1,浅田次郎『蒼穹の昴』
中国語をある程度学習している人であれば、浅田の言語感覚の鋭さに驚く筈。所どころ漢語がおり混ざるが、正しい中国語というだけでなく、その場に似つかわしい言葉なのである。
2,桐野夏生『メタボラ』
沖縄の人間が喋っているウチナーグチが本物。これに比べたら山崎豊子の『運命の人』の登場人物の会話がなんとも陳腐に映る。
3,絲山秋子『逃亡くそたわけ』
著者が博多女と名古屋男を演じきった。小説に出てくる場面それぞれが九州住まいの人間にとっては、実に遭遇しがちなシチュエーションなのである。