家に指定したり、イエメンやイランにもちょっかいを出した。ポンペオがやたらに外遊をし、台湾にも接近し、バイデンのために地雷を埋めまくったのだ。これらの扱い次第では、国内右翼の攻撃がバイデン氏に向くことは必定。

 

バイデン氏は、トランプがこれまでに抜けてきたパリ協定やTPP、WHOなどにも復帰し、同盟国に植え付けてしまった「信頼できない、同盟国を裏切る国」という印象を払拭しなくてはならない。

 

日本に対しても関税を上げるといったり、米軍基地経費の日本側の負担の増加など、脅しをかけて言うことを聞かせてきたトランプだ。 習近平やキムジョウンを「立派なリーダー」とよび、欧州との同盟関係をおろそかにするトランプのおかげで、G7の足並みはいちじるしく乱れたという評価は免れない。同盟国の国民がアメリカに対して持つイメージは記録的な低さまで下がり、その間に中国は欧州に深く入り込んでしまった。

トランプの一国主義のおかげで、アメリカ・ファーストではなく、アメリカ・アローンになってしまった、とパックンは書く。

新政権の船出の幸先は悪そうだ。反対勢力から暴風クラスの向かい風が吹いている。国内外の情勢は波浪警報級の荒波となっている。さらに、政府への信頼も、国民のファクト共有も、政治家に良心的な行動を守らせる規範も、同盟国との連携力も失った国の船体はレンコン並みに穴だらけ。果たしてこの船に浮力はまだあるのか疑問だ。出航したら、大航海より大後悔の時代になりかねない。

バイデン船長、実にかわいそう。

パックン(パトリック・ハーラン))

【パックンコラム】バイデン新大統領はとんでもない貧乏くじを引いてしまった(ニューズウィーク日本版) - Yahoo!ニュース


パックンはまた、保守系メディアがバイデン氏を「弱いリーダー」として煽っている、とコメントした。

アメリカの団結を訴えたバイデン大統領のスピーチに対して「一方的に団結はできない。相手も迎えに来てくれないといけない」と指摘。この日はずっと現地の保守系メディアの報道を見ていたといい「どういう風に伝えているかというと、バイデン演説を見てない人は必ず誤解するような伝え方」と指摘した。

例えば、演説中にはドナルド・トランプ前大統領の名前は一度も出てきていないが、「白人至上主義の頭角は危険」「人種差別は撲滅しなければならない」というメッセージがあった。

これについて「保守派メディアは『バイデンはトランプ支持者は白人至上主義者だ、差別主義者だと言っている』と報じている。一回も『トランプ』と言ってないのに、いかにもそう言ったかのように伝えてるんです。そうすると、もちろん見てる方は怒りますよね。『お前何でそんなこと思ってんだ』と」とパックン。

さらに「一番驚いたのは、州兵の厳重警備を見て、FOXニュースのコメンテーターのひとりは『見てくださいよこの厳重警備。トランプが就任したときこんなのいなかったよ。何? バイデンってそんなに弱いのか? ビビりなのか?』と。暴動を起こしたトランプ支持者がいるから厳重警備が必要なんですけど、その事実を全く無視して、バイデンが〝弱いリーダー〟になるとあおっている。誤解を招きかねないというか、計算して誤解を招こうしている」と解説した。
 

それを踏まえ、バイデン大統領が目指す国民融和は「(メディアの)伝え方が大きなハードルになると思う」とパックンは分析した。

 

パックン 大統領就任式の現地報道に「保守系メディアが〝弱いリーダー〟になると煽っている」(東スポWeb) - Yahoo!ニュース

 

................................................

 

確かに、日本でもフジ系列のスポーツ紙などのメディアでは、相変わらず陰謀論に基づいたような記事を平気で流しているし、バイデン氏についても上記のような書き方をしている右傾のメディアは多い。 トランプ信者や陰謀論者は、メディアはフェイクニュースというが、こういうバイデン批判のメディアには飛びついて賛同のコメントを残している。 なんというご都合主義だろうか。

 

 

ところで上記のような日本のメディアでは相変わらず、あちらこちらの国でファクトチェックされ否定されている陰謀論を平気で使って「選挙不正論」を主張するライターや大学教授までいるが、そして陰謀論が拡散した理由は「大手メディアが信頼を失った、そのていたらく」という安易な口調でまとめようとする著名人がいるが、しっかり世界の元情報をチェックしてのことだろうか。

 

アメリカの裁判所では私たちでもアクセスできるところに裁判の詳細、結果を載せた元書類があるし、なぜ「不正選挙」が公に認められないかを説明している州の選挙管理委員会などの説明なども手に入る。大学教授やジャーナリストだと言うなら、少なくとも自分の書くものに虚偽の無いように責任を持つべきと思うのだが、一般人のツイッターや陰謀論を切り貼りしたようなものも多い。プライマリソースを読むことも無いとしたら、呆れた話である。

 

私は、陰謀論がここまで拡散した一番の理由は、大手メディアの自業自得というよりは、アメリカ合衆国の大統領という地位にある人間、そして弁護士という本来は社会的に信頼に足るはずの肩書を持つ人間が複数で、政治利用しようという目的のために巷に出回っている自分たちに都合の良いデマや陰謀論をツイッターなどで垂れ流し続けたことだ、と思っている。

 

彼らが大手メディアへの信頼を失わせた確信犯である。自分たちに都合の悪いことを報道されるたびに、「フェイクだ!」といってごまかしてきた、その責任は重い。 

 

4年間で30,500回も嘘やデマ、陰謀論をツイッターで流し続けた大統領が、これまで先進国にいただろうか?  アメリカ人、そして日本人の陰謀論者も含め、これらの人々の悲劇は、肩書だけを見、そして自分の思い込みに都合の良い情報ならば、その真偽を調べることもなく信じ込んでしまうこと、そしてそれを無責任に拡散したことだ。

 

アメリカ人は油断をしていた。まさか、大統領になるような人がそこまで倫理観も正義感も持たないはずがない、という前提で考えていたからだ。 なので、いまだにトランプの流した「選挙は不正」を信じ込んでいる人々がいるのだ。

 

もっとも、人心を操っていた大元の連中は、それは嘘でありデマだということを重々分かっていてやっていたのだろうと私は思っている。

 

 

以下、コーネル大学の2020年選挙に関する詐欺クレームを研究するウェブページでは、選挙結果を詐欺呼ばわりする陰謀論を垂れ流した人々のツイッターなどSNSのアドレスを公表している。

VoterFraud2020 - a Twitter Dataset of Election Fraud Claims · Streamlit

 

おなじみの、リン・ウッド氏やシドニー・パウエル氏などがリストアップされている。

 

そのページのフィルターで、Community3というのを選択すると、日本の陰謀論拡散者たちの名前がでてくるが、よく極右や陰謀論者の間でネットで名前の挙がっている、宗教関連の日本人の名前も入っている。 このリストは、おそらくそのままアメリカの当局、FBIで把握しているものだろう。

 

他のコミュニティのリストでは、アカウントがSuspend,つまりもう凍結されているものが多いが、日本人名のツイッターのアカウントはまだactive、どうやら野放しである。 日本のツイッター社ではきちんとした仕事をしていないようで、だからこそいまだに陰謀論者が暗躍しているのだろうが、こうやってアメリカの研究所や当局がすでに彼らの名前を把握していることは、大きな意味があるだろう。

 

ツイッターだけでなく、そこで言及されている動画サイトやブログなども調査対象だ、と書かれている。

 

このリストで公表されているのは悪質度の高い人の一部だと私は見ている。コンピューターでヒットする単語やハッシュタグで上がってくるアカウントはこんなものじゃないはずだ。 キーワードが何回使われているか、おそらくその回数や内容でカテゴリー分けされて情報は握られていると思った方が良いだろう。

 

.............................

 

(追記)

 

スマホで見ると、リストをどうやって出すのかわからないというコメントをいただいたので、こちらにコピペしておきます。

 

下が、陰謀論のプロモーターのツイッターアカウント。トランプ自身や、顧問だったフリン、彼の弁護士のリン・ウッド、シドニー・パウエル、ジュリアーニやトランプの息子などの名前が入っています。 リツイートについても調査対象です。

 

 

 

 

そして下が、日本人の陰謀論拡散者のツイッターアカウントです。 下のツイッターはほとんどまだ凍結されていませんので、これらのアカウントからリツイートをしたりすると、FBIの調査の対象になるでしょう。