背中がピリピリし、それが移動する。 | kyupinの日記 気が向けば更新

背中がピリピリし、それが移動する。

元々、飲酒量が多い人だったらしい。退職後に奇妙な体感幻覚が出現した。背中がピリピリし、それが場所を変え、動いていると言う。

このような症状は、一応、その場所を確認すべきである。寄生虫のこともありえなくはないから(笑)。若い女性なら確認しない。なんだか矛盾しているが、精神科はそういうものだ。(謎)

なお、この人と非常に似ている症状の人が過去ログに出てくるが別人である。

この人は非常に遠方の人だったが、偶然うちの病院に初診している。どこの病院に行ってもたいして改善せず「良くわからない」と言われたらしい。症状は、近所の病院でジェイゾロフトを25mg投与された際に、2割くらい減ったがそのまま変わらなかったという。また、少し暖かくなると症状が緩和すると話していた。

一応、職歴を聞くと、化学系の会社に勤めていたらしいが、薬品との因果関係は不明である。たぶん飲酒が最も関係していそうに思ったが、治療に関しては、仮にそうであったとしてもあまり大きな問題ではないと思った。特に飲酒は禁じていない。

初診時、平凡にジェイゾロフトとリボトリールを処方している。(ジェイゾロフトは服用歴があることを重視)

ジェイゾロフト 25mg
リボトリール  0.5mg


その3ヵ月後くらい
症状が半分くらいになったという。ただ、寝汗はかきやすいらしい。座っていると痺れ感が出ると言う。前からするとずっと良いというが、少々、ジェイゾロフトが合わない印象もあるため、半量にしルジオミールを少量追加する。

ジェイゾロフト 12.5mg
リボトリール  0.5mg
ルジオミール  10mg


その1ヵ月後
背中の一部が動く感じと痛みは大分減った。10分の1くらいになったので驚いていると言う。特に背中のピクピク感と異和感はほとんどないらしい。(ただしピクピク感は完全には取れていない)薬の副作用は全くないという。「どこでもよくわからないと言われていた。ここまでなるのに1年半くらいかかりました」と話す。

その4ヶ月後くらい。
やっとピクピク感が完全に取れたという。全く気になるものはない。症状が消失したが、ルジオミールのためか3kg程度体重増加している。おそらく、この体重増加も症状の改善にプラスに働いている。元々どちらかと言えば痩せ型の体型だから。

その年の冬
初診頃、本人が話していたが、夏に症状が緩和し冬に悪化する傾向があったらしい。冬にどうなるかが問題である。たいして薬は処方していないだけに。

極寒い日、微かにピリピリ感が出たようであるが、ほとんど気にならないほどだったという。

この人は今風にいうと、身体表現性障害であるが、抗うつ剤とリボトリールで寛解している。なお、この人は量は減らしているが、今でも飲酒しているらしい。

参考
リエゾンの患者さん
背中の肉を抉り取られる
総合病院での保守的な入院