大地を覆い尽くす植物が築く土壌は地上最大の「浄化槽」となっているが、それは偶然出来たものでもなく、気が遠くなるような時を費やし、人知も及ばない精巧な仕組みになっている。
水中にも陸上にも微生物はいるが、地上での分解は好気性微生物が主体で、生ゴミ処理においても空気を通すのはその為だ。
好気性微生物が活動するには通気性が最も重要になる。
土中は地上からまんべんなく侵入出来る通気性のある通路が必要で、冠水した時には水をすみやかに吸収、地下へ浸透させる通路にもなる。
縦横無尽に走る通路を築くのが植物の根であり、太く細く、周年作り続けている。
一年草は地上部が枯れると上から地下に向かって微生物の分解が始まり、それが練炭構造のような通気口、排水口になる。
また根を張ることで土壌構造を強固なものにして崩れることを防いでいるが、人は既にこの仕組みを利用している。
強固な仕組みを作るだけなら、グラウンドの芝生や道路斜面の崩れを防ぐのが一例で、多年草で固めれば済む。
植林ではなく自然林の山が崩れないのは、樹木や多年草や一年草などの植物が強度と排水、保水力を保ち続けているからだ。
木が繁り下草が少なくとも、落ち葉の堆積層が通気と排水と保水の役割を果たして微生物も活性するが、杉や檜を密生させ常緑樹で埋め尽くした山は、表土に落ち葉が蓄積されず土が剥きだしとなり、陽も当たらなくなる。
そうなれば強度も通気性も保水力もない表土は大雨で滑り落ちてしまう。
木の根はその役目を果たせず、単なる盛り土や砂場に突き刺した鉄筋に過ぎない。
続く・・
土は生きている