どうもパソコンという機械がおかしくなっているんじゃないかと考えることがある。ATOKなのかWindowsのOSのせいなのか、わからないが、かなり変である。やきゅう、つまりベースボールのことだが、「や九」という奇妙な変換をする。一太郎に打ち込んでいるときはまだいいのだが、直接掲示板などに打つと、えらく時間が掛かる。ちゅうおうこうろん、であれば常識的に中央公論しか考えられないのだが、変換しない。機械の学習能力もかなり後退しているんじゃないだろうか。
『花埋み』渡辺淳一:河出書房新社19-124
お断りしておくが、愚生は常に複数の書籍を並行して読んでいるので、基本的に読み終えたものからナンバリングして、ここに書いている。弊日記をお読みの方で、どうも本を読むと疲れるという方には、この‘並行法’はおすすめである。小説に飽きたら雑誌、雑誌に退屈したら、ノンフィクション・・・などといったひとり廻し読みはなかなかいい方法だと思う。
本編は、かなり前のもの。巻末を見ると、初版が1970年。著者の年譜を調べると直木賞受賞と同年である。まだ河出文庫のない時代で、文庫本は新潮社から出ている。渡辺は小説と評伝と二つのジャンルを行ったり来たりしているが、これは評伝の方である。日本最初の女医である荻野吟子の生涯である。オランダおいねこと楠本イネのような者もいるが、明治政府がきちんと医師資格を厳密に定めて以降、初めてという意味である。
さすがにうまいと思ったが、後半はダレた。苦労を重ねて医師の国家試験に受かるまではよかったが、後はつまらない。
『遠き落日』:野口英世伝1979
『静寂の声 乃木希典夫妻の生涯』1988
『君も雛罌粟われも雛罌粟 与謝野鉄幹・晶子夫妻の生涯』1996
(小説よりもノンフィクションジャンルが好きという方にはこれら三作はお勧めしたい。)こういった後年のものに比べるとかなり劣る。もしかしたら、荻野吟子が北海道で開業したことから、渡辺は同郷という義務感から書いたか、頼まれて書いたのかもしれない。
それから調べてみたら、舞台となる北海道の瀬棚(奥尻島の対岸と言ったら分かりやすいだろうか)はせたな町と改名しているが、親しみやすく、読み間違えがないという理由でひらがな自治体名が増えたのは残念至極。