聞くセンス 答えるセンス | 野人エッセイす

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森羅万象から見つめた食の本質とは

テレビのインタビュアーの質問ほど面白くないものはない。視聴者の為にも番組のスポンサーの為にももっと考えてもらいたいものだ。ニュースでもオリンピックでも、どうでもいいようなことばかりで鋭さがない。自分達の都合しか考えていない証拠に、事件の被害者の家族や加害者の家族に対する質問が無神経過ぎる。そう感じる人は多いはずだ。スポーツの勝者にも敗者にも、事件の被害者の家族にも「今の心境をお聞かせ下さい」と言う。そんなことは聞かなくてもわかるのが普通の人間だ。咄嗟に聞かれたほうとしてこれほど答えに窮する質問はないからすぐには答えが出て来ない。気持ちは決まっているが言葉にするのが難しい。聞くほうは楽だがあまりにも「芸」のない質問だ。勝者は息も荒く、敗者は涙ぐみ、被害者の心境はそれどころではない。時間がないのだから答えやすい質問をしたほうが良い。その道のプロであり、相手と違ってそれまでヒマなのだから。そんな質問で面白い答えなど期待も出来ないが、答えるほうもサインを求められる立場の人間ならそれなりのセンスを磨いて欲しい。アマチュアはある程度仕方ないが、大相撲はプロだ。しかしながら面白い答えは皆無で、判で押したように「何も考えないようにしています」とか「頑張ります」としか聞いたことがない。これでは高校野球と変わりないではないか。試合なら頑張るのが当たり前だ。体裁を気にしない年季の入った人達の答えを見習って欲しいものだ。

国内最高齢のお爺さんに気の利いた質問をしたインタビュアーがいた。「好みの女性は?」に対し、そのジイ様は迷わず「年上の人」と答えたのだ。尊敬に値するではないか。

金さん銀さんに「そんなに稼いで何に使いますか?」と聞くと、「老後の為に貯蓄~」と答えた。これも国宝級の答えだ。

とにかく、質問しても面白くないありきたりの答えは会話が続かない。結局、聞いたほうも聞かれたほうも困ってしまう。視聴者が関心を持ち、自分が困らない為にも手法を考えるべきだろう。それが兵法の道理だ。質の高い問いが質問なのだ。答えるほうも柔軟で多くの視点を持っていれば会話が豊かで非常に面白くなる。吉本フアンではないのだが、ゼ~ゼ~言いながらも笑える答えのほうが楽しい。負けたほうはそんな心境ではないだろうからインタビューは可愛そうだが、画面の前で「ウソ泣き」してリベンジを誓うとか、勝者は「勝った瞬間、寿司が脳裏に・・」とか言えないものだろうか。野人は瀕死の床でも人を笑わせていたい。人生は楽しくありたいものだ。