「家庭のマネジメント」を幼いこどもに課すおとなたち。 | The pulse of life

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前回の続きです。

(読んでからのほうがわかりやすいです指差し



まずは、ケースのおさらいです。

(フィクションです)


 

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幼少の頃、経済的困難を経験したAさんは、経済的自立を第一優先に生きてきた堅実な女性。


 

今の夫とは5年前に結婚した。


 

彼は、楽しいことが大好きで、細かいことは気にしないおおらかな性格。


 

些細なことで不安になりがちなAさんをいつも「大丈夫だよ」といって安心させてくれた。


 

この人ととなら穏やかな家庭が築けるにちがいないと、Aさんは結婚を決めた。


 

しかし、結婚後間もなく夫の借金が発覚。

分不相応な高級志向による借金だった。


 

夫は猛省し、これからはきちんとすると言ってくれた。


 

しかし、Aさんは激情のあまり、彼の人格を否定し、手をあげ、自由になるお金をなくした。


 

人は怖い思い、痛い思いをしないと「更生」しない。

彼には「再教育」が必要なのだ、と。


 

Aさん主導で、専門家に相談しながら最善の返済計画を立てたが、結局Aさんが自分の蓄えから全額返済した。


 

もちろん夫自身が返済するべきだったが、金利のことや、そのような忌まわしい借金が存在しているストレスに、Aさんのほうが耐えかねたのだ。


 

こうして借金問題は一段落した。


 

しかし、Aさんの怒りは収まらなかった。

4年経った今も、ことあるごとに夫に強く当たったり、嫌味を繰り返してしまう。


 

夫は、Aさんのことを、DV妻、モラハラ妻だといって、反撃してきたり、無視したり、今や家庭内別居状態だ。


 

自分の夫に対する反応が過剰であることはわかっている。


 

本当は彼を許して仲直りしたい。

でも、どうしても怒りが収まらない・・・


 

詳細はこちら↓


 

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さて、ここですね。


 

『Aさんは激情のあまり、彼の人格を否定し、手をあげ、自由になるお金をなくした。


 

人は怖く、痛い思いをしないと「更生」しない。

彼には「再教育」が必要なのだ、と』


 

このAさんの世界観や行動パターンはおそらく、子ども頃、繰り返し学習したものであり、


 

十中八九、家庭内でAさん自身がされてきたか、何らかの形で体験してきたことなんだろうと見当がつくわけです。


 

だから、こう聞いてみます。


 

「キレる人は、キレられてきた人なんですよ。子どもの頃の家庭の中で、何か心当たりはありませんか?」と。


 

すると、Aさんは涙を流しながら、

「母からいつも叱責されたり、叩かれていました」と教えてくれました。


 

 

こどもに「家庭のマネジメント」を課すおとなたち。


 

Aさんは、3人きょうだいの一番上で、小学校に上がる頃にはすでに、忙しく働く両親を助け、


 

「家庭のマネジメント」の中核を担っていました。


 

家事はもちろん、下のきょうだいの世話から、


 

情緒不安定な母親の愚痴聞き役、不仲な両親の橋渡し役、喧嘩の仲裁まで・・・

 

 

本来は両親(養育者)が担うべき、家庭のマネジメントをです。


 

・・・マネジメント?

幼いこどもにそんなことができるわけがない!


 

そう思ったあなた。

しごくまっとうです。


 

本当にそのとおり。

こどもにマネジメントなんてできるわけがない。

というか、する必要がない。


 

繰り返しになりますが、家庭のマネジメントは両親の仕事です。


 

ちなみに、こどもの仕事は親に世話や面倒をかけることです。


 

けれど、両親が未成熟、あるいは何らかの事情で、


 

・責任感を著しく欠いている


・健全なパートナーシップを築けない


・情緒をコントロールすることができない


・耐え難いストレスを抱えている


・安心安全を担保することができない


 

などといった場合、そのしわ寄せは、家族の中で一番小さく、優しく、愛情深い者に向かいます。


 

 

こどもです。


 

 

Aさんの場合は、母親から、「お父さんは役に立たないから、代わりにあなたがわたしを支えなさい」と言葉で言い聞かされてきました。


 

夫の役割を課されるこどもですね。

(性別は関係ありません)


 

このように言葉で教育される場合もあれば、親の非言語のSOSを敏感に察知して(させられて)、


 

無意識のうちにこどもの役割を捨て、親の面倒を見はじめることも少なくありません。


 

こどもは親、特に母親の求めに無条件で応じようとします。

 

 

母親が唯一の生命線だからです。


 

こどもはひとりでは生きていけないからですね。


 

だから、


 

家庭という箱庭の中で、生き延びるため、愛されるため、傷つかないために身につけた、


 

考え方、感じ方、行動のパターンは、生存本能に直結していることも多く、


 

おとなになっても、そのパターンを手放そうとすると過剰な恐れや嫌悪感が襲うことがあります。


 

しかも、わたしたちは自分の家庭のことしか知りませんので、あまりにも当たり前過ぎて、


 

それが健全でないことに、そもそも気づかないか、気づいても受け入れるのが難しこともあります。


 

時間をかけて取り組む必要があるというのはそういうわけでもあります。


 

では、「家庭のマネジメント」を課されたこどもは、おとなになるとどうなるのか?


 

次回に続きます・・・



心理セラピスト石橋亜紀

 



 

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