徳島ヴォルテスとエビリファイ | kyupinの日記 気が向けば更新

徳島ヴォルテスとエビリファイ

このブログは非定型抗精神病薬6剤のうち、エビリファイのエントリが最も多い。しかしエビリファイのテーマには、まとめのような教科書的エントリが書かれていない。最初の頃は使ってみた感触だとか、こういうところに効いているといった内容ばかりになっている。実は、今さら書くのが面倒になっていて、そのままになっているのである。

いつだったかうちの病院で非定型6剤の処方状況を調査したところ、1位はジプレキサであった。これは金額ベースである。その時の2位はエビリファイとセロクエルが同じくらいだったと思う。またリスパダールは、なんと3%に過ぎなかった。リスパダールは少量でこそ有用であることを過去ログでアップしている。うちの病院ではリスパダールの大量処方があまりないことを示している。またリスパダール液をほとんど使わず、錠剤、細粒はあまり薬価が高くないのもある。(金額ベースなので)

その後、エビリファイ液とリスパダールコンスタが発売され、この2つの処方が伸びたため、今はエビリファイが1位になり、リスパダール(コンスタ含む)も10%を超えるようになった。この2つは極端に薬価が高いことも関係している。

いつかも書いたとおり、大塚製薬は世界でエビリファイ(アビリファイ)を21億5000万ドル(2008年)以上を売り上げている。薬品以外の食料品、化粧品などの商品もあるため、売上高は連結9284億080百万円(2008年3月期)にも及ぶ。

大塚製薬が東証に上場していないことが不思議なほどである。それどころか、世界的に知名度が高いアビリファイを考えるに、ニューヨークに上場していてもおかしくないほどだと思う。

巨大企業が上場していないことは時々見られる。例えばサントリーは連結売上高が1兆5000億を超えるが非上場企業である。出光興産も連結売上高が4兆円近いが、やっと2006年に上場したばかりである(東証1部)

大塚製薬の場合、海外で企業活動するに、日本ですら非上場というのはやりにくいのではないかと思う。まして製薬会社であればなおさらである。上場企業とそうでない企業では社会的な認知度、信用度が違うし、特にアメリカだと一層そのように思われる。

エーザイは連結売上高が7,342億86百万円(2008年3月期)であるが、アリセプトとパリエットで売り上げ全体の60%を占めているらしい。エーザイは製薬会社に特化している企業なので、大塚製薬とは比べられないが、売り上げだけだと世界23位の企業である。それを大塚製薬は超えているのである。

大塚製薬はかつてJFLに大塚製薬というサッカーチームを持っていたが、その後、徳島ヴォルティスに名称変更し2005年にようやくJ2昇格を果たした。大塚製薬は昇格の数年前までJリーグで戦う意志がなかった。しかし周囲の働き掛けも功を奏し、2年連続でJFLで優勝した後、四国初のJリーグチームとなった。ホームタウンは徳島市、鳴門市、美馬市、板野町、松茂町、藍住町、北島町を中心とする徳島県全県で、ホームスタジアムはポカリスエットスタジアムである。

大塚製薬はサッカーチームが一足先に上場したと言えた。

昇格後の徳島ヴォルティスは最初の年こそ健闘したが、その後は著しく低迷した。勝利どころか、得点すら入らない試合が多かったからである。当時、僕は大塚製薬は徳島ヴォルティスをJ1に昇格させる意志はあまりないのではないかと思っていた。

過去ログから(2009-07-28)
それに比べ、エビリファイ(大塚製薬)の地元、徳島ヴォルティスは昇格以後、なかなか強くならなかった。なんと昨年まで3年連続最下位だったのである。ホームで何ヶ月も、勝ちどころかゴールさえなかった。こういうのを見ると、やはり弱いチームのサポはマゾにしかできない。

ところが、2009年シーズンから様相が変わってきた。徳重隆明、三木隆司、青山隼などの選手を補強し、さらにシーズン途中、セレッソ大阪から若手FW柿谷曜一朗を期限付きで獲得したのである。

2010年シーズンでは、徳島ヴォルティスは更に積極的な補強を行なっている。今年は島田裕介、輪湖直樹、濱田武、平島崇らを獲得し、名古屋グランパスから津田知宏をレンタルで獲得している。

特に津田知宏は本当に良い選手だと思う。怪我もあり全試合には出場していないが、現在J2で6得点を挙げており、90分平均得点が0.65点である。J2の得点上位者で、0.65を超える選手はハーフナー・マイク(0.85)、大黒将志(0.77)、工藤壮人(0.66)しかいない。

つまりだ。
遂に大塚製薬は東証上場に備え、徳島ヴォルティスもJ1昇格を視野に入れたのではないかと。


徳島ヴォルティスは補強したわりには強くなっていない。強い勝ち方をすることがある一方、嫌にアッサリと負けたりする。個々の選手を見ると昇格を争ってもおかしくないのだが、戦力が調和していない感じなのである。

しかし今年も可能性がない順位ではないし、今年J1昇格を逃したとしても近いうちに昇格を果たしそうな感じである。今は徳島ヴォルテスは戦力増強の過渡期にあると言える。惜しいのは観客動員力がJ2でも下の方であること。J1に昇格するには観客が少なすぎると思う。

今年のワールドカップのアフリカ勢やフランスは現在の徳島ヴォルティス状態だと思う。個々の選手は身体能力も高く素晴らしいのに、チームとしての戦力にまとまっていないからである。

南アフリカ大会はブブゼラの苦情が全世界から集まっているらしい。徳島ヴォルティスも、試合を観ているとチャンスになると鈴が鳴り始める。

あの鈴の音は、まさに徳島ヴォルティスのブブゼラだと思う。

あの鈴の音はたぶん四国八十八箇所のお遍路さんの豆持鈴と思われる。この鈴は、元々、魔除けの意味があるらしい。

参考
エビリファイが獲得した賞
エビリファイはなぜうつに効くのか?(前半)