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2003年秋。
それまで祖母・伯父・伯母・従兄の4人暮らしだった父の実家だったが、
伯母と祖母が立て続けに亡くなったことで、伯父と従兄の2人だけになってしまった。
それから程なくして、家を建て替えることになり、
仮住まいへの引っ越しと古い家の片付けを手伝いに行った。
家を囲うように、大量の鉢植えが並べられていた。
この家には庭がないため、植物を育てるとなるとこうするしかなかったようだ。
伯母の趣味だっただろうか、もう育てられる人がいなくなってしまったので、すべて処分してしまった。
いやもしかしたら少しは残したのかな。
合間に携帯で家の写真を撮った。
今はもうその画像は見られないが、当時の私はそれで満足していた。
新しい家が完成し、新築祝いに訪問した。
元々敷地が大きくないため、男性2人が暮らすにはちょうどいいコンパクトな家だ。
その分、かつての面影は消えてしまった。
惣菜屋の名残だった大きな冷蔵庫も
物が雑多に置かれていた物置も
古い木戸で豆電球がぶら下がったトイレも
床が不安定なベランダも
すべてなくなってしまった。
風呂のない家だったが、新しい家には風呂がある。
たった1回のお泊まりで行ったあの銭湯もとうに閉めてしまった。
もはや、ここは父の実家ではないのだ。
その中でも変わらないものといえば、
家族2人を亡くしてもたくましく生きる伯父と従兄、
そして祖父母と2人の伯母の位牌が入る仏壇くらいである。
父の実家 完
* * *
◎今回の記事の元になったポスト
シリーズ「父の実家」最終回
— でぶの鶴ちゃん (@karanwakaran) 2020年10月29日
名残惜しいもの#からんコラム
以上しんみりウィークでした pic.twitter.com/ysuctvZaES
◎やたらアロエがいっぱいあったな
◎列車の先端恐怖症の娘は0系新幹線だけは良いらしい



