「家庭のマネジメント」を課されたこどもが、おとなになると起きること。 | The pulse of life

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 前回の続きです。

(読んでからのほうがわかりやすいです↓指差し




「家庭のマネジメント」を課されたこどもが、おとなになると起きること。


 

こどもの役割を捨て、親の面倒をみてきたこどもたちは、多くの場合、


 

おとなになっても報われることのない人の世話に明け暮れることになります。


 

パートナー、恋人、友人、子ども、家族、職場の人たち・・・


 

それが生き延びるため、愛されるため、傷つかないために身につけた行動パターンだからです。


 

しかし、残念ながら、その努力は高確率で報われません。

なぜか感謝もあまりされません。


 

だから、最後には、

「こんなにしてあげているのに!なんでわたしばっかり!」という葛藤が生まれ、関係が壊れます。


 

なぜ感謝されないのか。

 

 

不思議に感じるけれど、実は結構シンプルな話だったりもします。


 

それは、


 

頼まれてもいないのに、自分から世話を焼いておいて、思ったような感謝や尊敬などの見返りがないと、相手を否定したり、怒ったり、拗ねたり・・・


 

平たく言うと、恩着せがましく思われてしまうからですね。


 

逆の立場だったらどう感じるか?ということです。


 

人は自分の意見や意志を無視され、なんでも先回りされると、


 

自分の能力を奪われている感じがします。


 

「あなたにはできない、あなたはダメだ」と言われている感じがします。

 

 

自尊心が傷つくのです。


 

Aさんのケースでも、本来は夫が返済すべき借金を、頼まれてもいないのに主導して整理し、さらに返済まで行った。


 

そして、


 

「ここまでしてあげたのに、なぜわたしのことをもっと大切にしないんだ!感謝しろ!尊敬しろ!愛せ!」

 

 

と言わんばかりに攻撃的な態度を取り続けている。


 

Aさんは、「まったくその通りです。でも・・・」と納得しつつも、こう続けました。

 


「わたしがやらないと、夫は自分では何もしないんです」


 

 

わかる、わかる、わかる。


 

わかるーーー。笑


 

 

でもやっぱり・・・

仮に世話を焼きたいのだとしたら、


 

「わたし自身が、わたしの意志で、わたしのために、したいからする、見返りは求めない」という気持ちでやるしかないんですよね・・・


 

もとはといえば、夫の見栄や計画性のなさが原因ですからね、「おいおい!マジでしっかりせーよ、夫くん!ムキー」なんですが・・・


 

人間関係は五分と五分。


 

セッションでは、「相手の五分より自分の五分を見つめる」が鉄則なので・・・


 

なんかごめんね。

(誰に謝ってる・・・?笑)


 

とにかくあなたは悪くありません。

そういう仕組みだというだけです。


 

ちなみに、


 

夫の五分は何かと想像すると、見栄っ張り=劣等感の裏返しですから、おそらく彼にも強い自己否定感があります。


 

その上、物事が思い通りにならないと思春期の少年のように反抗的な態度を取り、問題解決を人任せにするこどもっぽさ・・・


 

次回以降、どこかで詳しく話してみようかと思っています。

Aさんだけの問題ではありません。

とにかく人間関係は五分五分ですから。


 

 

幼いこどもに「家庭のマネジメント」ができるのか。


 

答えは、もちろんできない。

というか正確には、


 

生存本能に基づいて、親に愛されるため、やろうとすることはできるけれど、おとなのようにはできない、です。


 

当たり前じゃん、何言ってるの?

そう思ったあなた。


 

しごくまっとうです。


 

しかし、Aさんの母親は、自分の理想通りに家族のサポートができないAさんを


 

「なぜ、こんなこともできないの?この家を守るのは長女であるお前の役目なのに」と叱責しました。


 

生活態度や学業にも厳しく、母親が考えるいわゆる優等生から外れたことをすると、


 

「お父さんみたいにならないように、お前のためだ」と言って、叩きました。

 

 

人は怖い思い、痛い思いをしないと「更生」しないから。

お前には「再教育」が必要だ、と。


 

 

 

正気の沙汰じゃない・・・

そう思ったあなた。


 

しごくまっとうです。


 

(母親にもそうなる事情があったものと推測できます。

養育歴や教育、時代、メディアなどの影響ですね。

もしかしたら、なんらかの精神疾患が絡んでいる可能性もあります)


 

だけど、社会経験もほとんどなく、まだまだ合理的思考の働かない子どもは、真に受けます。


 

本当にそのまま受け取ります。


 

うまくできないわたしが悪い。


ばかなわたしが悪い。


わたしには価値がない。


そんなわたしは安心して存在してはいけない・・・



 

といった自己否定感や罪悪感や、存在の所在無さを、その脳に、身体に、神経回路に深く刻み込みます。


 

そして、そのセルフイメージを十字架のように背負って生きていく。


 

 

違うよ!


あなたの周りにいた未熟なおとなが、よく考えもせず、勢い任せに言っただけのことだよ。


信じちゃだめだよ。


おかしいのはそのおとなだよ。


あなたは悪くないよ。



 

そう言って、おとなたちの非現実的な理想の世界に、理不尽に巻き込まれたこどもの味方になってくれるおとながいてくれたら。


 

赤の他人でもいいから。

たった一人だけでもいいから。


 

だけど、多くの場合、密室のなかで「教育」は進行していきます。

Aさんの場合もそうでした。

 

 

Aさんは、自分が夫にしてきたことが、母親が自分にしてきたこととまったく同じだということに気づき、言葉を失いました。


 

あんなに嫌な思いをしたのに、わたしは母親のようにはならないと心に決めていたのに、同じことをしていたなんて・・・


 

不思議ですよね。


 

Aさんは、普段はとても理知的で、「己の欲せざるところは、人に施すことなかれ」を地で行く良識のあるおとなです。


 

だけど、怒りにかられて理性がうまく働かなくなったとき、無意識的に取る行動はかつての母親のようだった。


 

次回はその仕組についてお話していきます。


 

つづく・・・・



心理セラピスト石橋亜紀





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