スカイプ(Skype)がサービスを終了したのが2025年5月5日(5が3つ並んで、Go,Go,Goneと覚えたらどうだろう)。
Zoomの台頭ですっかり昔日(せきじつ)のものになったサービスがひっそり終わるのも感慨深いです。ちなみに「まといのば」でも数少ないオンラインセッションはスカイプを使っていました(すぐにLINE通話全盛になりましたが)。
スカイプは時代に対して「早すぎた」のではないかとマスター・クラスで話しました。
(そしてそれはアイダ・ロルフについても思います。早すぎる天才なのです)
スカイプで思い出すのは「Xanadu(ザナドゥ)」です。
一九六〇年にザナドゥという風変わりな会社が、すべてのコンピュータをつなぐ双方向のコミュニケーションネットワークの開発に乗り出した。(略)三〇年間虚しい努力をつづけたザナドゥが事業を畳んだのは、ちょうどウェブが普及し始めた時だった。(ピーター・ティール『Zero to One』)
ざっくりと言えば、全ては運だと思いますし、運というのはランダム性に対して、いかに自分を開くか(接触面積を増やし、うまくいったところを掘り進められるか)だとは思います。ただ大きな流れに対して、個人の力というのはあまりに小さく、逆に大きな時流や龍脈に乗ることができれば、個人の力では想像できないような素晴らしい結果に繋がります。
流れるプールで逆走するのは賢明とは言えず、大きなものに巻かれ、大樹に寄り、その中で自分のやりたいことをやれるポジションを見つけることだと思います。自分が流れを作りたいと思ったら、タレブの少数決を採用することです。頑固な少数者となり、それが受け入れられれば、流れを変えられます。
あなたが日々、遠隔ヒーリングをできているのも、おそらくはあなたの場において少数決を採用させたからです。そこは頑固に一途に高い臨場感で続けることです。
そんなことを考えながら、ティールの「ネットワーク効果」について考察すると、歴史をまた違った視点で見ることができます。巨大テック企業を作るのではなく、場末のスナックで良いのです。常連さんが集ってくれて、自分も楽しい小さなお店で。そこにもネットワーク効果は働きます。
逆に「Skypeは2024年に3億人の月間アクティブユーザー」を抱えていても、収益化に失敗と言われるのです(年間推計46億円でも)。
*とは言え、スカイプは20年以上に及ぶ歴史のうち、ほとんどはマイクロソフトです。(Skype Technologies; (2003–2011); マイクロソフト; (2011–2025))。そして、マイクロソフトは自分のアプリであるTeamsを持っています。Zoomと二強です。
2.ネットワーク効果
利用者の数が増えるにつれ、より利便性が高まるのがネットワーク効果だ。たとえば、友だちみんながフェイスブックを使っていれば、自分もフェイスブックを使うのが理にかなっている。誰も使わないソーシャル・ネットワークを選ぶのは変人だけだ。
ネットワーク効果は強い影響力を持ちうるけれど、そのネットワークがまだ小規模な時の初期ユーザーにとって価値あるものでない限り、効果は広がらない。たとえば、一九六〇年にザナドゥという風変わりな会社が、すべてのコンピュータをつなぐ双方向のコミュニケーションネットワークの開発に乗り出した。ある種のワールドワイドウェブの初期バージョンとも言えるようなものだ。三〇年間虚しい努力をつづけたザナドゥが事業を畳んだのは、ちょうどウェブが普及し始めた時だった。ユーザー規模が大きければおそらく成功していたはずだけれど、逆に規模がなければ決して成功しないビジネスだったとも言える。すべてのコンピュータが同時にネットワークに加入することが必要で、それはあり得なかった。(ピーター・ティール「Zero to One」)
ただ、気をつけたいのはこの議論はこう続くことです。
あわてて間違った推論をすることを避けたいのです。
矛盾するようだけど、ネットワーク効果を狙う企業は、かならず小さな市場から始めなければならない。フェイスブックはハーバードの学生の間で始まった。マーク・ザッカーバーグの最初の目的は同級生全員を加入させることで、全世界の人口を狙ったわけではなかった。ネットワーク事業を成功させた人たちのほとんどがMBAタイプではないのはそのせいだーーー初期の市場が小さすぎて、そこに事業チャンスがあるようには見えないのだから。(同上)
プロがチャンスが無いと思える場所にネットワーク効果を得られるまでに大きくするためには、時間が必要です。そしてその時間はお金で買うしかありません。赤字を垂れ流し続けながらも、お金を注ぎ込むしかありません。奇しくもフェイスブックを買い支えたのはピーター・ティールでした。我々も同じくネットワーク効果が得られるまで、仲間に対して、買い支え、応援し、紹介することで、支えるしか無いのです。ティッピング・ポイントを超えると、一挙にネットワーク効果が生まれます。
その意味で「気功」もまたザナドゥ的なのです。しかし我々はネットワーク効果が得られるまで待てるギルドを持っています。それが数名でも良いのだと思うことです。4〜5名の小さな共同体でも良いのです。
個々人のささやかな成功を分かりやすいメリットとして狙いながら、「そのネットワークが小規模な時の初期ユーザーにとって価値あるもの」を提供していき、うっすらと見えてきているギルドの効果、ネットワーク効果を手にしていきましょう!!

