少し前に、自分と同じ世代の俵万智と吉本ばななが出てきた時、驚いたという話を掻いたが、今回はその逆。
読書、というものを意識し始めた十代前半の頃、文学史に足跡を既に残した井伏鱒二が存命であるというのが不思議だった。
今考えてみれば、当時まだ生きていた父方の祖母は明治30年生まれで井伏鱒二より1歳年上だったから、確かに井伏は長命だが、何も珍しいというレベルではない。この当時、近所の書店に置いてあった新潮文庫の『3人がいっぱい』(画:和田誠)に釣り好きの作家の1人としてあげられているのを見て、まだ生きているんだな、と感心(?)した。
※この時、3人を選んだのは開高健。井伏の他は音楽家の福田蘭童と團伊玖磨だった。

