聞こえてくるピアノのメロディ。 | THMIS mama “お洒落の小部屋”

ドキドキ 耀司、教室だろうか、聞こえてくるピアノのメロディ。
「あれ…???…もぅ、始まってるのかな…???…って言うか、教室は別の…。」
顔を傾げて、ピアノのメロディに吸い込まれるように…。

すると、発表会の部屋とは別の…、教室だろう、窓から中を…。
するとひとりの女性がピアノを弾いている。

耀司、
「へっ…???…ここの職員の人…。」


見ると事務の職員と同じユニホームでピアノを弾いている。しかも…。


「へぇ~~~。凄いや。さすがは音楽教室。職員でもこれだけの曲。」
女性が弾いている曲は…。但し、そこまで耀司、瞬きながらも、そしてまた顔を傾げて、
「聞いた時は、あるような…、ないような…。ふん。」

やがて曲は何かしら強調されるように…。

耀司、
「わお。凄い。」


女性は軽やかに体を揺らしての…。
女性が弾いている曲は、チャイコフスキー、くるみ割り人形の花のワルツ。


耀司、ゆっくりと歩きながらも、チラチラと、中に顔を。
「へぇ~~。凄いや。」
そして教室の端まで。また顔を教室の方に。耀司、目をパチクリとさせて、
「へっ…???…もしかして…。日本人…???…それにしても、奇麗な曲~~。」


「おっと~~~。お義兄さん。」
勝臣である。

耀司、
「あは。勝臣く~~ん。」

勝臣、ニコニコとしながら、
「もうすぐ、始まりますよ。かかかか。麻沙美本人より僕の方が緊張して、かかか、トイレ。」

ニコニコと耀司、
「わお。ははは。うんうんうん。」

「発表会の部屋は、教室とは別の部屋なんで。」

その声に耀司、
「あ~~。うん。事務局で聞いた~~。」

勝臣はそのままトイレの方に。

耀司、
「さてと。」



ドアを開けると既にたくさんの父兄が。
「汐梨は…。…と~~。いたいた。ははは。」

耀司に気付いて汐梨、右手を上げる。



汐梨の隣の椅子に。
「勝臣君、トイレって。」

汐梨、ニコニコと、
「うん。かかか。本人より父親が緊張しちゃってて。」

「はは。うん。」
「もうすぐ始まる。」

「みたいだね。麻沙美って、何番…???」
「5人目。」

頷きながらの耀司。




勝臣が戻ってきて、
「ヨシ。準備万端。うん。」




最初の子の登場。

耀司、
「うんうん。かわいい。」






弾き終えた子供たちにみな、盛大な拍手。

確かに、僅かに間違えてしまった子供もいたようだが、何処からか声が、
「頑張って。」

そして間違えても最後まで弾いて終わった子供には、更に甲高い拍手が。そして、また声が、
「うんうん。頑張った。頑張った。」

子供は深くお辞儀をして。




汐梨、
「次よ。」

勝臣、
「頼むぞ~~、麻沙美~~。」



そして麻沙美。スタスタと歩いて、父兄に向かってお辞儀を。
椅子に座り。そして…。


麻沙美の演奏が始まる。最初の1小節目で、あちこちから、
「お~~~。」

耀司、
「はは。この曲~~。」

勝臣、
「うん。やっぱりね~~。」

汐梨、
「確かに。発表会で弾く曲、練習するつもりでもいたんだけど~~。麻沙美、初めて見て、感動してとにかく、一生懸命に練習して弾けるようになった曲の方が良いって。」

耀司、
「そっか~~。」
ビデオで撮影しながら。

勝臣もビデオで、
「頑張れ~~。」


静まり返る発表会会場。


そして…。麻沙美、ミスする事なく…。
一斉に拍手。


汐梨、思わず涙。押し殺した声で、
「ヨシ。やった~~~~。うんうんうん。偉い、偉い。」

勝臣、思わず、
「おっしゃ―――――――っ。」

耀司も、

「いやいやいやいや。凄いよ、これ~~~。はははは。」







そして…。全ての子供たちの演奏が終了。
音楽教室の講師や職員たちから激励を浴びながらの子供たち。
事務局の前では全職員が激励に。
父兄たちと子供たち、それぞれ丁寧に挨拶しながら、手を振りながら。



汐梨と勝臣も、丁寧にお辞儀を。

すると…。耀司がさっき、ピアノを弾いていた女性が…。
「麻沙美ちゃん、上手だったよ~~~。」
麻沙美の目線まで下りて。麻沙美の頭を撫でて。
「凄いよ~~。あの曲が弾けるなんて~~。」

汐梨と勝臣も女性に、
「ありがとうございます。」

耀司、微笑みながらもその光景を見て。
そして耀司も事務局のメンバーにお辞儀をしながら、
「どうも~~。お世話様でした~~。」

事務局の職員も丁寧にお辞儀を。



そして…。



耀司、汐梨と勝臣に、
「じゃあ、俺、帰るから。」

汐梨、
「あぁ、うん。じゃあ、後で。待ってる~~。」

「分かった。」




今夜は麻沙美の発表会の打ち上げである。



学校から帰った芙美花も、
「おとうさん、ただいま~~。麻沙美、どうだった~~???」

耀司、芙美花に、
「ははは。うんうん。最高~~。」

その声に芙美花、
「きゃは。」

「とにかく行こう。」

ニッコリと芙美花、
「うん。」






テレビで麻沙美の演奏を見て芙美花、
「凄~~い。はは。やっぱ、この曲~~。」

汐梨、
「うん。何としてもね~~。」

芙美花、
「はは。また涙出て来たよ~~~。」








ママでいい…。   vol,019.   聞こえてくるピアノのメロディ。

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