10月の読書録/多和田、大江、中央公論… | ricky321のブログ

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19-136『容疑者の夜行列車』多和田葉子/青土社★★★★★
カウントし損ねていた。
容疑者を佐藤優だと仮定すると非常に面白い。

 

19-137『異類婚姻譚』本谷有希子/講談社★★
『異類婚姻譚』は焦点がぼやけた。別に旦那を芍薬に変身させても構わないのだが、説得力を欠く。無駄な登場人物と無駄な場面がある。他の収録作も今ひとつの印象。もうひとつのライフワークが演劇という点で、どうしても多和田葉子とイメージが被る。
ただ、彼女にとっての救いは大江健三郎賞を獲っていること。大江はかなりの目利き。

 

19-138『犬婿入り』多和田葉子/講談社文庫★★★
芥川賞落選作『ペルソナ』と受賞作『犬婿入り』の二本。
『ペルソナ』はごちゃごちゃ入りくんでいてややこしい。登場人物が多すぎるのである。異国にいるという感覚はよく表現できているのだが。その点、『犬婿入り』の方はスカッとしている。民話的都市伝説のような。件の大江が高く評価していた。大江が未だノーベル文学賞獲る前である。丸谷才一、大場みな子、三浦哲郎らが選考。
小生には『異類婚姻譚』と『ペルソナ』が同レベルに見える。ともあれ、当時の選考委員が多和田の大化けを予想できただろうか?

 

19-139中央公論201911月号★★★★
日テレ含めた読売グループ挙げて、の感がある。
韓国特集だが、韓国を非難するのみならず、韓国の文化的側面を評価している。Kpopや韓流ドラマはさっぱり分からないが、韓国は文学のレベルは相当髙い。『西便制』という傑作映画もある。フジサンケイグループは何から何まで貶すからタチが悪い。政治的にはおかしな国だが、だからといって、韓国の国民を貶すのは変な話だ。国民性と国民は分けて考えるべきだろう。
今号、もっともよかったのは池内紀(おさむ)の生前回顧を息子の池内恵(さとし)が書いたもの。TVを持たず、世の中を知る手段は紙媒体のみ。博覧強記であった頃と晩年の体力知力が低下し、他の著述家や学者から誤りを指摘されるようになるまで赤裸々に綴ってある。こういうアナログな生き方を零和(一太郎は未だ「れいわ」を変換できない。おもしろいのでこのままにしておく)の我々も学ぶべきなのかも知れない。
廃刊になった『諸君!』よりも売り上げ部数が少ないということに驚く。

 

19-140『郝景芳短篇集』及川茜訳/白水社★★★

郝景芳Hao Jingfangハオ・ジンファン
まさに文学に国境無し、制約無し。環境、ワークシェアリング、エネルギー確保、格差社会・・・・いろいろある。
SF読みではないので★3にしておくが、5の価値はあるかも知れない。

 

今月、まだ読むだろうけれど、来月に廻すか、追加で書くかします。
それから、18、19の両日に多数のご来訪があって感謝しております。

ネットとの関わりをどうしようか、という点。それから、ここで選出したベストブックの類いを図書館の司書さんたちにお伝えしたほうがいいのかという2点が頭にあって、こまめに更新しておりませんが・・・・。

またのお越しをお待ちしております。