HSP・対人支援者のための、神経系から整えるボディマインドアプローチ。
皆川公美子です。
「がんばりすぎて、疲れを感じにくい」
「特に心配ごとはないのに、なぜか力が出ない」
──そんな心と身体の“ちぐはぐ”を、
神経系×発達・愛着 の視点から、
丁寧にひもとく活動をしています。
これまでに、のべ8,500名以上の方に伴走してきました。
HSP気質や生きづらさを抱える方、
そして人を支えるお仕事に携わる方が、
自分のペースで安心して前に進めるサポートをしています。
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クライアントの大切な一言
― 神経系から読み解く対人支援 ― のシリーズの連載をはじめました。
セッションの中で、
こんな言葉が出ることがあります。
「怒りを感じると、怖くなるんです」
「泣いたら止まらなくなりそうで」
「感情を出したら、
何かが崩れてしまいそうなんです」
感情は誰にでもあるものです。
「感情を出したら何かが崩れそうなんです」
まず前提として
これをちゃんと言える人はすごいです!
基本的な神経系の安心構築はできています。
でも人によっては、
それに触れること自体が
とても怖いことになっていませんか。
支援者がよくするアドバイス
支援者はこう言いたいですよね。
わたしも言いたいです。
「感情を出していいんですよ」
「怒ってもいいんです」
「泣いても大丈夫」
もちろん、それも大事なメッセージです。
でもクライアントの身体では
こういう反応が起きていることがあります。
胸がぎゅっと固くなる
呼吸が浅くなる
身体が少し引く
つまり
感情に触れること自体が危険に感じる
日本の文化と「感情」
ここで少し文化の話をします。
日本では昔から、
怒る
泣く
強く感情を出す
こういうことは
「場を壊すこと」
として扱われやすい文化がありますよね。
小さい頃から
「怒っちゃだめ」
「泣かないの、大きい声ださないの」
「お友達だって悲しいじゃない」
そんなふうに言われながら
育ってきた人も多いと思います。
すると子どもの身体は学びます。
感情を出す
↓
迷惑をかける
↓
関係が壊れる
だから
感情を止める方が安全
という神経の予測が作られます。
感情が怖くなる理由
こうして長い間、
感情を押さえて生きてきた人にとって
感情に触れることは
関係が壊れること
と結びついていることがあります。
欧米では、人に自分の意見や感情をきちんと伝えた方がいい
という価値観が軸にあるので、
感情を出すことは日本ほどは悪いことと受け取られない傾向が
あるように見えます。
けれども日本では
学校教育や家庭教育のなかで
怒りや感情を出すこと自体、
歓迎される感情は「喜び」「共感」くらいで
「怒り」や「悲しみ」は話し合いの土壌にも載せられないことがほとんど。
だから怒りや悲しみに触れた瞬間、
「止めなきゃ」
という反応が起きる。
そして
「崩れそう」
という感覚になります。
怒りは関係破壊の感情なのか
身体心理の視点では、
怒りは
境界を作るエネルギー
でもあります。
例えば動物を見ていると
わかりやすいです。
レッサーパンダが両手を広げて
自分を大きく見せるあの動き。
IKAKU Tシャツで有名になりましたね。
あれは
「ここまでだよ」
という境界のサインです。
人の怒りも、本来は同じです。
関係を壊すためではなく
自分を守るための感情でもあるのです。
その人が大切にしている「何か」を守るための。
回復のプロセスで起きること
回復のプロセスでは、
こんな言葉が出ることがあります。
「少し自分の怒りに触れられるようになって
ほっとしました」
怒りに触れて
ほっとする。
不思議に聞こえるかもしれません。
でもそれは、
ずっと止めてきたエネルギーが
少し動き始めたサインでもあります。
感情は壊すものではない
感情は
関係を壊すもの
として扱われることがあります。
でも身体の視点から見ると、
感情は
その人の主体を回復する動き
でもあります。
主体(主観)を
回復する。
この客観社会のまっただなかで
わたしたちは動物なのです。
主観を取り戻さなきゃ。
怒りも
涙も
人が
「自分はここにいる」
という感覚を取り戻すための
大事なエネルギーです。
BMS講座で扱っていること
BMS講座では
この三つの視点から、
感情と身体の関係を見ていきます。
感情を出すか出さないか
という話ではなく、
身体の中で何が起きているのか
を理解すること。
それがわかると、
クライアントの言葉の意味も
また少し違って見えてきます。
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