時代と風俗の考証を | ricky321のブログ

ricky321のブログ

ブログの説明を入力します。

昨日、「小吉の女房」というドラマを見るはめになったが、これはとてもおかしなドラマで、果たしてNHKが真面目に作ったとは思えない。

①町人と武士の距離が近すぎる。気安く会話したり、ごく近所に住んでいるように見えたのだが。

②男女が同じ部屋で同時に食事を摂る。しかも喧嘩をしながらである。武家の生活がこのようなものだったろうか。

確かに、勝小吉も息子の海舟も型破りであっただろうが、生活自体がいびつだっただろうか。面白ければ細かいことはいいじゃないか、では済まされない。まあ悪口を書くためのブログではないから、ここまでにしておく。

 

山田洋次監督の「たそがれ清兵衛」を観て、感動したというかたがおられるだろうと思う。一部(清兵衛演じる真田広之と出戻りの宮沢りえが結ばれることはなかっただろうと思うのだが)を除いてはよく出来ていた。

あの映画の肝は幕末の下級武士の生活を忠実に描いていたことにある。生活のためには内職をせざるを得なかったこと。藩の上層部は知らぬ顔なのだが、それはさておき。藤沢周平の原作にはない部分まで付け足して、清兵衛の生活のリアリティを感じさせた。

映画であれ、テレビドラマであれ、丁寧に作られた時代劇は(江戸城内でおきるゴタゴタのようなものは別にして)、土に対する意識がある。当時はワラ草履かワラジが、裸足に近い。屋内の畳か板張りに上がる前に、足を洗うか拭くかそういう場面がある。例の山田洋次作品は、清兵衛の農作業、家の周りの畑が土との近さがあった。

実は武士の世界をドラマにしてあるのに、現代のサラリーマン生活に繋がる、というものも珍しくないし、悪くはない。しかし、きちんとした時代と風俗の考証がなければ安っぽい。